古舘伊知郎アナ：民主党政権から圧力あり・安倍政権からはなし
◉古舘伊知郎アナウンサーが、報道ステーション時代の思い出として、「民主党政権時代、大臣クラスからクレームが来た」とテレビで開陳、同時に第二次安倍政権についてはクレームが「全然、直で来ないですよ。番組や僕なんかに。」と語り、左派の血圧を上げています。でも、「脱💩民主党」と揶揄された程度で、刑事裁判に訴えるような立憲民主党を見ていれば、さもありなんとは思いますね。松本ドラゴン大臣が平常運転だった、ということで。
【古舘伊知郎、日本に報道の自由「ない」民主党政権時代「大臣クラスから直で番組に電話が…」】日刊スポーツ
フリーの古舘伊知郎アナウンサー（69）が、5日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」（日曜午後1時30分）に出演。日本の報道の自由について言及した。
（中略）
古舘アナといえば、04～16年まで、テレビ朝日系報道番組「報道ステーション」のMCを務めていたが、「09年に民主党が政権を取った以降の印象で言うと、結構大臣クラス、政治家から直で番組なりに電話がかかってきて『あのキャスター黙らせろ』とか、『すぐ謝罪しないと困る』とか言ってくる感じがあったんですよ。ええって思ってたんですよ」。
12年に自民党が政権を取り戻し、第2次安倍内閣となったが「自民党は3年間観察したと思います。ちょっと洗練された。第2次安倍政権から。全然、直で来ないですよ。番組や僕なんかに。でも、政治部記者とかから、さざ波のように『あの人がこうで、幹事長がああで、こうみたい』って言いながら廊下ですれ違ったりしますよ。こういうことが幻覚？ 幻聴？ みたいなことはよくあるんですよ」と漏らした。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、メイプル楓さんのイラストです。
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■抗議と圧力は異なる■
詳しくは、上記リンク先の全文を、ぜひお読みいただくとして。自分らの世代では、80年代新日本プロレスの実況中継の名アナウンサーの印象が強いのですが。ハルク・ホーガンやアンドレ・ザ・ジャイアント、タイガーマスクブーム、長州他意藤浪の名勝負数え歌などなど、あの立て板に水の喋りは至芸でした。そんな古舘伊知郎さんもフリーアナウンサーとなり、F-1中継などで活躍。やがて、古巣のテレビ朝日の看板番組のひとつである『報道ステーション』のキャスターに就任したのが2004年4月5日、降板されたのが2016年3月31日。もう８年も経つんですね。それだけの時間が経過して、ようやく言えることもあるわけで。
でも、政治部記者とかから、さざ波のように『あの人がこうで、幹事長がああで、こうみたい』って言いながら廊下ですれ違ったりしますよ。こういうことが幻覚？ 幻聴？ みたいなことはよくあるんですよ」
ここは、ある意味でエクスキューズというか、言い訳。では具体的に、どこの誰が朝日新聞やテレビ朝日に、正規器に圧力をかけてきたのか？ 言っておきますが、抗議と圧力をかけるは、全然違いますので。圧力があったなら、堂々と開陳して政権批判すれば良いわけで。現実問題、新聞・テレビ・ラジオ・雑誌など旧メディアの報道は一方通行で、双方向性のインターネットでは、コミュニティノートが付くようなデタラメな内容や切り取り報道、見出し詐欺をやってるんですから。そりゃあ、政治家から抗議の100や200は来るでしょう。抗議があったら、その内容が間違いなら、公開して糺せばいいだけ。
■タレントは演じる人■
そもそも、前身のニュースステーションの久米宏氏もビートたけしさんの番組で、自分はキャスターやアンカーマンではなく、「ニュース番組の司会者です」と、語っておられましたね。さらに、選挙には毎回行くが共産党や社会党に投票したことはない、とも。そこは、俳優が役柄を演じるようなものですから、直ちに批判することではないと思います。悪役俳優を見て、悪人だと思うのが愚かなように。古舘さんが正義の人として表現したアントニオ猪木さんだって、私生活ではお金や女性やら、スキャンダルまみれでしたしね。アントニオ猪木と猪木寛至は別、ということです。
それよりも、民主党政権はやはり、言論弾圧に走る政党で、その後継団体である立憲民主党も、スラップ訴訟やリーガルハラスメントを辞さない政党なんだなぁ……と、答え合わせが出来ちゃいましたけどね。松本ドラゴン復興大臣の暴言というか恫喝も、日頃からやってるので自然にあの言葉が出たわけで。共産党がそもそも、全体主義志向の政党ですし。民主党は活動家的な政治家や支持者が幅を利かせ、保守系二大政党の理想はどこに言ったのやらで、後継政党の立憲民主党は前科者の辻元清美議員や無能な方の菅元総理が悪目立ちする、八方美人の鵺的左派政党に。
■安倍元総理はリベラル■
けっきょく、安倍晋三元総理を、言論弾圧する独裁者というイメージで、ラベリングしたかったのでしょうけれども。NHKの女性国際戦犯法廷を取り上げた番組は、北朝鮮のプロパガンダを公共放送で垂れ流すに等しい暴挙でしたから、そんなの公正性を疑われて、「北朝鮮の工作活動が女性国際戦犯法廷に対してされていた」と批判されて当然でしょうに。でも、何かというとナチスが～軍靴の響きが～徴兵制が～とワンパターンの脊髄反射の左派はウルトラ極右というレッテルを貼りたかったのでしょう。
でも左派もちろん、限界系右派も誤解してるんですけれど、安倍元総理は世界的にはリベラルです。経済政策的には明らかにそうですし、直系の祖父である安倍寛は、反戦を訴え東條英機内閣を批判し、大政翼賛選挙に背を向け当選した硬骨漢。左翼にとって理想的な人物です。さらに、左派が毛嫌いする外祖父の岸信介は、戦前は国家社会主義者で、戦後は社会党からの出馬を検討したほどには、リベラルです。そして安倍元総理自身も、田原総一朗氏のインタビューで、戦後民主主義の尊重を口にし、野間易通と愉快な仲間たちの演説妨害も、激怒しつつも訴えていない。「脱💩民主党」で刑事告訴する立憲民主党より、確実に寛容ですしリベラル。
右も左も、ステレオタイプの極右バイアスを、無意識に安倍元総理にかけてる可能性が高いです。その意味では、日本保守党や参政党と、立憲共産れ新社民が、ベクトル違いの同じトンデモ系政党になってるってのが、日本の野党のヤバいところなんですが……。国民民主党以外、まともな革新系野党がないのは、国民にとっても不幸です。だって野党がダメダメなら、与党も容易に腐りますから。モリカケのような馬鹿騒ぎではなく、政策できちんと論争してほしいですし、マスコミには権力の監視ではなく、事実をありのままに伝える姿勢を、期待したいです。
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