この note では『大和名所図会』の挿絵ページを翻刻します。本文ページは大正時代の活字版があるのでそちらを参照してみてくださいね。👀 → 国立国会図書館デジタルコレクション『大日本名所図会 第1輯 第3編』(大正8年)
※ タイトルの「坤」は、「乾坤」で上下巻を意味しています。
※ 「続後拾遺」は、続後拾遺和歌集。
※ 「慈鎮和尚」は、平安時代末期から鎌倉時代初期の天台宗の僧、慈円。慈鎮は諡。
※ 「床ばしら」は、床柱。床の間の脇に立つ化粧柱で、表面がすべすべに磨かれています。
※ 「肌うつくしき木むすめ」は、床柱の木肌と生娘の肌を掛けていると思われます。
※ 「新後拾遺」は、新後拾遺和歌集。
※ 「三寸」は、神酒のことと思われます。
※ 「清見原天皇」は、大海人皇子(後の天武天皇)のこと。壬申の乱の後 天皇に即位し、飛鳥 浄御原宮を造営しました。
※ 「国栖の翁」は、壬申の乱のとき 大海人皇子(後の天武天皇)を 匿った老夫婦のこと。清見原天皇と国栖の翁のエピソードは後述の『吉野山記』を参考にしてみてください。
※ 「不叶」は、叶わず。
※ 「御調」は、ここでは天皇への貢物のこと。
※ 「河海抄」は、南北朝時代に書かれた源氏物語の注釈書。
※ 「和州巡覧記」は、貝原益軒が書いた『大和廻』のことと思われます。『大和廻』(人文学オープンデータ共同利用センター)
※ 「せばき」は、狭き。
※ 「寶治百首」は、宝治百首(宝治御百首)。『宝治御百首』(国立公文書館デジタルアーカイブ)
※ 「教定」は、鎌倉時代中期の公家、二条教定のことと思われます。
※ 「二村のにあり」は、「二村の間にあり」の欠字と思われます。
※ 「言塵集」は、南北朝時代に書かれた歌学書『言塵集』。『言塵集』(国立公文書館デジタルアーカイブ)
※ 「藻塩艸」は、藻塩草。室町時代に編纂された連歌用語辞書。
※ 「大塔宮二品親王」は、護良親王のこと。大塔宮 は通称。「二品」は、律令制における位階のひとつ。
※ 「末葉」は、子孫のこと。
※ 「竹原八郎」は、元弘の乱のとき、十津川にのがれた護良親王を自邸に迎え助けた人。
※ 「戸野兵衛」は、竹原八郎の甥で、護良親王の令旨をうけ南朝方のために働いた人。
※ 「太平記」は、南北朝時代の軍記物語。
※ 「梵閣」は、寺院のこと。
※ 「役 優婆塞」は、役小角のこと。
※ 「世説」は、世間のうわさのこと。
※ 「嵩山」は、河南省北西部、洛陽の東にある名山で、中国五嶽のひとつ。
※ 「晋」は、三国魏の司馬炎が建てた王朝。都は洛陽。
※ 「張華」は、西晋の文人、政治家。
筆者注 ●は解読できなかった文字を意味しています。新しく解読できた文字や誤字・誤読に気づいたときは適宜更新します。詳しくは「自己紹介/免責事項」をお読みください。📖