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香港の継続と上海の復活

 素晴らしい形で幕を閉じた2017年であったが、その分、年明けの1月には反動があるのではないかと言う恐れはあった。案の定、その通りになってしまった。新年なので日本の初売的なお祭りムードでノリで売れるかとも思ったが、そんなことは全くなかった。と言うのも、香港は中華圏のため、1月1日は日本で言うとのところのいわゆるお正月ではない。お正月は、春節と呼ばれ、毎年微妙に変わるが1月末~2月初旬のどこかとなるからであった。つまり、1月はほぼ普通の月なのである。と言うよりも、むしろ、クリスマス商戦後の初売りの無い日本と考えてもらえれば解りやすく、売れるはずがないのであった。契約更新の可否の決定が1月末と言われていたので、スタッフ含めてかなり焦った。しかしながら、この事態は百貨店サイドはある程度折り込み済みだったようで、12月までの売上が評価されたらしく、1月の末には待望の3月以降の契約更新のオファーを頂いた。期間は前回と同じ6か月間ではあるが、これで、合計丸1年が確定した。この時は、本当にメチャクチャ嬉しかった。かなりリスクはあったもの、チャレンジして良かった、そして、現場のスタッフ含めてみんなで頑張って本当に良かったと心底思った。この契約更改のオファーを頂いたことが、その後の僕の海外熱を一気に高めたことは言うまでもない。 

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 そして2月、春節を迎えた。春節に関しては、事前にK君より香港人は春節は家族で過ごすか、海外旅行に行くため、おそらく売上はかなり下がるだろうと言われていたので、そういった意味では思ったより売れた。春節も開けた2月下旬、香港に行き正式に契約を更新した。ますます香港が好きになった。
 3月以降、香港の売上が順調に回復していくと思いきや思った以上に伸び悩んでしまった、しかも5月には百貨店内の大セール的なものが2週間あり、その期間は一時撤退する事にしていたのであった。と言うのも、昨年の11月にも同様のセールがあったのだが、周囲が信じられないような値下げをしているため、その時期だけ客層が変わる上に、信じられない数の人が押し寄せてくるため、むしろ、商品が傷つけられてしまう恐れさえあったからである。そして、百貨店的にも、そこにアホほど値引きしたマットレス等を野戦病院のように展示した方が売れるからむしろそうして欲しいと言われていた。そのため、5月もあまりパッとしない売上となった。
ところが、そんな折に、昨年末の香港の好調に気を良くした僕が再度アプローチして、5月に1ヶ月のポップアップを実施していた上海がまさかのブレイクをしてくれたのであった。展示スペースがちょっと微妙なこともあり、スタートからしばらくは苦戦していたが、3週目以降でじわじわと数字を伸ばしていき、最終日前日に、その後、何かと絡むことになる30代の会社経営者Sさんのまさかのまとめ買いにより一気に売上が倍になり見事にコンプリート。

しょうさん

んの値引き圧力とその要求の凄さと言ったら半端ないものがあったが、今後の継続も視野に入れるとこのタイミングで結果を残しておくことは必須だったので、多少のやり過ぎ感はあったものの、ある程度Sさんの要望に沿う事で実を取ることにした。その結果、百貨店サイド的にも最終日前日のビッグディールは想定外だったようで、2年半前にかなり残念な結果で終わり、微妙な評価をされていたであろう門間屋の評価が一気に上がったのが感じられた。その甲斐あってか、翌日の最終日には年末にかけての次のポップアップのお誘いを頂いた。もちろん快諾、しかも、次回は顧客接点の最大化を図るために期間も欲張って10月15日からの2ヶ月間でお願いしたがなんとOKが出た。しかも展示スペースも、向かい側のより人目に付きやすい所をリクエストしたがそれにもOKが出た。結果が全ての海外ビジネスにおいて、極めて解りやすいステップアップを果たした気がした(笑)
 先述のようにSさんとは後日談があり、一緒に上海でビジネスをする話になり、半ば冗談かと思っていたら何と2か月後に仙台までやってきてしまい、合弁会社を設立する話が完全にSさんペースで半ば強引に進んでいたが、そのあまりの強引さに流石にヤバさを感じ、合弁ではなく、飽くまで一取引先として付き合う事とした。コロナが発生したことを考えると、あの時の判断は結果的に正しかったと思う。Sとのビジネスはアフターコロナで再度考える事とする。
Sさんの話はさておき、無事リベンジを果たせた上海ではあるが、次のポップアップも10月から始まるため、あまり時間的な余裕はなく、バタバタのママ準備を行い気が付けば10月を迎えていた

しょうさんとあおさん


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