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宮城県仙台市にて伝統的工芸品である仙台箪笥と無垢材家具の製造販売及び輸出を手掛けており…

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宮城県仙台市にて伝統的工芸品である仙台箪笥と無垢材家具の製造販売及び輸出を手掛けております。直営店は仙台・香港・上海。近年中でシンガポールと台湾も開拓予定。e-mail:info@sendai-monmaya.com、HP:http://sendai-monmaya.com/

最近の記事

【番外編】シンガポールへの進出②

 前回書かせて頂きましたように、2016年10月に参加した催事での売上が想定以上だった上に、一部商品をそのまま代理店が運営する店舗に展示してもらえることになったので、こちらとしては、香港同様、今後は継続的に催事なり、個別の展示販売会ができるものだと勝手に思っていた。  ところがである、どういう訳か、高島屋の担当者に催促のメールを送っても数回に一回、気の無い返信がある程度の見事な塩対応。香港や上海での展示販売会の様子や売上をお知らせして、一生懸命刺激するもいまいちツボが解らず、

    • 【番外編】シンガポールへの進出

      シンガポールへの初進出は今から約7年ちょい前の2016年10月の催事であったが、そこに至るまでにはちょっとした物語があるので、よろしれば是非ご覧ください。 2015年3月以降の香港でのポップアップ以降、なんとなく近しい、シンガポールも視野に入れていた。特にシンガポール高島屋がすごいらしいと言う噂は耳にしていたので、どうにかしてシンガポールの高島屋と繋がれないものかと色々と画策していたが、やはり中々繋がることができないでいた。 そんな時であった、2015年10月に仙台の某地銀

      • シビアな運命

        前回書かせて頂きましたように、ハッピーバレー旗艦店での大型商談が成立し、その後、順調に推移するかと思われた香港であったが、まさかのシビアな運命に直面する。そう2022年2月からのオミクロン株の大流行である。それまで、香港はゼロコロナ政策に成功していたので、域外からの流入は少ないまでも、飲食店含めて経済自体はある程度稼働していた。ところが、真偽のほどは定かではないが、香港拠点の某エアラインの社員が航空関係者のみに許された緩めの隔離制限を悪用し、本来は禁止されていた外部の人間と会

        • 小さな事件とHAPPY VALLEY旗艦店のその後

          前回書かせて頂きましたように、成田到着後まさかの小さな事件が起こった。そして、その小さな事件は、空港職員の口から申し訳なさそうに、香港発成田行きの便に乗っていた20数名の乗客に次のように伝えられた。 「ここにいる皆様に、お知らせがあります。(数秒の間があり、ためらいながら)大変申し訳ないのですが、皆様には、(更に数秒の間があり、そして、意を決したように)福岡に行ってもらいます!!」 「????????」 お知らせを受けた僕を含めた20数名は皆、一瞬、何のことかわからず、

        【番外編】シンガポールへの進出②

          まさかの香港あるある

          前回、書かせて頂きましたように、新店舗のオープンに合わせて僕も香港入りする計画を立てていた。と言うのも、この頃には、香港人でなくてもホテル隔離を経れば香港へ入国することができたからである。しかしながら、諸外国のコロナの状況によっては、突然、香港政府の方針が変わることもあるため、ギリギリまで予断を許さない状況でもあり、ヒヤヒヤではあったが、10月下旬に無事に香港への入国が完了した。そして、2週間のホテル隔離がスタートした。 隔離期間中は、日中は普通に仕事をして、夜は当時流行り

          まさかの香港あるある

          決断の時

          前回、書かせて頂きましたように、流石に現地確認無しで契約するのはリスクが高すぎるので入国規制の緩和を期待し、少し様子を見ることにしたのだが、入国規制が緩和される気配は1ミリもなかった。むしろ、中国本土同様、ゼロコロナ政策が上手く機能していたので、コロナが増えまくっている他国からの受け入れに関しては益々厳しさを増すことすら予想された。 一方で、生き馬の目を抜くような壮絶な香港の不動産業界の方々が、こちらの入国を待ってくれるはずもなく、「今月中で仮契約と仮契約金20万ドル(当時の

          決断の時

          上海常設店スタートとコロナ、そして、香港でのまさかの出会い

          前回、書かせていただきましたように、2019年12月16日より上海久光百貨での常設店舗がスタートした。スタートしたと言っても、吹き抜けのエスカレーターを挟んで、ポップアップエリアの斜め向かいの広いスペースに移動しただけで、スタッフも全員そのままなので、ほぼポップアップの延長のような感じであった。想定通りにポップアップで商談がまとまりきらずにズレ込んだお客様もおり、オープンと同時に数件の見込みがあり、ある意味とても良いスタートであった。 常設店舗と言う事もあり、おしりがなくな

          上海常設店スタートとコロナ、そして、香港でのまさかの出会い

          上海常設店オープンと直前の残念なミス

          前回、書かせていただきましたように、過去3回の上海久光百貨での実績を踏まえてか、先方より2019年12月のポップアップ後にそのまま常設店として展開してはみないかと言うありがたいお話を頂いた。その時点で、海外のフロントランナーであり、上海と同様に約2年間のポップアップを経て常設化した香港が、常設から約1年半が経過しており、順調な伸びを記していたため、直感的にも実績的にもイケると判断し、即決した。 しかしながら、展開エリアがちょっと微妙で、過去3回ポップアップをやってきたプロモー

