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地球で見つけた好きな物の話ー本の章5頁ー

 地球を旅する冒険者の皆様、今日も青い空と太陽の温かい光が心地良いですね!我々の愛する地球を守り、冒険者達の光あふれる旅の行き先を指し示してくれているかのようであります!元本読師の文者部屋美です。


 さて、note旅団の皆様による5連続投稿クエスト期間で御座いますが。
 折角ですので、こちらの企画に則って今回の「本の章」の続きを綴らせて頂きます。


 ハッシュタグは「#わたしの本棚」で、御座います。



 「本の章」5頁目の内容は「地球に降り立った私が、決して本棚には並べない本」について綴ろうと思います。


 恐らく、「#わたしの本棚」と言う題材の時点で、普通は


「自分が本棚に並べたくなる本」



 等、自分が好きな本について語るのが定石でしょう。


 其処を、「元本読みの章」1頁を読んで頂いた冒険者の皆様なら、御存知の通り…



「文者は、人と違う事をしたい(笑)」



 と言う事で、決して文者の本棚には並べない本を御紹介致します。



 私、文者部屋美が国内小説を読めない旨は、「本の章」1~3頁をお読み頂いた冒険者の皆様におかれましては、既に御存知で御座いましょう


 よって、今年も刻々と差し迫って参りました、本好きの冒険者の皆様には御馴染みの、


「本屋大賞」結果発表



 ではありますが…。


 やはり、毎年ノミネート作品はどうしても国内作品の割合が多い為、文者は全くもって興味を示さなかったのであります。


 しかし、ようやく文者も「魔の十年」(「本の章」3頁参照)を乗り越え、本来の本をこよなく愛する冒険者としての心を取り戻し、何と


苦手な国内小説を克服する!



 と言う事にも、見事成功した訳で御座います!!!


 そんな文者は、自分でお気に入りの本を探す際も、



どうしても海外小説を好んで選んでしまう傾向がある…

しかも、ファンタジー、冒険、ミステリー多し…


 なので、



他の視点や角度から、たまには本を選んでみたい!



 と思いまして色々と検索した所、某SNSにて



「全員で課題図書として決めた本を、一緒に読もう!」



 と言う、素晴らしい企画を考えて下さった投稿主様がおりまして、



「強制的にでも、他の冒険者の方々がオススメして下さった
自分では決して選ばないであろう本が読めるチャンス!」



 と思いまして、早速その本を購入致しました。




「ザリガニの鳴くところ」ハヤカワ文庫NV

ディーリア・オーエンズ・著

友廣純・訳



2021年本屋大賞 翻訳小説部門第1位!
全世界1500万部突破!
2019年・2020年アメリカで一番売れた小説!



 だそうで御座います。


 「ハヤカワ文庫NV」とは、早川書房旅団様が出版なさっている書物の中でも、


「主に海外小説の、一般的な内容の小説」



 に分類される書物である…と、文者は認識しておりますが、詳しくは


「早川書房旅団様の公式note」



  が御座いますので、是非とも御一読頂ければと思います!


 こちらの「ザリガニの鳴くところ」を特集した頁も御座いますので、詳細はそちらでも御確認頂けるかと存じます。


 翻訳者である友廣純さんの御言葉や、表紙のイラストを描かれたしらこさんの御紹介なども御座いますので、読み応え満点であります!


 えーと…例によって、文者はこちらの掲示板にて直接頁を御案内出来る術を持ち合わせておりませんので、是非とも皆様御自身で旅して頂ければ幸いです(いつも通り・笑)。


 更にこちらの作品は、映像化もされていると言う事で…。


 原作を読了致しましたのは、3月26日の夜で御座いました。


 購入致しましたのは3月の上旬でしたが、正直文者にとっていくら海外小説とは言え、


「一般小説は、苦手なジャンル」



 で、御座います。


 しかし!



「だからこそ、折角一生読む事はなかったであろう、
未知の作品に出会いたくて手に取ったんだから、
今このチャンスこそが私の必然的出来事なのだ!」
(「必然」につきましては「本の章」3頁参照)




 と言う事で、早速購入したその日に頁をめくってみましたら…。



あっと言う間に、100頁!




