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MSワラント攻略データ!(2020年下期版)

みなさんこんにちは。MSワラント銘柄突撃大好きの「もこもこ」です。普段はTwitterで情報発信させて頂いています。

Twitter ⇒ mokorpho3653

今回のテーマは2020年下半期にMSワラントを実施した会社のうちバイオ企業を除く41社を調べまして、MSワラント発表銘柄について有利な立ち回りができないか、考察をしてみたいと思います。

MSワラントを発表した会社は発表翌日、例外なく下げるケースが大半で、中には増資による希薄化率を大きく超えるほど売り込まれる場合も、しばしばみられます。(理論上、徐々に新株を発行するMSワラントは一気に新株発行する公募増資と比べ、希薄化のインパクトは少ないとされるのにも関わらずです)

悪魔の増資と揶揄されているMSワラント。非常にイメージが悪く、増資を嫌気した「見切り売り」による需給悪化が暴落の原因です。

ところが、よく考えてみてください。増資手法のイメージが悪いだけで、中身に注目せずに、狼狽売りにも見えるほど売られるって違和感を感じませんか?

既存株主をないがしろにしてるんだから、暴落して当然。悪魔の増資をやる会社は最低だ。という意見が多数でしょう。まぁ気持ちはわかりますが

MSワラントにそのようなイメージが付いているからこそ、MSワラント銘柄を逆張りで拾って稼ぐという手法が、通用するのでは?と考えます。

①データ参照企業(2020年7月からMSワラントを実施)

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これらはMSワラント実施銘柄47社のうち、バイオ企業6社を除外した41社の一覧です。

バイオ企業を除外した理由は

バイオ企業は、①売上がないため原則赤字、②赤字垂れ流しで銀行借入が難しく増資を続けないと維持できないことから、MSワラントの資金調達により結果的に株価が上がることはあるかもしれませんが、先行きが分かりにくいといったリスクが高すぎるため、参考外と、しました。世間で出回っているMSワラント銘柄に関するデータは、バイオ企業が多数含まれているため

MSワラント実施企業=バイオ企業のように、資金調達ができない企業と捉えられやすくなっています。

コードが赤塗になっている会社は四季報における、19年・20年・21年予想のいずれかが最終赤字になっている企業です。

赤字企業群:24社、黒字企業群:17社

ワラントが終了した企業群は10社です。(最短は40日のJストリーム、最長は176日のエアトリ)

まず、MSワラントを実施した銘柄について、それぞれランキングをチェックして特徴を探ってみたいと思います。

②2020年下半期MSワラント実施銘柄 儲かったランキング

1位 ツインバード工業(2部/赤字/行使終了) 発表日8/24終値:771円、安値10/16(発表日から53日):580円、高値1/8:2100円(発表日から137日) 発表日終値⇒高値+172.4% ※以下省略しながら記載します

資金調達目的はコロナワクチンを運ぶために必要な冷蔵庫を製造するFPSC事業に8億円、借入返済のために5.7億円、合計13.7億円の調達

2位 Jストリーム(M/黒字/行使終了) 発表9/30終値:3605円、安値10/27(27日):3255円、高値11/9(40日):6410円 +77.8% 

※9/30・M&Aを発表

資金調達目的はM&Aで28.7億円の調達

3位 イーレックス(1部貸借/黒字/行使完了)発表9/7終値:1267円、安値9/8(1日):1002円、高値11/30(84日):1999円 +57.8%

水力発電投資22億円、バイオマス発電投資21億円、他投融資28億円、借入返済30億円、合計101億円の調達

4位 日本電子材料(1部貸借/黒字)発表11/12終値:1680円、安値11/16(4日):1388円、高値1/14(55日):2643円 +57.3%

設備投資23億円、借入返済9億円、合計32億円の調達

5位 ピクセラ(2部/赤字)発表11/13終値:29円、安値12/23(40日):22円、高値2/10(89日):45円 +55.2%

運転資金(仕入)11億円、M&A他8億円、合計19億円の調達

6位 ダイキアクシス(1部貸借/黒字)発表8/21終値:853円、安値11/4(75日):829円、高値12/10(111日):1310円 +53.6%

浄化槽工場設備9億円、排水事業投資10億円、店舗出店2億円 合計21億円の調達

7位 エアトリ(1部/赤字/行使完了)発表8/27終値:1398円、安値12/23(118日):1177円、高値2/17(174日):2068円 +47.9%

M&A28億円、成長投資13億円、借入返済10億円、合計41億円の調達

8位 スターフライヤー(2部/赤字)発表12/25終値:2138円、安値12/28(3日):2105円、高値2/24(61日):3095円 +44.8%

運転資金として30億円の調達

9位 内外テック(JQ/黒字/行使完了)発表11/22終値:2394円、安値高値11/25(5日):2300円、高値1/14(55日):3350円 +39.9%

生産拡大投資5億円、新工場建設6億円、開発投資3億円、合計14億円の調達

10位 AMBITION(M/黒字)発表9/1終値:736円、安値9/7(6日):671円、高値10/8(37日):1010円 +37.2%

M&A資金として20億円調達

※1位はコロナワクチンの冷蔵庫生産の思惑が人気化したツインバード工業がワラント発表時の2.7倍の高値を付け、圧倒的なパフォーマンスでした。未だに株価は4桁を維持しており、増資時に買われた方は今も全員勝利している状態です。

