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【梅園魚品図正】(20) 牛尾魚(こち)

出典:国立国会図書館デジタルコレクション『梅園魚品図正 巻1


牛尾魚 コチ

癸巳如月廿二日 真寫

『臺湾府志』 牛尾魚 コチ
 和俗、 ユ 魥ノ ヲ 

『料理綱目』 鯃 コチ
俗説曰、コチの骨、咽喉のんどたちには抜がたしと云。コチの骨にも、不 限、諸魚の骨ののんどにたち、抜がたきには、縮砂、甘草、等分に末にして、綿もめんのきれに つゝみ 含て、汁を呑む。痰に隨、而 抜出る。是 しるしあり。

※ 「たち」の漢字は、食べた物の骨がのどにつっかえる、刺さるという意味。
※ 「縮砂」は、ショウガ科の多年草。漢方薬に用いる生薬しょうやくのひとつ。縮砂しゅくしゃ
※ 「甘草」は、マメ科の多年草。漢方薬に用いる生薬しょうやくのひとつ。甘草あまくさ
※ 「末にして」は、粉末にして、という意味でしょうか。

雌ゴチ



筆者注 『梅園魚品図正』は、江戸時代後期の博物家、毛利梅園による魚図鑑です。説明文書は漢文体が中心でのためパソコンで表示できない漢字が多く、漢文の返り点と送りがあります。読みやすさを考え、パソコンで表示できない漢字は □ とし、名称の場合はできるだけ [■は〇+〇] の形で示すようにしました。

また、漢文の返り点と送りはカタカナと漢数字、振り仮名と送り仮名はひらがなで記載しています。
この作品に引用されている文献については、こちらの note を参照してください。 → 【梅園魚品図正】文献まとめ

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