          上海常設店オープンと直前の残念なミス

          中国の持つ潜在能力

          2019年5月15日、上海久光での1か月間の展示販売会がスタートした。前回書かせて頂きましたように、前日までの2週間の上海高島屋での展示販売会においては前代未聞の売上ゼロをたたき出しており、諸々のコストを踏まえると昨年の10~12月の2ヶ月間で作った売上を1ヶ月で作らないといけない上に、社内の不穏分子も納得しないようなシビれる状況であった。 そのような状況の中、幕を開けた上海久光での展示販売会であるが、僕のこの差し迫った状況を神様が察してくれたのか、何と初日から小箪笥や小物が

          中国の持つ潜在能力

          上海での衝撃

          2019年5月1日、完全に勢いに乗っている上海で、旧日系の久光百貨に続いて、初となる完全なる日系である上海高島屋でのポップアップが始まった。しかも、1階のエントランスから入ってすぐの最高のロケーションに加えて、スペースも久光百貨の2~3倍はあろうかと言うくらいのかなりの広さで、形も悪くなかった。更には、壁面装飾もこちらに任されていたため、結構いい感じに仕上げていたので、期間は2週間と短いが、僕の中では最早、売れる予感しかしなかった。そのため、初日からの大商いを期待して、前日の

          上海での衝撃

          上海のブレイク②

           前回書かせていただきましたようにエルメスを皮切りに山が動き始めた。今までネタとしてしばらくの間、僕の期待を煽りまくっていた、いくつかの大物がいよいよ最終コーナーを回ってゴール間近までやってきたのである。特に、イベント開始直後からヨミに上がっていた、屋久杉がいよいよクロージングの時を迎えた。いくらプッシュしてもぬるい反応だったため、一時は諦めかけていたが、エルメスが決まるか決まらないかあたりに先方から連絡があり、そこからは早かった。もちろん、いつも通りの鬼のような値引き交渉を

          上海のブレイク②

          上海のブレイク①

           10月15日からの2ヶ月のポップアップ。かなりきわどい感じではあったが、今回は、何とか無事、予定通りのスタートが切れた。と言うのも、実は5月のポップアップは物流会社の手配ミスもありスタートが3日遅れていたのであった。日本の百貨店だったら、この時点で出入り禁止になっていたであろう(笑)ところが、そこは流石は中国、物流の遅れは日常茶飯事らしくちょっと注意されたくらいで済んでしまった。そして、結果的に結構、売れたので色んな意味で結果オーライとなっていた。 しかしながら、今回のポッ

          上海のブレイク①

          香港の継続と上海の復活

           素晴らしい形で幕を閉じた2017年であったが、その分、年明けの1月には反動があるのではないかと言う恐れはあった。案の定、その通りになってしまった。新年なので日本の初売的なお祭りムードでノリで売れるかとも思ったが、そんなことは全くなかった。と言うのも、香港は中華圏のため、1月1日は日本で言うとのところのいわゆるお正月ではない。お正月は、春節と呼ばれ、毎年微妙に変わるが1月末~2月初旬のどこかとなるからであった。つまり、1月はほぼ普通の月なのである。と言うよりも、むしろ、クリス

          香港の継続と上海の復活

          香港の覚醒

           10月以降も売上は順調に伸びていき、その勢いのまま例年好調な12月に突入した。例年の事ではあるが、12月になると、9階にも関わらず普段から比較的混雑している店内が更に込み合い、タイミングによっては銀座の百貨店の1階かと思うくらいの状態にすらなった。もちろん、フロア自体が狭いため結果的に密集してしまっていると言うのはあるが、それにしても本当に9階のそして、マットレスや家具の売場かと思うくらいであった。特に、その年は、門間屋の売場が例年やっているポップアップスペースに加えて常設

          香港の覚醒

          香港波乱の幕開け

          香港において9月からスタートする半年間のポップアップへ向けて、展示及び在庫分の商品達は7月下旬に仙台から出荷された。順当にいけば、遅くとも8月中旬には指定倉庫に到着しているはずだった。ところが、当時大流行していた台風が、到着のタイミングに合わせるかのように太平洋上で大暴れしていたのであった。しかも、後から分かった話ではあるが、物流会社の担当者が台風との衝突を懸念して、敢えて、1週間遅れの船でスケジューリングしていたらしく、結果的にそれが、台風と正面衝突するタイミングとなってし

          香港波乱の幕開け

          香港での半年間のポップアップにあたって

          昨年(2016年)12月に行った家具も含めたポップアップショップが予想以上の反響を得た結果、転がり込んできた半年間の長期のポップアップ話。前回、書いたように決断には時間を要したが、9月から展開することが決まった。それにあたって、まずは海外要員として正式に採用を決定したK君の就労ビザの取得から始まった。 地方の超ドメスティックカンパニーなので当然のことながらビザの申請どころか外国人の採用などしたことがなく、何からしてよいのかわからずとりあえずネットで「外国人採用」と検索してみ

          香港での半年間のポップアップにあたって