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大谷選手にまつわる問題で考えた 天才と凡人

 それほど関心がある理由ではなくて、断片的に伝わってくる話をもとに考えてみたのだけど、凄い才能を持った有名な人のもとで働く凡人は、良く似たような事件をおこす。
 もちろん、ほんの一部の人達の事ですよ。
凄い才能を持った人は、そんなにいないので事例は少ないのだけど、ときたま世間を騒がす。タレントのマネージャーの背信行為みたいな事件だ。ギャラを不正に使われたとか、名前を投資詐欺に利用されたみたいな事件だ。

大体は、単純でつまらない詐欺や横領、ギャンブルにまつわる事件だ。
 やっぱり、凄い才能のある人の近くで働いていると、彼我の違いのあまりの大きさに、屈折した感情を持つだろうし、その劣等感が苦しみとなった時、なんとか追いつこうと、無理な背伸びをするのだと思う。

たけど、なんのタレントも持っていない凡人が思いつくのは、ギャラをちょっと借用して、ギャンブルで一発勝負に賭けるとか、名前を借用して、インチキ投資詐欺に関わるとか、ガールズバーで、( 僕、あの有名なタレントのマネージャーなの )とか言って関心を引き、ホテルに連れ込んで暴行するとか、しょうもないものが多い。おそらく、周りの取り巻きの惡い奴らからの誘惑や誘いも沢山あるのだろうと思う。

こうゆうのを《 付き人症候群 》として認識するべき。あまりに力の差が大きい人を組ませるとき、その関係が職務を超えて密接なものに変化してきたとき、付き人症候群のリスクに周囲の人が注意することが出来る。
 もちろん、問題なく上手くいってる場合の方が多いと思う。事件になるのは、稀なケースなのだ。人に奉仕する事が好きな人は確かにいる。付き人から才能を開花させた芸能人も沢山いるみたいだから。
 でも、問題を起こされると、大谷選手の場合を見ても、双方に大きなダメージになる。悲劇的だと思うんだ。

この、付き人症候群の、原初的で最大の悲劇が、キリストとユダの関係だと思う。
 これは、キリストとユダの関係を物語として捉えて解釈したもので、歴史的事実がどうであったかは別の話ですよ。
 ユダは、キリストが救世主として大勢の人から支持されていく事に、敬愛と同時に嫉妬も感じていた。この時代のエルサレムは、自称救世主がうじゃうじゃいて、信者集めに狂騒していた。救世主と言うより、アイドルかロック・スターみたいなものだった。

ユダもほんとはスターに成りたかったけど、そんな才能は無いと自分に見切りをつけて、キリストの使徒になったけど、キリストの人気が高まるにつれて、キリストに対する嫉妬の感情が沸き上がって来るのを抑えられなくなった。

 

敬愛と嫉妬。アンビバレンツな2つの感情の葛藤が限界を超えて耐え難いものになったとき、ユダはその苦しみから決別するために裏切りという極端な行動にでたのだ。
 こんな事は、歴史上いろいろとあったはずだ。付け人症候群は、そんなに頻発する事では無いけど、やらかされると悲劇的で損失があまりに大きい。気をつければ防げるので、注意したほうが良いと思うね。


 


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