見出し画像

話題になったコミックーー『ペルセポリス 1-2』を読んで

 マルジャン・サトラピ著 園田恵子訳 バジリコ出版 2005年出版

 3.11の事件が起きて、アメリカがイラクを攻撃して、戦争が始まって、中東系にみんなの見えない偏見が行き渡り始めたころに、このフランス語で書かれたコミックが売れたのだが、当時フランスにいる友達にこのフランス語版の本をもらったのだが、読めず、今更ながら、日本語版になったものを図書館で1,2巻借りて読んだ。

 1巻は子どもの頃の話で、中東でちょっと西欧的な自由な思想が漂う家庭に育つ少女の話で、子どもの生意気さと、家族の暖かさで、とても読んでて面白かった。2巻は思春期から結婚して独立して再びフランスへ旅立つ話なのだが、その少女から大人へと変わっていく成長の物語として興味深かった。

 中東のことをあまり知らない自分の知識のなさを思い知ったが、ブルカとか女性が閉鎖的に考えられてた時代も、最近のことで、また、そこから、女性の自由を獲得していく時代に移っていくのも、うまくかけているな、と思った。この本があの当時売れたのは、納得できる。ていうか、読むの遅いかった私。こういうのは、話題になった時に追いかけていきたい、と思った。

最近、マンガを読むようになって思ったのは、マンガって話題になってるときに読まなきゃいけないよな、と思った。時代を映し出しているというか。現代社会を写していると思った。


この記事が参加している募集

読書感想文

マンガ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?