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これを観ずして語れない

インスタをぼんやりスクロールしていたら、こんなコピーが目に入りました。

「これを観ずしてミュージカルは語れない」

さてここで、この投稿を読んでいるミュージカル好きのみなさんに問いたいのです。このコピーが相応しいと思う作品は何ですか?

これまでの観劇経験も含め、おそらくみなさんの胸の内にはさまざまな作品が去来することでしょう。もちろん、たくさん観たことはない、という方もいるでしょう。

多くの人にとってミュージカルと言えばコレ!みたいな作品はバラバラであると思うのです。

旅の記録を書いている毎週月曜日ですが、今回はミュージカルの旅、と言うことで。

以前、職場のある地域に音楽大学があり、そこの学生さんと一緒に仕事をしたことがありました。子どもたちに向けて楽器体験も含めた音楽会のようなものでしたが、企画も演者も学生さんでした。

音大にある楽器なので、どれも一流品。中でもピアノは、コンサートピアノの名門スタインウェイ・・そのコンサートピアノが用意されていたので驚きました。(2020年現在で2,350万円程度とのこと!)もっと弾くのが上手ければ、僕も試していたかも知れません。

その催しの中で、コンサートがあり、そのMC(司会)の学生さんが驚くべきことを言っていたのです。

「あ、僕、楽器の演奏ができないんです」

何ですって・・音大に入っているのに、楽器の演奏ができない人がいる!?どゆこと?・・と思っていたら、「”ミュージカル科”なので・・」と続いて、納得しました。

芸術系の大学はきっと同じだと思うのですが、卒業論文のような役割として、美大なら卒展、音大なら卒業公演があります。その音大も卒業公演がありました。その時まで、そんな公演が行われていることを知らなかったのですが、せっかく仕事でご一緒したこともあり、卒業公演のチケットを購入したのでした。

演目は「コーラスライン」

ミュージカルに出演する脇役を選ぶオーディションが舞台。人数が絞られていく緊迫感と、それぞれの人物がもつ背景が混ざり合って、演劇の本質のようなものが見えてくるような作品です。歌とダンスと物語、華やかさというよりは重たい人間性が描かれた雰囲気が独特かもしれません。

僕は、この作品が好きで、劇団四季が公演していた時には、短い期間の間に何度も観に行きました。そして、音大生の公演もまた印象的でした。男女が半数ずつの設定ですが、音大のミュージカル科の学生さんは女性が多く、多くの男性の役を女性が演じていたのです。


さて、冒頭の問いに戻ります。「ミュージカルを語るなかれ」と言わしめてしまう作品とは・・「ビリー・エリオット」です。ご存知でしょうか?

僕はこの作品の原作映画(邦題:リトル・ダンサー)が好きで、たまたまよく覚えていました。もう10年以上も前ですが、偶然にもニューヨークで公演があり、旅行で訪れた時に、現地の格安チケットセンターで買って劇場に向かいました。

イギリスの炭鉱町に暮らす少年が、バレエダンサーを目指す物語。バレエなんて・・と反対していた家族が、次第に認め、応援していく心温まる作品なのです。

原作の映画を知っていたこともあり、言葉はよくわからないけれど、とにかく引き込まれました。中でも、幻想的なシーンがあまりにも美しくて涙が出てしまいました。その日本公演がある・・と言うのがこの投稿の趣旨です(笑)

イギリスのサッチャー政権時代の描写は、当時のことをほとんど知らない僕にとっては???でしたが、力強い歌と、エネルギーあふれるダンスに、映画とは違った魅力を感じたのでした。観に行きたいなぁ・・。

映画のワンシーンのような、舞台の一幕のような、幻想的なサムネイル、infocusさんありがとうございます!


#ミュージカル  





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