見出し画像

グリザイアの果実(2014年)【今日のアニメ紹介はひとあじ違うのよさ「うんっ、お砂糖とお塩を本格的に間違えましたからね」】

エロゲ原作を全年齢版にしたアニメ作品として紹介します。
エロゲといっても、ストーリー重視の泣きゲなので、
エロシーンはなくても物語は完全に成立します。

普通にハーレム系恋愛アニメになっていますね。

ただ、原作はマルチエンドだったので、
各ヒロインとの個別エンドが、
ふたりに子どもが生まれるとこまで描かれる。
そういうエンディングが全ヒロイン分だけ用意されてたのだ。

一方、アニメ化は、
全ヒロイン共通ルートを通しで描く方針なので、
某ヒロインのお話などは、かなり違う話になってしまっている。
ほぼ作り直し、なんてのもある。

だから、原作の完全な再現は無理だったのだ。
なので原作とはかなり違う部分がある。

もっとも第2期(プラスつなぎの1話)は、ほぼ一本の流れだったので、無理なくまとめられている。
伝説の主人公おねーちゃんが出てくる話だ。

↑ アニメ化シリーズはここまで。

***

主人公は少年なのに、すでに伝説の傭兵らしい。
元少年兵なのだ。いや現役だ。
要するに強い。
そんな主人公の周りに、
社会になじめなくなって、行き場所の無くなった少女たちが集まって来る。
いや、そういうどこにも居場所がない子どもたちを集める学校を誰かが作ったのだ。
(男子はなぜか1人しかいないけど。まあまあ)

それで、各ヒロインの個別の心の闇を解決していくってお話。
セラピー系、カウンセリング系のアニメ作品だ。
ここが良い。

こういう類型は、需要があるのに、量がないのだ。
あんまり心が病んでる人が、アニメ制作者に少ないのかもしれない。
そんなばかな。
たくさんいそうな気がするけど。
それとも、お話を作りにくいのか。

しかし今作は、心の闇をきちんと直視して、
ヒロインを取り巻く救いがたい現実と一緒に、
とりあえずは納得感のある展開でどうにか料理している。
原作もそこらへんが評価されたのだろう。と思ってる。

生きてていいんだよ的なメッセージを出すことに成功している。

まあ、リアルで言われても、ウザイだけかもしれんが、
これはアニメの話だから、そこまで拒否されない。
まあまあ。お話ですから。って感じ。

そしてシナリオも制限された範囲内で、
最大限に上下左右させている。
割と物語空間を使い倒している感じがする。
第2期の主人公姉が出てくるシーンが特に。
選択できるライティングの方向性として、躊躇なくもっとも面白そうな方向を選択している部分が、非常にためらいがなくて、好感を感じた。

というわけで、視聴者が物語に乗っかって来れる展開なんだ。

セラピー要素と、普通に物語が楽しめる点。
エロゲからの派生なので、無理な前提があるとはいえ、
気にならないくらいには、ちゃんと物語している。

別に時代を代表する名作良作とまではいかないけど、
良心的に作られていて、視聴後感が良い。

いいんじゃないか。
時間を無駄にしたという気持ちにはまったくならない。
良い作品じゃないか。
なんとなくクセになる感覚を覚えた。

主人公姉が、脳髄をやられるくらいにクセ強い。
あとたみーかな。

ヒロインのひとり、マキナ役の声優さんなんだけど。
いや、声優さんはやはり見くびったらあかん。

ちなみにグリザイユとは、
フランス語で灰色のこと。

#アニメ感想文 #エロゲ原作 #恋愛 #ドラマ  
#マルチヒロイン #ハーレム系 #ヒロイン #個性  
#セラピー #カウンセリング #心の闇 #少年兵 #姉  
#姉ロボ #たみー #灰色 #カラー #学園もの  
#なのよさ #物語空間の使い方 #制服 #解決  
#リイナクトメント #救いようがない世界 #強引な解決  
#納得感  


この記事が参加している募集

アニメ感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?