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異常な日常

今日は遅番だったので、気合いを入れて家を出た。満員電車に乗るからだ。9時出勤の遅番は、通勤ラッシュと重なるので、とても苦手。

ちょっと早めに家を出て、まちの友達の出店にお邪魔する。「いってきます」っていいな、と元気をもらいつつ、またしぶしぶ満員電車に乗る.

昨日の夜から通勤が憂鬱だったけど、
ご褒美をつくって乗り切る。

人混みの中を無心で歩いている時、ふと我に帰ると、あまりの異常さに驚く。まっすぐ歩くことすらままならない人の多さと、それに無心でいられるようになってきている自分に、怖くなる。


いつか、都内の水族館で見たアザラシを思い出す。狭い水槽の中で、同じところをぐるぐる繰り返し泳ぐ姿。調べると、常同行動というらしい。

*常同行動:動物園のように限られた空間で生活する動物たちには、自然の中でくらす野生動物には見られない、同じところを行ったり来たりしたり、首を左右に振り続けるといった同じ動作を反復して繰り返す行動をすることがあります。この行動を常同行動といいます。

天王寺動物園「なきごえ」WEB版

毎朝、同じ時間に同じ車両に乗り、無心で人混みを避け、同じ場所に行く。これを何度も繰り返す。

まるで常同行動だと、ぞっとした。これを数年続ければ、なんの疑問も持たずに、無心で繰り返せるようになるだろう。

お前はそれでいいのか?とわたしがわたしに問いてくる。

どう考えても、そんなのキモすぎだろ。自然の中でのびのび暮らしたいに決まってる。

愛すべき異常な日常。都会も刺激的でとても好きだけど、一生は住めない。感覚が麻痺する前に、次の住処を見つけたい。


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