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自慢していい、と言われたから

創作大賞の期間が始まって、昨年受賞されたお二人が対談したことがnoteさんによって投稿されました。

そのお二人とは、”クリキャベ”のせやま南天さんと、“卯月”の秋谷りんこさん。お名前はどちらもペンネームなのですが、こうして見ていると、どちらもそのペンネームがしっくりくる気がしてきました。

昨年の創作大賞では、僕は応募するためにまっさらの状態から書いた作品はほぼなく、2本のエッセイを1本にまとめたくらいで、ほかは過去作にタグをつけて応募していました。

正直なところ、個人的にはこれがとても悔しかったのです。

当時は、下の子が生まれて育休期間だったこともあり、ちょっと余裕ぶっていたところもあったのか、すっかり時間が溶けて、気がついたら締切でした。

そんな悔しさもあり、もはや自分のことよりもいつも読んでくださる方を、読みたい方を応援しようと思って、感想を書いて・・その結果かどうかわからないけれど、ベストレビュアー賞をいただくことができました(しつこくてすみません)。

その何本かの感想文を書かせていただいた中に、せやまさんと秋谷さんがいたのです。

せやまさんは、その作品が投稿された時から、何度か読み返してはしみじみと力をもらっていました。いざ感想を書いてみたら、ほとんどネタバレしていたことに、後から気がついたものの、せやまさんは怒らずに喜んでくださいました。

そのせやまさんが推していたのが、秋谷さんの”卯月”だったのです。

それまで、僕は全く存じていなかったし、限られた時間の中で、新たな書き手の作品を読んでいたら、本来書きたかった方の作品が読めないし感想が書けないのではないかと不安でした。

しかし、試しに読んでみたら、いつの間にか自分の子どもがお世話になっている病院の風景と重なってしまい、止められなくなってしまったのです。

その二つの作品を、もっと多くの人が読んで欲しい、という思いがあったのです。

当時の僕には、家事と病院は、不安そのものだったのでしょう。家事をする時間があるからこそ、仕事に戻って時間が無くなった時にどうしたらいいのか。まだまだ赤ちゃんの我が子が、病院で受ける検査や治療、そして予定されている手術がどうなるのか。

その漠然とした不安が、救われたような気がしたのです。子どもの通院は命に関わることではないけれど、病院で働いている人たちへの敬意が、明確に自覚しました。この病院なら大丈夫、そう思えたのは、秋谷さんの作品に出会えたからでもあるかも知れません。

この辺りのことを、授賞式でお会いした時に説明できたらよかったのですが、書くのと喋るのでは人が変わってしまうように苦手意識があり、お二人にご挨拶したものの、「あ、いや、それは・・」みたいな会話にならない会話をしたような気がします。(すみません)

授賞式当日、事前確認として最終結果のプレビュー画面が共有された時、目を疑いました。自分が感想文を書いた作品のタイトルがいくつも並んでいたのです。

自分の創作が思うように進まず、他人の作品なんて読んでる場合じゃないよ・・などと思っていたこともありましたが、諦めて良かったとさえ思えたのです。

普段の仕事では味わうことのない、お二人の小説家のデビューに立ち会えたような高揚感。授賞式でも感じましたが、この対談を読んで、また気持ちを新たにすることができました。


対談の投稿をXで見かけて、思わず「お二人の作品に感想が書けたのは自慢です」と書いてしまったら、せやまさんから「たくさん自慢してください!」とリプを頂きました。

というわけで、自慢してみました(笑)。
お付き合いいただき、ありがとうございました。ぜひ、対談の様子も読んでみてください。




#自慢 #noteでよかったこと #ベストレビュアー賞


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