はじめての読書会で、本の内容よりも気になったこと
わたしは、本をじっくり読む派だ。
「読むのが速ければ、たくさん読めるのにな…」と、速読できる人には憧れを持っているが、飛ばし読み・斜め読みができない。
いつもは「一言一句のがさないぞ!」という感じで本を読むわたしだったが、先日、それとは真逆の読み方を体験した。
それは、友人と買った本を交換して読む会をした時のこと。自然と、いい意味で散漫な読み方になったのだ。
そして、その時の自分が「とてもいい状態」であることに気づいた。その読書会で感じたことをお話ししたい。
当日の流れや、ルールはこんな感じ。読書会は3人でおこなった。
わたしは、もともと本好きなわけではない。本を読むようになったのは、ここ最近のこと。友人と集まっての読書会も、初めての経験だ。
誰かがいる場所で、落ち着いて本なんて読めるものなのだろうか…
少し不安だったが、実際にやってみた結果、またやりたいと思うことに。
放課後の感覚がよみがえる
本を読む場所として選んだシェアラウンジも、わたしにとっては新しい体験だ。
オシャレな音楽がかかっていて、空間も広々。とても過ごしやすい。
ひとりで作業をしている人、休憩しにきた親子連れ、友人同士の談話など、さまざまな過ごし方の人がいても、あまり気にならない。
施設内には、何種類もの飲み物やお菓子が置いてあり、好きなものを好きなだけ取ることができる。いわば、大人の部室だ。
そこで、わたし達は本を読んだり、しゃべったり、次の遊びの計画を立てたり…まさに放課後のような時間を過ごした。
本を読みながら、友人の話にリアクションして、流れてくる音楽にたまに反応して、何の曲かスマホで調べる…
何かひとつに集中するわけではなく、いろいろな感覚にアンテナが立っている状態が心地よい。
散漫なはずなのに、本の内容はもちろん、まわりの情報も不思議とキャッチできた。何かを取りこぼしているという感覚もない。
直感的に、「ああ、今いい状態なんだな」と思った。
そういえば学生時代は、部室で漫画を読みながら、ダベって、お菓子を食べて…今回と同じような感じだった。
いつの間にか、スペースがなくなっていた
いつから、こういう時間の過ごし方をしなくなったんだろう。
忙しい!時間が足りない…!
そんな生活が続いているうちに、できもしないマルチタスクを頑張ってみたり、速読に憧れたり、2倍速で動画を見たり…
いつの間にか、何かに追われるように、ギュウギュウに詰まった時間を過ごしていたのかもしれない。
今回の読書会では、頭や心にじゅうぶんなスペースがあった。
友人と本を交換して読むおもしろさを期待していたはずが、本の中身とは違った部分で収穫を得た。
自分が欲しくて買った本ではなく、友人の興味をのぞき見する感覚で読んだからこそ、散漫になれたのかもしれない。
「いい感じ」の感覚を思い出させてくれた読書会は、いい感じの体験だった。
この「友人と買った本を交換して読む会」は、2024年やりたいことリストのひとつ。またひとつ、新しい体験ができた。
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