 「これは確かに、映像化しやすい内容だ」と、感じました。
 


 文者の本の選び方につきましては、「本の章」3頁をお読み頂いた冒険者の皆様でしたら御存知でしょう。



 この物語はあっと言う間に100頁読んでしまった事から、その条件を満たしていた事はお分かり頂けるでしょう。



 このままでは、ほぼ600頁ある本作を寝ずに読んでしまう可能性が御座いました故、ひとまず文者はそっと頁を閉じました(笑)。



 そして地下ダンジョン攻略パーティでの休憩時間に、少しずつ読む事にしたのであります。



 内容と致しましては、文者の大好きなファンタジーモノでも、冒険モノでも何でもないのですが、殺人事件が絡んでいる為、ミステリーモノとして読む事が出来たのが大きかったと思います。

 



チビチビと読み進めていた文者ですが、ラスト250頁は


「ええい、まどろっこしいわ!!!」


と再び家に持ち帰り、2時間半で残りの250頁を
一気読みしてしまいました(笑)。



 遅ればせながら、簡単なあらすじを。


 6歳で家族が1人、また1人と出て行ってしまい、たった1人で湿地の奥で生きて来た少女カイア。村へ買い物に出る度、住人達に蔑んだ目で見られながらも、同じ差別を受けている雑貨屋を営む黒人夫婦に助けられながら、湿地の生き物達や自然と共に逞しく、そして美しく成長して行く。
 ある日、村の有名な青年が湿地で死体となって発見され、住人達はカイアに疑いの目を向ける。果たして、彼女は犯人なのか?物語は予想だにしない結末へと、発展して行く。



 とまあ、こう言った内容でして…。


 お読みになった冒険者の皆様それぞれの解釈があります故、これは少女の成長記録だと言う方もいれば、これは素晴らしい自然のドラマだと言う方もいれば、文者のようにミステリー小説だと言う方もいて、十人十色の読み方が御座います。


 そう言う意味でも、


「様々な本好きの冒険者の方々が、
どの方向からどのジャンルに当て嵌めても読める」



 と言うのが、この本の世界的大ヒットとなった要因の一つでもあるかと存じます。


 ともかく最初はカイアを取り巻く家族模様が描かれ、普通に幼いカイアがたった1人でどうやって生きて行くのかが心配で心配で仕方がなく、その先を知りたくて頁をめくって行く…と言った感じで御座いました。


 其処から、村の青年の死体が見つかった「現在」と、1人ぼっちになったカイアがどのように生きて来たかの「過去」を、「章」ごとに交互に読み進めて行く展開となっております。



 これからお読みになる冒険者の皆様の為にも、内容に関して多くは語らないようにしたいのですが…。


文者的オススメは、終盤の裁判シーンであります!



ハラハラドキドキしながら、
まるで自分も傍聴席にいるかのような臨場感があり、
一気に250頁読んでしまった気持ちを
お分かり頂けるのではないでしょうか!



