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28才女のただの日記2


今日は2ヶ月ぶりの勤務、プリン日和


 今日は2ヶ月ぶりの勤務日。最低限、ミスだけはしないように気をつけよう、と思いながら出勤するも、制服を上下とも家に忘れるという失態。ありがたいことに先輩に貸して頂き、事なきを得た。
 ミスしないようにと思っていたのに、職場について最初にでき得るであろうミスをしっかりやっちまうあたり、恥ずかしさを通り越して自分らしいなと少し笑けた。
 今日は他に大きなミスはなく1日を終えられたので、しばらく気を引き締めていきたい。

 2ヶ月間の産後休暇はあっという間だった。
 産後休暇、とはいえ私にこどもは居ない。(胎児に病気が見つかり、出産するには母体にも危険が及ぶと説明されて中期中絶手術を選択した)
 中絶後の職場復帰の際にもお礼のお茶菓子は必要なのか、ネット上にその答えはなかった。
 もちろん入院前には迷わず購入したけど、まだまだ病みながらの復帰の場合、どうなんでしょう。少し迷いながらも一応持って行った。職員80人分のお茶菓子は多いしかさばる。

 そんなこんなで、なんとかやるべき事をこなしていた勤務中、案の定トイレで泣いた。
 久々に親しくない人と接すると、辛い言葉もあるだろうとは想像していたけど。特に辛かったのはこの言葉「まだ若いから大丈夫大丈夫!産めるよきっと」
 そんなこと言われたく無いのに。
 私は子どもが産めなくて辛かったのではなく、自分の子を亡くしたから辛いのだ。家族を亡くした者に「大丈夫!」と言える人の感覚が私には解らない。
 いつもなら受け流せる"うすらマタハラ"も、今は駄目みたい。他人から励ましのつもりでかけられた言葉も、刃物のような鋭さをもって私のメンタルをえぐってくる。
 
「女性は子供を産むもの」という価値観を全面的に押し付けてくる人が周りに一定数いる。これが、今は一番しんどい。
 けど、きっと価値観の違う世代の方にはどう説明しても理解してもらえないのだろう、と私は諦めつつある。(この感覚、さとり世代あるあるだったらいいなぁ)  
 そして、彼らに悪気がないのもわかってる。でも今の自分にはきつい。多様性の時代仕様にアップデートできていない脳の人が、後からの世代にむやみに口出ししないで欲しい。

 特に、結婚や出産については、「結婚して出産するのが幸せで、結婚や出産ができないのは不幸せ」という価値観の人とたまに出会う。
 会いたく無いけど遭遇してしまう。
 我が祖母はその考えに取り憑かれた者の一人。揺るがない価値観とデリカシーのない祖母からの言葉の攻撃を私はまともに受け、申し訳ないけど先月から祖母のケータイは着信拒否設定にしている。


 車のクラクションを鳴らされただけでうるうるしてしまうほどの、元々やわやわの私のメンタルが、今や完全なる豆腐メンタル。中絶後は何もしてなくてもふと涙が出ることがある。処置の怖さや火葬場までの景色や感情など、あらゆる悲しみがフラッシュバックしてくる。
 なのに外では強気なふりをしてしまう。この鎧を外して生きられたらどれほど楽なんだろう。
 こんな日はプリンを食べるしかないね。
 





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