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「サッカースタジアムという日常に定着した、持続可能な社会を目指すココロ」|モンテディオ山形SDGsコーナー体験記

11月12日(日)、ヴァンフォーレ甲府戦。ホームゲーム最終日となったこの日、SDGsコーナーでは、一風変わった視点から環境を考えるワークショップや、さまざまな不用品の回収が行われ賑わいを見せました。

街中やキャンプなど、外でも気軽にバドミントン

ユニバーサルスポーツ体験コーナーでは、今回が初登場となるエアバドミントンの体験会が行われました。エアバドミントンとは、世界バドミントン連盟が開発した屋外で楽しめる新しいアウトドアスポーツです。バドミントンは、子どもから大人まで気軽に楽しめる人気のスポーツですが、屋外で行おうとすると、シャトル(羽)が風で飛んでしまい、思うように遊べなかったという経験がある方も多いのではないでしょうか。エアバドミントンでは、風速4メートル程度までなら風の影響を受けにくい屋外専用のシャトルを使い行います。場所を選びませんので、公園はもちろんビーチや街中のアスファルトの上でもすることができます。

体験会には親子連れを中心に、たくさんの方に参加していただきました。「学生の頃、体育の授業や休み時間に、体育館でバドミントンをして楽しんでいましたが、大人になってからはする機会がなかなかありませんでした。このシャトルだと、外でも楽しめて、気軽にできそうですね」と、お子さんと一緒に体験会に参加した男性が笑顔で話してくれました。

ゲーム機を解体しながら、資源のリサイクルを自分ごとに

SDGsパートナーの新井紙材株式会社様が運営する「循環思考メディア 環境と人」の協力の下、今夏から実施している「レアメタル循環プロジェクト」。これまで、SDGsブースに回収箱を設置し、小型家電などに含まれる、鉄やアルミ、銅、希少金属(金、銀、パラジウム、リチウム など)を集めてきましたが、この日は、回収だけではなく、ゲーム機の解体ワークショップも行いました。

このワークショップは、古くなった初代プレイステーションをドライバーで分解し、パーツごとに分け、電子基盤を取り出すというもの。参加者は、スタッフのアドバイスを受けながら、普段はできない体験を楽しんでいたようです。参加した小学生は「ゲーム機の分解は初めて。ネジがたくさんあって、細かい部品も多く大変でした」と笑顔。子どもと一緒に体験した男性は「まず、初代プレイステーションが懐かしかったです。息子は初めてみたゲーム機で興味をもっていました。こうして、古いものを再利用して、貴重な資源を大切にするという考えは必要だと思います。親子のコミュニケーションのきっかけにもなりました」と感想を話してくれました。

不要な電化製品などの回収も順調に進み、大袋がいっぱいに。担当者の方は「今日は、解体イベントを行いましたが、常設で回収している場所があると、みなさんが利用しやすいのではないかと思います。こうして、知名度のあるモンテディオ山形が発信してくれて、活動が広まることも大切です」と話してくれました。

食料品や古着など、不用品が新たな価値に

モンテディオ山形のSDGsコーナーではお馴染みとなっている、リサイクル支援企画「古着deワクチン supported byアビームコンサルティング」と、「フードドライブ presented by ヤマザワ」も行われました。「古着deワクチン」で回収された古着は認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」を通じて、回収量に応じ、発展途上国の子どもたちにポリオワクチンが届けられ、「フードドライブ」で回収された食料品は、「一般社団法人やまがた福わたし」へお渡しし、山形県内の自治体や社会福祉協議会と連携して、困窮世帯を支援する活動に活用されます。

「レアメタル循環プロジェクト」も同様ですが、家庭に眠っている不用品が、形を変えて必要な人に届けられていきます。どのブースの担当者の方に話を聞いても、モンテディオ山形でブースを設置したときの、回収量の多さに驚かれます。これは、プロスポーツチームであるモンテディオ山形の発信力の高さによるものが大きいと思いますが、同時にSDGsの活動を3年間続けてきたことによるサポーターのみなさんへの定着も理由なのではないかと思います。

SDGsコーナーがスタートして、3シーズン目を終えました。毎ホームゲームで取材を続けている中で、「今日もスポーツ体験しにきました」、「今日はどんなワークショップをしていますか?」などと声をかけてくれる、毎回立ち寄るリピーターの多さに驚くことがあります。サッカー観戦という日常生活の中に、SDGsコーナーが組み込まれているのだと思います。スタート当初に比べ、ずいぶん定着してきました。

普段はする機会のないスポーツを楽しんだり、ポストカード目当てに不用品を持ち込んだり、なんとなく暇つぶしにワークショップに参加したり、SDGsコーナーに立ち寄るきっかけは些細なことかもしれません。でも、スタジアムに来るたびに立ち寄るようになり、そこから少しずつSDGsについても考える人が増えているように感じます。

こうした、地道な取り組みが、持続可能な明るい未来をつくっていくのかもしれません。

2023モンテディオ山形SDGsコーナー体験記 vol.21

2023/11/12(Sun)
第42節
vs ヴァンフォーレ甲府

ライター
松田 陽

●SDGsパートナー

THINET
株式会社ミズサワセミコンダクタ
山形朝日株式会社
株式会社京都スペーサー
株式会社ソフィア
株式会社スマートチェックアウト
株式会社ライフエッグ
株式会社メイコー
日本電子株式会社
渋谷建設株式会社
株式会社日本エコライフ
株式会社庄内クリエート工業
おもてなし山形 株式会社
株式会社ヤマザワ
株式会社南東北クボタ
オザックス株式会社
新井紙材株式会社
東都クリエート株式会社
株式会社フォンテーン

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