特徴としてトップ10に、行使が完了した会社が5社含まれており、順調にワラントの消化が進んでいる銘柄は総じて好調なパフォーマンスを上げています。

黒字企業は6社、赤字企業は4社。資金調達内容が具体化(太字で記載)している企業は5社でした。一方運転資金や借入返済目的の企業も含まれており、資金調達内容がバイオ企業と同じような、運転資金や借入返済等後ろ向きな内容であっても買われるケースがあることがわかります。

③2020年下半期MSワラント実施銘柄 こりゃ悪魔だろ?ランキング

1位 ニーズウェル(1部貸借/黒字)発表11/25終値:911円、安値3/5:611円、高値11/30:768円 発表日終値⇒高値▲15.7% ※発表翌日S安

2位 Fringe81(M/赤字)発表12/3終値:514円。安値1/4:317円、高値1/14:439円 ▲14.6%、発表翌日終値⇒高値でも▲10%

3位 関通(M/黒字)発表10/21終値:3725円、安値12/23:2305円、高値10/22:3385円 ▲9.1% ※発表翌日S安

4位 データセクション(M/赤字)発表9/29終値:639円、安値12/29:410円、高値10/8:598円 ▲6.4%

5位 日本モーゲージ(1部貸借/黒字)発表9/4終値:1281円、安値9/9:985円、高値2/5:1241円 ▲3.1%

6位 日本ケミコン(1部貸借/赤字/行使完了)発表8/31終値:1703円、安値10/16:1282円、高値12/7:1677円 ▲1.5%

7位 アース製薬(1部貸借/黒字/行使完了)発表7/7終値:8070円、安値10/23:6650円、高値9/28:7990 ▲1%

8位 ASJ(M/赤字)発表10/19終値:1106円、安値12/24:752円、高値10/21:1105円 ▲0.1%

以上8社が発表以降の高値でもワラント発表日の終値を超えられない銘柄でした。個人投資家が多いマザーズ銘柄が多いのか?と思いきや、日本ケミコンやアース製薬等、1部大型銘柄も含まれており、判断が難しいところです。

【2020年下半期ワーストオブMSワラント】:Fringe81

Fringe81はワラント発表時、抱き合わせでSansanとの業務提携を発表しました。翌日はMSワラントの悪材料も吹き飛ばし、業務提携をプラスにみたのか、大幅高の寄り付き。ところが超絶な寄付天井で、終わってみれば、マイナス引け。増資規模は10億円と小さいながら、需給は改善せず、翌日買った皆さん含め現時点においても絶賛含み損中で状況は好転していません。

なお、今回のランキングは増資発表日の終値をベースにしていますが

発表翌日の終値をベースにした場合、高値において発表翌日終値比でプラスになった(益になった)会社はFringe81以外を除く40社です。

④MSワラント発表41社、発表以降の高値・安値の分析

・MSワラント発表翌日終値が発表日終値を上回ったケース

⇒4社(3276日本管理センター、6731ピクセラ、3374内外テック、3691リアルワールド)

・MSワラント発表翌日が安値となったケース

⇒3社(3960バリューデザイン、9517イーレックス、8095イワキ)

・MSワラント発表後10日以内に安値となったケース

⇒11社(3020アプライド、3300AMBITION、7192日本モゲジ、6800ヨコオ、6855日本電子材料、6181タメニー、3374内外テック、9206スターフライヤーと上記3社)

・MSワラント発表後の安値が下限行使価格を割り込んだケース

⇒7社(3996サインポスト、6240ヤマシンフィルタ、3905データセクション、2351ASJ、9326関通、4918アイビー化粧品、4772ストリームM)

・MSワラント発表後に高値を付け、安値に沈んだケース

⇒14社(4995アース製薬、2340極楽湯、3996サインポスト、6838多摩川、2982ADワークスG、6240ヤマシンフィルタ、3276日本管理センター、3905データセクション、2351ASJ、9326関通、3992ニーズウェル、3691リアルワールド、4772ストリームM、3750FRACTACLE)

⑤41社のデータの平均値

・発表日終値⇒高値のパフォーマンス 21.89%

・発表日翌日終値⇒高値のパフォーマンス 28.75%

・発表日翌日終値⇒安値のパフォーマンス ▲16.33%

・発表日終値⇒3/11時点のパフォーマンス ▲2.4%

・発表日翌日終値⇒3/11時点のパフォーマンス 3.23%

⑥銘柄区分ごとのパフォーマンス比較

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⑦MSワラント銘柄攻略まとめ

(1)ワラント行使が順調な銘柄はパフォーマンスも好調

(2)赤字より黒字企業のほうがパフォーマンスは好調

(3)ワラント発表翌日の終値より更に10~20%下げる可能性が高い

(4)ワラント発表翌日の終値で買った場合、かなりの確率で利食いすることが可能

⑧データ集

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・高値および安値はワラント行使期間中につけた高値

・判定◎:ワラント発表翌日終値がワラント発表日終値を上回る

・判定〇:高値がワラント発表日終値を上回る

・判定△:高値がワラント発表日翌日終値を上回る

・判定×:高値がワラント発表日終値、翌日終値いずれも上回らない

・発終パフォ・翌終パフォ:発表日終値・発表日翌日終値と高値の比較(%)

・翌vs安%:発表日翌日終値と安値の比較(%)

・翌vs311%:発表日翌日終値と2021/3/11終値の比較(%)

※取り急ぎ2020年下期にMSワラントを実施した銘柄を分析、MSワラント銘柄の攻略を考察してみました。今後も更新を行い、”必勝”につながる糸口を引き続き探してみたいと思います。

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