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私の本棚

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たまにする読書。その時感じたことや考えたことなどを綴ります。
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『温室デイズ』に救われた、中学時代

『温室デイズ』に救われた、中学時代

瀬尾まいこさんのエッセイを読んだ。中学校の教師として従事されていた瀬尾さんの日常が書かれていて、読んでいてほっこりした。そんな瀬尾さんのとある作品に、中学時代の私は救われていた。

その作品とは「温室デイズ」。

単刀直入に言えば「いじめ」がテーマになっていて、学級崩壊や登校拒否等が取り扱われている。当時読んでいて、随分とリアリティがあるように感じていた。

だがまさか、瀬尾さんご自身が教鞭を取っ

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もう一度、好きになってもいいですか。

もう一度、好きになってもいいですか。

長濱ねるちゃんの「たゆたう」を読んだ。ほんの少しだけ、ねるちゃんの頭の中を、覗かせてもらったような気持ちがした。

ねるちゃんの言葉選び、紡がれる言葉が纏う雰囲気に、心惹かれた。気付けば時間も忘れて、私は読み耽っていた。

けやき坂と欅坂時代、ずっと好きだったねるちゃんのこと。でも卒業されてからと言うものの、私は一旦、応援することから距離を置いていた。ゆるゆると、フェードアウトしてしまった。

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小中学生の頃、国語の授業で知った、川端康成『伊豆の踊子』をようやく読了。当時は「名前が小難しそう」で、大人になったら読めるかなと思っていたのが、何ともかわいらしい。それを自分で言うかって感じだけど笑 次は、ヨルシカの楽曲モチーフにもなっている『雪国』を読みたいなあ。

小説を読み耽っていた。言葉は私の心をいつも満たし、力をくれる。言葉で…その人の想いが紡がれた文章を読むと、私は私の想いを込めた言葉を、ふと紡ぎたくなる。言葉を読んで、言葉を紡ぐ。私はそれを、これからも続けていく。

池上彰さんの『高校生からわかる「資本論」』を読んだ。語り口調だからか、文章がスルスルと頭に入ってきてすごく分かりやすい。読後、ノートの見開きいっぱいに、内容を自分なりに図解とか文でまとめる作業をした。心地よい疲れと達成感に浸っている今。

一日中、風がビュービューと吹き荒れていた。身体の怠さは相変わらずだけど、昨日よりかは心が多少元気だった。そんな今日は、部屋に籠って文庫本を読み耽り、気になった文章をノートにメモしていた🍃

"自身の信念に反した言動を正当化するため"に他人の言動を口実にするのは、不愉快に感じた。またまた、高校の授業以来の再読。当時の私が言語化出来ずに何となく抱いていたモヤモヤの正体、これかあ〜…と納得。

檸檬と今の私

檸檬と今の私

今どうしようもなく落ちて病んでいることなんて、誰も知らなくていい。まるで、果実としての檸檬。瑞々しく爽やかなあの感じと、相対するようだ。

梶井基次郎の檸檬を、高校の授業以来、再読した。そうしたら、実はそれの原型作とされるものがあることを、今日初めて知った。それが"瀬山の話"と言う短編。檸檬における主人公の、不穏な言動の様が如実に描かれているそれは。今の私に、めちゃくちゃに刺さった。自分が病んで堕

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昼下がりに、大好きな活字に触れて、気付けば目を瞑って微睡み、夢の世界の中へと溶け込んで行ける...なんて、幸せのひと時なんだろう。すごく幸せな気持ち。心が満ち溢れている。

『華氏451度』

『華氏451度』

一見風変わりな印象を受けたこのタイトルに込められた意味を知った時、全身に鳥肌が立つ思いがした。その本とは、レイ・ブラッドベリの『華氏451度』。

小説!フィクション!!のはずなのに、70年以上前に書かれたにしては、作者は、現代社会がこうなることを予め知っていたんじゃないか?と思ってしまう。

それくらい、現代社会の在り様を如実に表しているように、私には感じられた。

情報過多な現代社会。そこで如

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読むだけで情景が目に浮かぶ、宮沢賢治が紡ぐ言葉が好き。

読むだけで情景が目に浮かぶ、宮沢賢治が紡ぐ言葉が好き。

宮沢賢治の、美しく、どこか自然を超越しているかのようなあの世界観に没入している瞬間が、私にとっては快楽的であり、且つ癒しのひととき。

中でも銀河鉄道の夜は、何度でも読み返したくなる、私の大好きな作品のひとつ。読んでいるだけで情景が目に浮かぶ文章に、尊敬の念を抱く。サザンクロス、りんどうの花、カムパネルラの存在や、台詞達の伏線…。

作品の好きな描写を挙げ始めたら、枚挙にいとまがない。あの全部を感

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宮沢賢治『風の又三郎』を読んだ。彼の文章を読んでいると、ワクワクするから好き。あとは、思わず声に出して読みたくなるし、実際に声に出してしまうから笑 ヨルシカの「又三郎」も併せて聴くと、楽しさが倍増するなって思うから、個人的にはオススメ。

最高にワクワクする時間

最高にワクワクする時間

最近、私の中で、読書熱が再燃している。

昨日図書館へ行った。ここ1カ月は、2週に1度、地元の図書館へ訪れて、本を返却した後、次に借りる本を物色している。(言い方、笑)

あの時間が、私は最高に好きだ。最高にワクワクする。

何と言っても、何冊借りても「無料」と言うのが大きい。知識や幸せの感情と言った無形の財産が、無料で手に入ると言ったら、少々邪かもしれないが…笑。

そんなことを思いながらも、純

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現実の何もかもから離れて没入できる読書は、私にとって本当に心の栄養になる。住野よるさんの「君の膵臓をたべたい」、何度読んでも新鮮な気持ちで楽しめるし心惹かれる、本当に大好きな1冊。