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花を一輪、買いました(エッセイ)

私がよく行くショッピングモールでは、毎日ではないと思うが、一輪で色々な種類の花が販売されている。

一輪107円という価格で販売されていて、私は一回見ては、買うか買わないかを悩み、悩んだ挙げ句、買わずに帰ることを繰り返してきた。

そんな私だったが、今回は違う。

私が購入したのは、可愛いオレンジ色の薔薇で、一目で私を惹きつけた。

元気に輝くオレンジ色は、私の中の何かを刺激して、心をトキメかせた。

ショッピングモールまでは、車で来ていた為、申し訳なかったがオレンジ色の薔薇はゴミ箱に挿して、立たせながらの帰路。

信号待ちになる度、オレンジ色の薔薇を少し見つめる。

本当に元気な色をしていて、THEビタミンカラーといった佇まい。

たくさん売られていた一輪の花の中でも私が購入したオレンジ色の薔薇は、同じ色の薔薇たちよりも元気な薔薇の様に思えたのだ。

だから、私はお迎えをしたのだ。

無事家に帰宅し、一輪だけなら挿せる細長い瓶を取り出す。細長い瓶を軽く水洗いをし、水を入れる。

ビニールに包まれていたオレンジ色の薔薇を取り出し、下の方にある葉は、見栄えや、瓶の収まりが良いように切り取る。

水をよく吸うように茎の下を斜めに切ったら、細長い瓶の中へ。

『う〜ん。可愛い。綺麗!』

自画自賛である。

けれど、細長い瓶の中に挿されたオレンジ色の薔薇は、透明な細長い瓶によく映え、私のおしゃれではない部屋を少し色鮮やかにした。

オレンジ色の薔薇を飾ってから、私は毎日に一回はオレンジ色の薔薇を見る。

綺麗で鮮やかなオレンジ色の薔薇は、心のトキメキ、高鳴りを私にくれたのだ。


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