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ニューラルリンクの脳インプラント、最初の患者で装置に不具合発生(イーロン・マスク)

ニューラルリンク社、イーロン・マスク氏の指揮のもと、革新的な脳インプラントを初めて人体に埋め込む試みで技術的な障害に直面しました。このアメリカのバイオテクノロジー企業はブログで、患者ノーランド・アーボー氏の脳に埋め込んだデバイスが機械的問題を抱えていることを公表しました。

施術数週間後、脳の電極を含むデバイスの一部が脱落し始め、装置の機能不全を引き起こしたとされています。この問題は米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じ、大きな注目を集めました。

その後、ニューラルリンクはソフトウェアの緊急修正を施し、患者のデバイス性能を当初の予想を超えて改善させることに成功したと説明しています。今、同社はテキスト入力やカーソルの操作性向上に努めており、将来的にはロボットアームや車椅子の操作など、より広範な機能の展開を目指しています。

このような合併症は、電極の糸が脳の表面ではなく、頭蓋骨内のデバイスに接続されている設計から発生した可能性が高いです。脳インプラントの臨床試験を拡大しようとするニューラルリンクにとって、この種の技術的問題は、FDAの承認プロセスに影響を及ぼす可能性があります。


ニューラルリンク社が開発した脳インプラント「テレパシー」は、テキサス州出身の29歳の男性、ノーランド・アーボー氏に最初に埋め込まれました。アーボー氏はダイビング事故により四肢麻痺となっており、このデバイスによって彼は単に考えるだけでコンピュータのカーソルを動かし、オンラインチェスをプレイすることができるようになりました。この技術は、重度の身体障害を持つ人々がコミュニケーションを取り、相互作用する手段を提供する可能性を示しています​ ​。

このインプラントは1月に行われ、有望な結果を示していますが、アーボー氏はまだいくつかの課題があると述べています。彼は自分の考えでコンピュータのカーソルを制御するだけでなく、ビデオゲームをしたり読書をすることもできるようになりました。インプラント手術は簡単で、翌日には病院から退院できたとアーボー氏は述べており、認知障害もないとのことです。

イーロン・マスクは、ニューラルリンクの長期的な目標は、損傷した神経系を迂回して物理的な移動能力を回復させ、重度の障害を持つ人々のコミュニケーション能力を向上させることだと強調しています。しかし、専門家の中にはこの技術がまだ初期段階にあるため、その可能性を完全に実現するためには継続的な改善と試験が必要だと指摘する声もあります。


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