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院生の日常ーー『博論日記』を読んで

ティファンニ・リヴィエール著 中條千晴訳 花伝社 2020年出版

 Twitterで書影を見かけたのと、大学院時代の友人がフェイスブックで購入したという報告を見たのとで、私も読んでみようと思って即購入。

 ほんとに、博論執筆中のもんもんとした学生の様子がよく描かれていた。

 友だちの結婚式に行って、自分だけ、20年くらい時が止まってるんじゃないか、って思ったり、中学校の時と全然変わらない生活送っているとか、ずっと宿題に追われ続けている学生気分とか、とにかくよく大学院生のことを表現できているマンガだな、と思った。今後、私の人生で、博士課程で何やってたの?て聞く人がいたら、この本を貸すことにしようと思う。

 でも、それでも、この主人公が、博士課程3年かけて、参考文献3000件くらいをまとめて、整理した本棚、なんかが絵に描かれていたりすると、なんか見入ってしまう。そういう生活が丁寧にできてなかった自分。そういうことってどこまでできたら納得いったんだろうか、とか、今やくにたっているんだろうか、とか、そういうことをいろいろ考えた。また、このマンガの主人公と同じような生活を送っていたにもかかわらず、同じようなことをもっと詰めてやってたら、もっと学生生活充実してただろうな、と思ったりもする。

 なんか、私は、それどころじゃなかったな。もっと自分のスケジュール管理とか、ちゃんとした計画とか、そういうのもっとできたんじゃないか、とやはり思ってしまうから、今でも、できることはありそうだね。がんばろ。それが、私の糧だと思った。


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