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みえない雲(ドイツ原発映画:2006年)【映画感想はどこに向かって走っていくのか。もしかしたら君だけが知っているのかもしれない】

チェルノブイリ以後、フクシマ以前。
ドイツに原発事故を扱ったエンタメ映画がありました。
パニックものの系譜ですね。
スリーマイル島事故の後に「チャイナシンドローム」みたいな映画がありましたけど、
その流れですね。

そのあと、さらにフクシマ事故が起きてしまったので、
今後もこの手の作品が作られること確実かと思われます。
さておき、作品の解説をしましょう。

舞台はドイツの原発が、
チェルノブイリ形式で吹き飛んでしまうところから。
原発(か何か)に勤務している母親から、
姉と弟に、
自分たちで田舎の祖母の家まで避難するよう指示が出ます。

そこで姉と弟は、自転車に乗って、大混乱の中、避難を始めます。
子どもたちだけで。
最初のうちは冒険気分なんだけど。

なんだけど、その過程で・・・・

どちらかというと、
原子力事故の影響を受けた子どもたちの、その後の話が、
メインテーマになります。
なので、子どもたちの話がずっと続きます。
そっちが本筋。

***

基本的には重くてしっとりした話ですが、
転じて「希望」とはなんだろね?
というテーマの作品に仕上がっています。

なんだろな、原発とか放射能とかの話じゃなくて、
もっと別の方向性を狙って作られてる???

ただ材料として原発事故の話を使わしてもらったけど、
どこまでも題材に過ぎなくて、
ほんとうは別の着地点を目指している?

というお話でした。

良い映画でした。
恐怖をあおるようなパニックものではなく、
しんみりと、生き残ったものたちの再生を描いた作品でした。

なんていうのか、これに近い。

ドイツ映画は脚本をきちんと作るので、
あらすじの流れで、定石を外すようなことはないですね。
物語づくりの定番を外してこない以上、
大きく外れることもないと思います。

*****

ウクライナ南部戦線できな臭い展開になっております。
同じ悲劇が繰り返されないよう、気をもんで祈っております。

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