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祝杯をあげたい

仕事のことをあまり書かないようにしている・・というか、書いてはいけないこともあるし、書いてしまうと自分がどこでどんなことをしているのか分かってしまうのが怖いというのもある。いや、気にしているのは自分だけだろ、とも思うけれども。

昨年の夏の終わりに、業務上のとある事実が判明して、僕はちょっと震えた。詳しくは書けないが、当人にとっては、なかなか大きな問題である。本来のあるべき姿から、かけ離れた不備が見つかったのだ。それでも、リカバリーできれば申し訳が立つ。そして、大抵のことはそうやってやり直せるものだ。

人と人の、さまざまな問題の解決の根拠として用いられることの多い「民法」という法律がある。そこに規定されている約束の期限として「時効」というものがある。一般的な時効は、犯罪を犯した犯人が逃げ切る期間・・のような意味合いで使われている。

「時効」は法律によって「もうここまで」と決められている状態のことだ。使われている文字からしても、時間的な長さを示していることが多い。

その「時効」により、リカバリーすることが”できない人”がいることが分かったのだった。それは大変に緊張する事実だった。端的に言えば、訴えられてしまうかも知れなかった。しかも、別の部署により過去の判例等を調べたところでは似たような事案について、自治体が負ける判決が出されていた事実があった。

その緊張感を抱いたまま関係者に説明を重ねたところ、幸いなことに別段問題が大きくなることもなく、収束する方向で話が進んでいる。話が進んで、解決まであと少し・・のところで、時間がかかっている。

年内に終わるかと思っていたけれど難しくなって、1月に目処が・・つかず、つい先日になって、さらに1ヶ月ほどかかりそうだと判明した。地方公務員の働き方の単位は”年度”なので、もはや年度を超えてしまうのではないかと不安だ。

こんな状況になってしまうのは、「誰もやっていないことをやっているから」である。新しい事業を進めているわけではなく、過去の修正作業なのだけれど、法律が変わったり、組織が変わったりして、それまで発生しなかったことが起こっていたのだ。前例踏襲、なんて言われがちな役所の仕事で、前例がないことはかなりハードルが高い。

ひとつの修正をすると、各方面に影響があってその修正を進めていると、最初の修正が遅くなる・・そんなイメージで、時間が必要になっている。淡々とやることを進めていても、解決するのだろうかと不安になる。

電話や書面で説明を重ねているが、お待ちください、としか言えず、心苦しい場面が続いてしまう。ゴールが見えたかと思った矢先に、新しい問題が出現するようで、最近ではもはや慣れてしまったけれど、とにかくちゃんと終わってほしい。


この投稿を書こうと思い立って、タイトルから考えた。タイトルにしたのは、今の僕の気持ちである。お祝いなんて不謹慎だけれど、一つの懸案事項が解決した暁には、個人的なお祝いとしてひっそりと楽しみたい。



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