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USCPAの選択科目にTCPはいかがですか。という記事

こんにちは。USCPA受験生のもぐらです。私はP校を利用し、2023年からUSCPA試験に取り組んでまいりました。これまでの戦績は2023年8月にFAR合格。2023年12月AUD合格です。

今年に入ってからは4月にREG、そして5月14日にTCPを受験いたしました。
日本人の受験生の大半がBARを選択しており、他の科目についての情報が少ないため、受けたてホヤホヤの体験談を記録すれば少しでもお役に立てるのではないかと思い記事を書かせていただきました。




USCPAの選択科目について

USCPA試験全体のお話については割愛しますが、選択科目については軽く触れます。選択科目は以下の3つの科目から選ぶことができます。

  1. BAR(Business Analysis and Reporting)

  2. ISC(Information System and Control)

  3. TCP(Tax Compliance and Planning)

ビジネス環境が時々刻々と変化する中、CPAにも今までと異なる専門知が求められているということだと思います。

こちらの記事がEVOによる試験範囲の変化をわかりやすく図解しているので、よかったら見てみてください。
MNCPA "CPA Evolution explained"

BARとISCについて思ったこと

BAR
まずこの科目は範囲が広すぎます。FARとBARをそのままバシッと一つにした感じ。FAR受験直後の方にはいい科目だと思いますが、私自身FAR受験から半年以上経過しており、そこから本試験レベルまで習熟度を高めることが煩わしく感じました。
特に連結決算をキャッシュフロー計算を再びブラッシュアップするのはかなり嫌でした。(InventoryのIntercompany transactionとかやりたくない)
ただしP校は3つの選択科目のうちBARにしか対応していないため、P校の生徒には泣く泣くこの科目に取り組んでいる方も多いと思います。

ISC
この科目はAUDのIT関連分野を凝縮しておりBECの範囲も出ます。僕はAUDの勉強があまり好きではなかったので、見送りました。
なぜAUDが好きではなかったかというと、英語のニュアンスで得点が左右されやすいからです。計算問題中心のFARでは、バシっと「これが正解」という選択肢がありますが、AUDでは比較的マシなもの選ぶというイメージでした。
試験に順応するための勉強」はイマイチ楽しくないのです。
ちなみにISCは得点の60%がMCに配分される唯一の科目です。
MCが好きな人には嬉しいですね。

TCPを選んだ理由

TCPを選んだ唯一の理由は、この科目はほぼREGだからです。
C corporation, S corporation, PartnershipあたりはREGの問題がそのまんま出ると思っていいです。
個人のストックオプションや年金制度など、REGの範囲外の論点もありますが、「税制の原則と例外を理解し、覚える」という学び方はREGと同じですので負担は少ないです。
余談ですが僕はFAR後にAUDの学習を始めた際、問題の世界観が完全に異なることにかなり苦労しました。(野球とサッカーくらい違う感じです。)
それに比べてTCP受験は野球とソフトボールくらいの違いです。(わかりにくいか)
REG受験直後の方はTCPを選ばない理由はないと思うくらい、対策が楽でした。


TCP学習方法

とはいえP校はTCPのリソースを提供していないため、以下の教材を利用しました。

  • アビタス教科書(メルカリで購入)

  • Gleim Mega Test Bank

  • Farhat Lectures

インプット期

アビタスの教科書(300P)を3日で一周を2セット行いました。一周目は新しい論点をしっかりと理解し、骨子を理解して暗唱を繰り返しました。
Kiddie Taxの計算やTrustの会計などはアビタスの教科書ではわかりにくかったため、FarhatさんというCPAの講義をYoutube上で見て理解を深めました。

REG受験から一ヶ月後のテストセンターを予約していたため、焦りつつ取り組みましたが、程なくして気づきました。

これほぼREGやん

完全なる安堵です。当初は教科書を5周してがっつり暗記しようと考えていましたが、そこまでするは必要ないと判断し、教科書2周でアウトプットに移行しました。

アウトプット期①

MC解きまくり大作戦
GleimのMega Test Bankを活用して、ガンガン解きまくりました。トータルで3000問は解いたと思います。
GleimはTCPのMCを1123問用意してくれているため、不足はありません。しかもめちゃくちゃ難しい問題ばかり。僕は大船に乗ったつもりでアウトプット中心の学習に移行しました。この時点で試験4週間前です。

アウトプットの進め方
GleimはTCPの全範囲を9つの単元に分けているのですが、各単元1日40問解きました。(1日360問)
そして理解が浅いポイントについては教科書で復習し、暗記が必要なポイントはその場で覚えてワードにまとめました。

ちなみにGleimにおけるMCの単元は以下のとおりですが、一周目のアウトプットの段階で以下の5,6,7,8では正答率80%を超えていました。
1,2,3の正答率は一周目で50%くらいでした

  1. Compliance and Planning of individual taxation

  2. Compliance and Planning :special topic

  3. Personal Financial planning

  4. Business and non business Structures 

  5. C corporation compliance

  6. C corporation planning

  7. S corporation 

  8. Partnership

  9. Disposition of assets

アウトプット期②

受験まで2週間を切り、MCの正答率も80%超えてきたところでTBSの学習を始めました。TBSの目的は「あやふやな理解だがなぜかMCでは正解してしまっている部分を明らかにすること」です。
MC解きまくり大作戦はその初期こそ丁度いい負荷がかかる良い学習方法なのですが、だんだん「勉強してる気分」に浸れる楽な時間になってきます。
そんな自分に喝を入れるためにもTBSにチャレンジするのは大切です。
MCでは問題文で詳細に条件が指定されていますが、TBSでは所与の情報群から適当な情報を取り出し「それぞれの問題がどのケースに該当するか」を瞬時に判断しなければなりません。したがってTBSはより高次元なアウトプットの機会になります。
TBS学習もGleimのTest Bankを利用しました。GleimのTBS問題は本試験のUIそのままなので、いい心の準備になります。

直前対策

試験一週間前には、いよいよ最後の仕上げに入りました。正直この時点では勝ちを確信し、ピッコマで漫画を一気読みしてしまいました。

この間は全1123問のMCから34問をランダムで解くという本番仕様の学習をしておりました。何回試しても90%以上だったので、安心です。

いよいよ決戦

そうこうしている間に試験当日がやってきました。13:30の予約でしたが、10:00にはお茶の水ソラシティに到着し、スタバで最後の追い込み。
Qualified Pension Plans(IRA, 401(k)など)やTrustの会計について復習しました。
しかし早く受験したくてうずうずしてしまい、12:00に会場入りしました。
すると席が空いているらしく待ち時間なしで受験できることに。


試験の感想

結論から言うと、他の受験生がTwitter上で仰っているようにサクサク解くことができました。Gleimより難しい問題はなく、Gleimで問われたことのない論点もなかったです。そのため全て準備していた範囲から出題されたという印象です。
インフレで毎年調整されるような数字(基礎控除など)の暗記はする必要がなく、計算方法をしっかりと覚えることが重要でした。
逆にGleimでしっかり対策したが問われない論点も多く、萎えました。
兎に角、Gleimで9割とっていれば大丈夫だと思います。
これでFailしていたらボコボコにしてください。


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