 ラストに近付くにつれ、


「ん?」



 と首を傾げていたのですが、ラスト寸前で


「ん?………………んんっっっっっ?!」



 となり、物語は終焉を迎える運びと相成った訳で御座います(笑)。


 うーん…。


 世の中には「イヤミス」と言う言葉が流行るほど、バッドエンドが好きな冒険者の皆様も数多くいらっしゃる事は存じております。


 ですが、文者は本でも漫画でも映画でも


「金を出してまで、嫌な思いをする必要があるのか?」



 と言うタイプでありまして、やはり創作された物に関しましては


「強く、ハッピーエンドを望む!!!」



 これが文者の信条であり、この「ザリガニの鳴くところ」と言う作品に対して様々な感想をお持ちの冒険者の皆様がいらっしゃるかとは存じますが、



文者的には「バッドエンドである」



 と、判断を下した次第であります。


 勿論、これを「ハッピーエンド」と取られる冒険者の皆様も当然いらっしゃるでしょうから、これに関する答えは人それぞれとしか言いようがない訳ではありますが。


 文者が「決して本棚には並べない本」と題しました理由は、此処にもある訳で御座います。


 やはり大好きな本を収める本棚は、


「ハッピーエンドの沢山詰まった
本棚にしたい!」



 と言うのが文者の希望であります故、この「ザリガニの鳴くところ」と言う作品は、文者の本棚には本来並ぶ事はなかったであろう本である、と言える訳であります。


 ですが「本の章」3頁にも綴りました通り、



「偶然な出来事は一切なく、
全ての出来事は必然的に起こっている
ー文者語録ー」



 であります故、恐らく一生手に取る事のなかったこの作品を今の文者が手に取った事に、何らかの必然性があったのではないかと思われます。


 改めて文者は、


私と言う人間は、本の世界の中に
ハッピーエンドを追求するタイプの読書家
であり、この
「ザリガニの鳴くところ」に出会えた事で、
それを再確認する事が出来た。




 これに気付けた事は読書家として、そして今後更に大好きな本を探し求める際に対し、大きな方向性を決定付ける要素の一つが見つかった気がして、素晴らしい経験と相成りました。



こんな機会を与えて下さった、
この企画の投稿主様に心より感謝申し上げます!



 そして何より、


原作冒険者ディーリア・オーエンズ氏の異国の言葉を
こんなにも同国の我々冒険者達の心に届きやすく、
かつ実際の映像化だけでなく、
それぞれの冒険者達の脳裏にも
たやすく映像化する事を可能にして下さいました、



翻訳家の、友廣純様の努力と功績は
大変偉大であり、頭が下がると共に、
同じ本を愛する読書家冒険者として
最大級の賛辞を贈らせて頂きます!!!




 興奮冷めやらぬ内に、その翌日の3月27日にすぐさまアマゾンプライム旅団様にて、映画「ザリガニの鳴くところ」を視聴致しました。


 感想は…まず、単純に


カイアが文者のイメージとは少々違っていた



 …と言う事で御座いましょうか(笑)。


 当然の事ながら、各冒険者様の感想を拝見させて頂きましたら、

「カイアが原作通りのイメージにピッタリだった」


 と仰る方もおり、やはり解釈は人それぞれである事を改めて感じさせられました。


 ですが映像はとても素晴らしく、自然の風景や、村の様子などは、ほぼほぼイメージ通りなのではないかと思われます。


 内容に関しましては、どうしても限られた時間の中に全てを収めるのは難しいでしょうから、文者オススメの裁判シーンも原作程白熱してはいなかったように感じられました。


 ラストのシーンも、原作にほぼ忠実だったと言う方や、全く違うラストに驚いたと言う方や、原作の方が良かった、映画の方が良かった等、これまた感じ方は十人十色であります故、こちらに関しましては御覧になった冒険者の皆様の御判断に委ねたく存じます。





 さて、この度は本棚に並べないであろう本の御紹介でありましたが、如何でしたでしょうか?


 本好きな冒険者の皆様も、このような本の存在は御座いますでしょうか?



正直…文者にとって
この「ザリガニの鳴くところ」は、
今後永遠に本棚に並ぶ事はないでしょう。



ですが…今後永遠に
「文者の心に残る作品」となった事は、
まず間違いないのでありました。





 え?そちらは誰も近付かない、迷いの湿地帯で御座いますよ?
 進まれた所で、何も収穫は得られないかと存じますが…。

 左様で御座いますか…。

 流石は、地球をこよなく愛する冒険者様。

 この地球上に、何も得る物がない場所など何処にもない。
 勉強になりました。


 次にお会いする時、是非湿地の物語を私にもお聞かせ下さいませ。
 楽しみに、お待ち致しておりますよ。




※湿地の画像を探しており、海外小説ですので海外の湿地をと思っておりましたが、こちらの冒険者の方からお借りする事に致しました。どうやら、北海道へ行かれた際の御写真のようです。いつか文者も、北海道を旅してみたい物で御座います。


#創作大賞2024
#エッセイ部門


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noteの門開設1か月を記念致しまして、綴らせて頂きました

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