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ミルククローゼット(著。富沢ひとし)【尻尾のある人は大変なんです。尻尾「マンガ紹介で忙しいんだ」しっ、余計なこと言わないでっ】

カルトメイカー富沢先生が、
代表作エイリアン9と並び、
めずらしく完結させた作品。

カルトメイカーは打ち切りも食らいやすく、
話の収集がつかなくなっている作品も多いのですが、

もちろんそれらは妄想がはかどる。
深い味わいを感じさせる、
といった良い点もありますけど。

やはり、予定されていたエンディングまで進めた、
という意味で強く評価したい作品です。

***

主人公たちは小学生で、
男女4人くらいで、尻尾が生えてしまいます。
尻尾が生えた人は、なんか怪物と戦わなくてはなりません。
なんかメルヘンな展開スタートですが。

虚淵玄が裸足で逃げだすようなイベントが発生しますっ
(こ、これは・・・)
もうね。まどマギはこれに比べると、ぬるいね。

まあ、まどマギと違うのは、
主題が鬱展開じゃないので、
すぐに別の雰囲気に替わることですかね。
今度はサヴァイバルものか・・・

言っておきますが、こっちの方が先ですからね。

そのあとも、主題が変わりつつも、男女4人組は戦い続けて、
そして、最後は・・・

パーフェクトSF世界観です。
この強引な物語展開はSFでなければ許されない展開。
これファンタジーでやったらブーイングが出る。

それくらい強引ですが、

SFチックな設定がそもそもスキなんです。
常識という文明を破壊しつくして、
そこに人類とはまったく異質な世界観を、
ゼロから建築しなおす自主自立精神。

それがSFだというのなら、
富沢作品こそはSFの中のSF。

ほぼ必発と言ってよいほど、
我々人類の常識を唐突に否定し始め、
まったく新しい見地からヒロインの物語を脱構築再構築し始める。
人類の常識など破壊しても、ヒロインは描ける。
真のヒロインは、人類の枠に収まり切らないものなのだ。
それがこの人の作風なのです。

エイリアン9と違い、
存在が気づかれることなく埋もれてしまった作品ですが、
最低野郎のSF世界さんに取り上げてもらいたいくらいの、
ドマイナーしかし超SF作品なのだ。

ということで、ちょっとだけ紹介してみました。
これを紹介しないのは人生損してると思ったから。おいらが。


↓ これまで紹介した富沢作品。


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