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岡山新報デジタル【古事記】

【古事記を知ろう】

◆古事記6 ♯古事記6

天の石屋の神話

スサノオが高天原にやってきたとき、アマテラスは「弟はこの国を奪いに来たに違いない」と疑いの心を抱いた。自らの潔白を証明しようとしてスサノオはお互いに「うけひ」をして子神を生もうと提案する。
お互いの持ち物(スサノオの剣、アマテラスの玉)を交換し、それぞれに口に含んではき出した息の中から、スサノオは五柱の男神を、アマテラスは三柱の女神を出現させるが、アマテラスは、子神の所属はそれぞれの持ち物の元の持ち主によると宣言する。
するとスサノオは、自分が女神を生んだのだから、自分の勝ちであるとの勝利宣言をし、その勢いに乗じてさまざまにあばれる。

まずアマテラスが営む田の妨害をし、その田で取れた稲を食す儀式を行う場所に糞をまき散らす。

アマテラスは、はじめはその行為を咎とがめないで寛大な態度を示すが、スサノオはさらに暴れて、機織はたおりの作業をする殿に皮を剥いた馬を投げ入れた。するとそれが原因で、機織殿で機を織っていた女神が驚いて梭ひで陰部を衝いて死んでしまった。
ここに及んで、とうとうアマテラスは石屋いわやに閉じこもってしまう。すると高天原も地上世界も真っ暗闇になってしまった。


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