#7 期間工6週目 悪魔襲来(痛風発作)

なぜ痛風なんて言う病気があるんだろう。
突然現れて日常の当たり前を奪っていくまさに悪魔のような存在。
もちろん生活習慣病という側面があり自己責任だから仕方ないという意見はあるんだろうけど、体質(遺伝)的な原因も大きいことはそれほど知られていないと思う。そこらへんは糖尿病と同じ。お酒を飲める人と飲めない人がいる通り、なってしまう人もいればならない人もいる病気なんだと思う。
あと、女性はホルモンの関係で罹患する人が少ないそうだ。

月曜日 晴れ 朝の気分 足首に違和感あり

ちょっと足首に嫌な違和感を感じているが、仕事は出来る状態。
引き続き先週から行っている検査の工程の研修を行う。
予定としては水曜日に中間の見極めで木曜日に実際に実務を行えるレベルかどうかの検証が入る予定。

仕事の途中からかなり足が痛んできた。
常に携帯しているロキソニンで何とか痛みを緩和しつつ、何とか仕事をこなす。ちょっとあれがきそうで怖い。

火曜日 曇り 朝の気分 ヤバイ

新工程の研修途中が問題なく進みこれからの明るい未来に向けた道筋が開けたという実感を得ていた矢先、暗雲が立ち込める。信じたくは無い、認めたくは無い、でも来てしまったのかもしれない。あの悪魔が。

高尿酸血症によっておこる激しい関節痛などの現象。通称『痛風』
整理すると高尿酸血症は痛風が起こりえる状態で痛風(痛風発作)が結果。
かねてより贅沢病と称されてきたこの病気は、その名の通り風が吹いても痛いといわれるほどの激痛っぷりで有名だ。人が体内でプリン体を分解する際に発生するは尿酸は、通常血中に溶け出し尿によって体外に排出される。だがもともと水に溶けにくい性質をもつ尿酸は一定の濃度(7mg/dl)を超えると血中に溶け切らない尿酸が結晶化し体内のいたる所に蓄積する。この結晶化した尿酸が関節部に溜まり、剥がれ落ちた際に白血球が異物と認識した結果攻撃を始めた時に引き起こされるのが痛風関節炎(痛風発作)という。尿酸の結晶はあろうことか絶望的にとげとげした形状をしており、強い腫れと痛みを引き起こすということらしい。

個人的にこの病気の真に怖い部分は痛風発作という激痛が起こった時以外には症状を実感できないという部分が大きい。痛みが治まってしまえば全く病気を自覚することなく生活していける。だが、体内に定着してしまった尿酸結晶は容易に排出されることは無く、何の治療のおこなわなければ無自覚に体内に爆弾を抱え込み続けることになるのだ。

ということでここ数年あまり激痛といえる発作が無かったのだが、なぜかまさにこのタイミングで左足首に発作が判明。ふざけんなと思った。

なんとか、だめだと知っているロキソニンがぶ飲みで症状を緩和しつつ(緩和されてたのか疑わしいくらい痛い)本日の業務はやり切ったのであるが、正直痛み以外の記憶があんまり無いくらい。さらに無理しちゃったもんだから薬の効果がきれた夜が地獄。何もしていなくても痛いし、何かしようとしたら更に痛い。つまり横になっているだけで痛い。寝るどころの騒ぎじゃない。患部を冷やしてお茶を濁すのだけど、明日仕事に行ける未来が見えない。

水曜 晴れ 朝の気分 最悪

夜を徹して患部のケアに努めたものの、まったく状態が良くならず、今日は休ませてくださいと会社に連絡。満了金の一部はもらえなくなりどうだが、これはしょうがない。だって立てねえもん。そもそも立てないんだもん。痛風は痛い病気ランキングの上位にも名を連ねる常連だぞ。ちなみに尿路結石は更に痛いらしいし、高尿酸血症が原因になるという記事のあったから痛風発作が起こった後は毎回そうだけど今度こそ生活習慣を見直そう。

明日は出勤できるように患部を冷やして休んで冷やして休んでを繰り返す。
同じ寮の同僚の人が差し入れを届けてくれてすごくうれしかったのだが、受取にドアをあけるのにも通常の10倍は時間が掛かるくらいだった。

木曜日 晴れ 朝の気分 最悪

ああ、朝起きてもまだ痛い。
だが昭和生まれの平成育ち、パワハラの横行する職場での経験を持った社畜根性がある程度染みついている中年のおじさんは、歩けさえすれば出社してしまうという悲しい生き物。

少し早めに目覚ましをセットし、ロキソニンを摂取したところなんとか歩けてしまったのだ。マジで痛いけど。

ということで足を引きづりながら脂汗だらだらで仕事をする。
職場の人は心配してくれるけど、大丈夫かと聞かれたら大丈夫ですと答えるしかない。

金曜日 曇り時々雨 朝の気分 ちょっと痛い

患部を冷やして休んで冷やして休んでを何回繰り返したかしれない。
必死のケアが功を奏したのか、なんとか普通に痛い程度には足が回復。
ふー、山を越えたぜ。

休みを一日挟んだ為、木曜日の予定だった中間の見極めと検証のテストが本日行われることに、結果は合格で更に一工程一人でこなせることになった。

足の痛みが回復傾向だし、足はちょっと痛いけど嬉しい。

土曜日 曇り時々雨 朝の気分 良し

今日は出社の土曜日。
嘘のように足の痛みが引いて、ちょっと痛いかなくらいの違和感があるけれども、ロキソニンを飲めば完全に痛くない。いつもの感覚。ああ、痛みがないってなんで幸せなことなんだろうか。人間生きているだけで幸せなんだ。いつもは感じ取ることが出来ない普通の状態であるという幸せを僕は実感している。空が青い、花が美しい、ご飯がおいしい、そんな世界に僕は今生きている。ありがとう命。

日曜日 晴れ 朝の気分 スッキリ

足首様には今週大変なご苦労をお掛け致しましたので、休んで頂きたく、ほぼ動かずに床にいると決めた。そして実行した。

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