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村本大輔氏「おれは真ん中だと思うよ」

◉ウーマンラッシュアワーの村本大輔氏ですが、X(旧Twitter)で、「おれは真ん中だと思うよ。」と語ったと、東京スポーツWeb版。もともと、ロッキード事件で一躍その名を知られた右翼の大物・児玉誉士夫がオーナーでしたから、ふざけた紙面作りの影には、道化師の仮面の下の強面の顔があります。ジャニーズ事務所だろうが吉本興業だろうがバーニングだろうが、他のマスコミが腰が引ける相手も、平気で斬り込みますからね。

【村本大輔 政治的立ち位置が“左に寄り過ぎ”に反論「政府が右により過ぎ」「おれは真ん中」】東スポWeb

 お笑いコンビ・ウーマンラッシュアワーの村本大輔(43)が7日、「X」(旧ツイッター)を更新。自身の政治的な立ち位置に言及した。

 村本は「左に寄りすぎてしまったのが残念。日本の左翼の背景とかすごく恐ろしいでしょ」というフォロワーの投稿に「それはとてもナンセンスな会話だと思う」と反論。

 その上で「おれには政府が右により過ぎてるように見えるからおれは真ん中だと思うよ」と自身の立ち位置は左ではなく、真ん中だと主張した。

https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/294596

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。

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■切り取り藁人形論法■

そういえば村本大輔氏、数年前にアメリカ進出を宣言していたような…。コロナ禍で、延期になっているのか、既に活動されているのかは、テレビを自宅では見ないので知りませんが。個人的には、漫才師やタレントが、政治的な意見を表明するのは、ぜんぜん構わないです。ただ、その内容が稚拙だったり浅薄だったら、批判されるわけで。批判されて泣き言を言うぐらいなら、言わない方が無難ですけどね。こちらが、その問題のポスト。

それはとてもナンセンスな会話だと思う。おれには政府が右により過ぎてるように見えるからおれは真ん中だと思うよ。移民入れないとか、同性婚ができないとか、日本の話をすると多くの海外の人たちは保守的で右により過ぎてるという、だからおれが左なんじゃなくてあなたたちが右により過ぎてて保守的すぎるのよ。あと俺にとってコメディはカウンターだからね。

https://x.com/WRHMURAMOTO/status/1765602996237344934?s=20

右か左かの価値観は、大きく変わります。日本では普通の妊娠中絶について、村本氏は海外の人たちと語らないのでしょうか? アメリカでは中絶医が、反対派に銃殺されるのですが、それは保守的だという批判はないのですかね? 大統領の宣誓式では、聖書に手を当てますが、それも日本だったら批判されますよね? ダーウィンの進化論を学校で教えるのを、禁じようなんて動き、日本にはありますか? けっきょくそうやって、部分的な話題を取り上げて批判する、典型的な藁人形論法にすぎません。

■移民と同性婚でさえ■

村本氏が挙げる、移民受け容れについても、ニューヨークとかが偉そうに移民流入を阻止する国境の州を批判したら、意趣返しでテキサス州などからバスでバンバン移民を送り込んで、それが11万人を超えたら、早々に音を上げましたよね? 偽善的なことを言うのなら、その責任が問われます。欧州の方でも、日本のように移民を制限すべきだって意見、普通に見ます。村本氏は、朝鮮学校支援などの政治活動も、行っているようですが。日本も移民問題がある現実は無視でしょうか?

また、同性婚ができないとか、挙げていますが。同性婚の問題は、結婚という形式の問題なのか、没後の財産分与など権利の問題なのか、そこは切り分けた方が良いと思いますよ。前者は、それこそ男女のカップルでも事実婚でいいという人もいるわけで、個人の問題の側面が強いですね。また、同性カップルは添い遂げる人も多いのでしょうが、自分の狭い範囲で見聞きする限り、短期間で別れるカップルが多い印象です。経済評論家の勝間和代さんも、交際していたLGBT活動家の増原裕子さんとのパートナーシップを解消したり。

■中道を自称する危険■

かつて、本多勝一氏が自身を、右からは左と呼ばれ左からは右と呼ばれると、語っていました。雁屋哲先生も、マネしたのかは解りませんが、同じようなことを言っていました。自分は右からも左からも批判されるから、中道だと言いたいのかもしれませんが。残念ながら、そういう人の多くは、実際はいいとこ取りの八方美人で、意見が鵺的になってしまってるだけなんてことが、多いです。中道というのは、しょせんは相対的な価値観で如かないですから。

この、イーロン・マスクの図が的確ですが。「ソ連の核はキレイな核」とか「拉致などない」とか「非武装中立」とか、野党第一党が平気で言っていた時代は、「日米安保は必要だ」とか「自衛隊は必要だ」とか「皇室に親しみを感じる」なんて言ったら、極右扱いされたわけで。でも、今は国民も大半が、安保も自衛隊も皇室も、肯定的に捉えています。福田恆存は1954年に『平和論の進め方についての疑問』を中央公論に発表し、右翼と罵られましたが。今は再評価がどんどん進んでいます。

十七条憲法で「和を以て貴しとなす」と謳われているように、日本人はもめ事を極端に嫌う文化ですから。足して2で割って、折衷的な折り合いを付けようとしがちです。本地垂迹説みたいなもんで。でも、それは鵺的なモノに陥りがち。五・一五事件や二・二六事件を起こした青年将校は、革命という言葉に酔い、国家社会主義を信奉する左翼でした。でも同時に、天皇主義や日蓮主義や大アジア主義が入り混じった、正に鵺的な思想思想でした。あれを中道と呼びますか?


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