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【前編】山形ユース入団とFWへの“本格転向”中学3年生の高橋潤哉に訪れた「人生のターニングポイント」

6月22日(土)、明治安田J2リーグ第21節でモンテディオ山形はベガルタ仙台との“みちのくダービー”を迎える。敵地・ユアテックスタジアム仙台で行われた第12節は0-2で完封負け。本拠地・NDソフトスタジアム山形で行われる一戦でリベンジを期す。

 チームの主軸を担うFW高橋潤哉がここまでのキャリアや、みちのくダービーにかける思いを語るインタビューをお届けする。前編は地元・秋田を離れて山形ユースを選んだ理由やFWというポジションでプロになるまでの道のりについて語った。

――今季はここまで4得点とJ2でキャリアハイを更新し続けています。高橋選手はサッカーを始めてから、FW一筋なのでしょうか?

高橋 小学校3年生からサッカーを始めました。小学校のチームではFWをやっていたのですが、県選抜ではセンターバックやサイドバックなど後ろのポジションがメインでした。中学校ではほとんどFWをやっていなくて、シャドーや2列目の左サイドが多かったですね。いわゆるセンターFWというのは、山形ユースに入ってからです。

――高橋選手は秋田県出身ですが、なぜ山形ユースを選んだのでしょうか?

高橋 そこは人生のターニングポイントの一つです。山形ユース、秋田商業、仙台育英の3つが選択肢としてありました。地元・秋田の仲間たちと「みんなで頑張って選手権に行こう!」という道もあったと思います。ただ、決め手としては本当にシンプルで山形ユースがその中で一番レベルが高いと感じたからです。プロになることが目標だったので、プロの存在が近い山形ユースを選びました。

――山形ユースにはFWとして入団したのでしょうか?

高橋 中学校の時に山形ユースのスカウトの方が試合を観に来てくださり、そこで声をかけていただき練習参加することになりました。当時のポジションは主にシャドーだったので、スカウトの方は自分のことを「2列目の選手」というイメージを持っていたかもしれません。練習参加の際に『4-4-2』の2トップの一角でプレーしたのですが、そこでのフィーリングがすごく良かったんです。そこから本格的にFWになりました。

――高橋選手はよく「自分のゴールでチームを勝たせたい」というコメントをしていますが、その根幹はどこにあるのでしょうか?

高橋 自分の性格もあると思います。小学校の時は選手宣誓とかで目立ちたかったですし(笑)。性格的にFWは向いているポジションだと思っています。中学校の時はFWではなかったですけど、チームで一番ゴールを決めていましたし、ゴールに対する意欲は昔からありました。当時から「自分のゴールでチームを勝たせたい」という気持ちはあったので、最終的にはFWになったのだと思います。

――FWは勝敗を最も左右するポジションでもあると思います。メンタルは強い方ですか?

高橋 一時期は考え過ぎてしまったり、勝敗の責任を背負い過ぎていた時期もありました。たくさんのことを経験して気持ちの波は少なくなりましたし、切り替えも上手くなったと思っています。

――高橋選手の特徴の一つとして、“勝負強いFW”というイメージを持っている山形のファン・サポーターの方は多いと思います。

高橋 自分は勝負強さで生き残ってきたタイプのFWだと思っています。最後の最後でゴールを決めてきた経験も多いので、勝負強さは自分の武器だと思っています。

――その勝負強さを発揮して「自分のゴールでチームを勝たせた!」と思う試合はありますか?

高橋 パッと出てくるのは、昨季のホーム群馬戦*です。昨季はなかなか試合に出場することができず、ゴールも決めることができていませんでした。J1昇格プレーオフ進出に向けて「勝たなかったら終わり」というシチュエーションでしたが、気負いすることなく最後にゴールを決めることができました。そこからゴールに対する感覚を思い出して、自信を付けることができた試合でした。

*J2第40節。1-1で迎えた90+1分、途中出場の高橋がゴールを決めて山形が劇的勝利を収めた。

⇒⇒⇒後編へ続く

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