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黒よりも黒い黒

~皆様、クイズです。
日本は世界で何番目にオシャレな国と呼ばれているでしょうか?~












正解は11位だそうですよ。

(本当かどうかはわかりません。)


皆様は、普段オシャレに気を使ったりしてますか?


私は、去年King Gnuの古着ファッションに憧れて挑戦してみましたが
あまりにも私という存在が
かっこ良くなり過ぎてしまったので
今は封印しています。


…ということにさせてください。


そんな、オシャレにまつわるエピソードが
あるので今回はそちらをお話させていただこうかなと思います。


皆様どうぞお聞きください。






3年ほど前のことです。


私はGWに実家に帰りました。


いつもGWに帰省すると
弟も実家に帰ってきています。


弟に久しぶりに会い
「よっ!」と挨拶すると
いつものように
元気なオナラで返事をしてくれました。


実家に帰ると
何も変わっていませんでした。






ん?あれ?待て待て。
1つだけいつもと違いますぞ。


いつも寝グセ頭の弟の髪が
かっこよくキマッテいるのです。


私は弟に「その髪どうしたんだ?」と聞きました。


弟は
「そんなことはどうだっていいだろ?」と
まるでマンガの主人公みたいなことを言うのです。


そして、
「明日空いてるか?
服を買いに行くの付き合ってくれ。」

と誘ってきたのです。


私は次の日空いていたので
「いいよ。」と返しました。




そして、
私は急いで母に聞きに行きました。
「あ、あいつ、
か、彼女でもできたの!?」


弟は今まで
彼女なんてできたことが
ありませんでした。


それゆえにオシャレには無頓着で
いつもジャージで生活していました。


「わからないけど、帰ってきてからずっと聴いたことないような曲を口ずさんでるよ。」


間違えありません!

彼女ができたんです!


家にいる時は、
いつもオナラしかしない弟が
そんな陽気なことするはずがないのです!


これは、お兄ちゃんとして
絶対に弟の恋を応援してあげなければいけません。


私は気合いを入れて
弟の買い物に付き合いました。


すると、
弟はTシャツズボン
欲しいと言うのです。

弟は黒色の服が好きだったので
私は、カッコイイ黒いTシャツとズボンを一生懸命探しまくって選びました。


弟もかなり満足してくれたみたいで
ウキウキで帰りました。





そして、次の日の朝
弟は大慌てで出掛けて行きました。


母にどうしたのかと聞くと
1泊2日でどこかに出かけたとのことでした。





これは間違えなく彼女との旅行です。


私は、心の中でエールを送りました。
あのカッコイイ服を着て思いっきり青春を謳歌してきなさい。



そして、家でくつろいでいると
なんと、私が選んだ服が置いてあったのです。


私はものすごくショックでした。


弟は、あんなにも嬉しそうにしていたのに
本当は気に入っていなかったのですね。


私が落ち込んでいると
母が現れてこう言います。












母「あれ?ここに置いてあった
お母ちゃんのキャミソールとストッキングは?」





私「え?それって何色?」








母「黒だよ?」







ああぁ、皆様私の愛する弟の恋が
終わりました。


きっと明日の朝
なにも知らないアホな弟は
母のびろんびろんな
キャミソールとストッキング

気にも止めずに、
アホみたいに彼女の前で
身に付けてしまうのでしょう。


そして、彼女にフラれて
そのショックで
毎日びろんびろんな母の
キャミソールとストッキングを身に纏い
街を闊歩する変態ストッキングマンへと
変わってしまうのでしょう。


哀れな弟よ。
許しておくれ、お兄ちゃんが黒色の服を選んでしまったばっかりに。



私は後悔で
その日の晩、ほんの少しだけ眠れなくなりました。


次の日、弟が帰ってきました。


弟よ、頼みます。
絶対に変態ストッキングマンにはならないでください。


私の願いが届いたのか
弟は、変態ストッキングマンにならずに
いつも通りな感じで帰ってきました。


私は「服大丈夫だったの?」と聞くと。



まず、弟は彼女はできていなくて
普通に友達数人で旅行に行ったとのことでした。

そして、
母のキャミソールとストッキングが
カバンから出てきても
過去に弟の友達に
母親のブラジャーを間違えて
持ってきた人がいるから
騒ぎにならずに問題なかったとのことでした。

当然、弟は
母のキャミソールとストッキングは着ないで前日の服をそのまま着てきたそうです。



私は、
何も面白いことが
起きなかったので
少し残念がりました。


母は
びろんびろんキャミソールとストッキング
が無事返ってきて嬉しそうでした。


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