見出し画像

新型抗癌剤でSONYとアステラス製薬で共同研究

◉ソニーとアストラス製薬が、新型の癌治療薬で共同研究するとのこと。この新薬自体は、かなり画期的なもので、それ自体は興味深いのですが。家電メーカーの印象が強いSONYが、医薬品分野でもこのような形で、参入していくというのがかなり興味深いですね。ただこれ自体は自分は肯定的というか、企業経営の実験として面白いなと思います。

【ソニーとアステラス製薬、新型がん薬技術で共同研究】日経新聞

ソニーとアステラス製薬は16日、がん領域における抗体薬物複合体(ADC)技術で共同研究する契約を結んだと発表した。ソニーが独自開発した材料を使ってADCの基盤をつくり、様々ながん治療に有効なADCを開発することを目指す。

ADCはがん細胞に結合する抗体と、薬剤を組み合わせた複合体のことだ。抗体が体内のがん細胞まで薬剤をピンポイントで運べるため、従来の抗がん剤よりも高い効果が期待される。アステラスはすでにADC技術を用いた尿路上皮がんの治療薬「パドセブ」を2019年に発売している。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC162RL0W3A510C2000000/

ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、

◉…▲▼▲▽△▽▲▼▲▽△▽▲▼▲…◉

■画期的な癌治療薬■

ツイッターを見ていたら、抗体薬物複合体(ADC)について言及されてる、専門家がいらっしゃいました。ざっくり言えば、がん細胞にピンポイントで効くようにしてあり、副作用がかなり少ないようですね。癌治療は、抗がん剤の治療にしろ放射線の治療にしろ、副作用との戦い というイメージがあるので。がん細胞のみを狙い撃ちする、一種のナノテクノロジーと言えるのか? ちょっと違うか。

癌治療は本当に日進月歩で、そういえば森喜朗元総理大臣も、総理大臣 時代から癌を患っていたのですが。新薬のオプジーボで劇的に回復され、研究者の本庶佑博士のノーベル賞受賞も相まって、かなりの話題になりましたね。こういう話題はやはりワクワクしますね。自分の周囲でも40代50代で癌になる人間は一定数いますし、それこそ 20代で癌が発症する人もいます。科学の進歩はおおむね、人間を幸せにします。

■越後屋と両替商■

さて、SONYの医療分野進出について。何度か言及していますが、SONYがソニー損保やソニー銀行を始めた時に、自分は肯定的でした。理由は簡単で、新興企業は大きくなっていったら、金融部門を持つのが経営安定の王道だからです。三井グループの元になった江戸時代の越後屋も、呉服の販売で財をなしたら、両替商に進出します。江戸時代は、京都大阪の上方が銀本位制で、江戸は金本位制の面がありました。

なので、金貨と銀貨の両替が必須。利益自体は薄いのですが、硬い商売であり、一種の銀行。しかも大きな資本が必要ですから。明治維新以降は、渋沢栄一 が導入した銀行の制度によって、各財閥は銀行を中心として形成されていきました。逆に、グループに銀行がなかった鈴木商店は、准財閥でありながらメインバンクが脆弱で、倒産の憂き目に。そこを考えれば、ソニーの金融部門進出は時代の必然でもありました。安定した運転資金の確保は、企業の生命線。

■SONYとApple■

近年はAppleが、少額決済のApple PayやAppleカードによる金融部門進出に色気を見せていたのですが。今年になっていきなりの、金利が年4.15%の高利回りで、金融部門に本格進出を示しましたね。スティーブ・ジョブズもかつては、WALKMANを世に問うたSONYという会社を、かなり尊敬していましたが。VAIOにMacOSを積もうとしたぐらいに。商品開発という部分では、近年はあまりいい評判が聞こえなくなってしまった同社ですが。経営のお手本としては未だに、侮れない会社ですね。

そして会社の屋台骨を支えるぐらい金融部門で成功して、次は製薬部門進出と。医薬品メーカーもまた、先進国の一部にしか、研究開発の地力がある大きな製薬メーカーは、ないんですよね。Appleも健康志向の機器として、Apple Watchを世に問い、SONYと方向性は一致しているような気はしますね。数年後にはAppleも、医薬部門に進出したりして。こういう堅実な経営という部分と、新部門進出とコングロマリット化という部分において、やはりSONYは興味深い会社です。

どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ

売文業者に投げ銭をしてみたい方は、ぜひどうぞ( ´ ▽ ` )ノ