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共同親権〜何度考えてもあの時「逃げる」以外の選択肢は無かったと思っている話〜

最近、共同親権の情報に触れる度に、気持ちが子どもの頃に引っ張られそうになって、正直なところ時々シンドい椿です。

子どもの頃の父親のDVの事等は、共同親権の事が無かったら墓場まで持っていくつもりでした。楽しい話じゃないですしね。
でも、書いた事でスッキリしたというのも、ちょっとあります。

私みたいな思いをする子は一人でも少ない方が良い。うん。コレは絶対そう思います。

私が出来るのは、体験談やそれに基づく思いをシェアする事くらい。こういう子どもが、たとえ少数であったとしても「いるんだ」という事を、多くの人に知ってほしいです。


で、ですね。

いろいろ思い出しながら書いていたので、気を抜くと、一気に30年くらいタイムスリップして、気持ちが15歳の自分に戻っちゃうんですよね。
いや、もしかしたら10歳になるかならないか、くらいかもしれないですね。もうね、両親が不仲だった期間が長かったから。ホントに。

あの頃に、グンと気持ちが引っ張られそうになるんですよね。

40代の私としては
空想の中でその頃の自分に
「大丈夫だよ。あと5年したら逃げられるからね。怖いの終わるよ」と言ってあげるくらいしか出来ないのですが

ここから5年もあったのかと思うと何だか更にシンドさが増すので
「大丈夫。頑張ってるの見てるよ」と言い換えております。

が、そうすると「見てないで助けてよ」という思いも溢れてきて、
もう掛ける言葉が見つからないわけです。


当時は「この状況はおかしい」と気づけてなかったんですよね。

「お父さんがまた怒鳴ってる。怖い」
「お母さんがまた殴られてる。助けなきゃ。でも怖くて動けない」
「怒鳴られないようにしなきゃ」
が、日常生活に付きまとうなんて、異常ですよね。

でも、当時は「おかしい」とは思わなかったですよね。

「これは、脅しだ。脅迫だ。この人は恐怖で人をコントロールしようとしているんだ。離れなきゃ」とまでは考えが及ばないんです。


無理だよ…。
怖いもん。10歳だし。

30代の男性が、大きな声で怒鳴って拳を振りかざしていたら、絶対怖いでしょ??

「怖い」で思考停止ですよ。

今なら児相とかが動いてくれるのかな。

近所の誰かが通報してくれたのか、何回か警察が来たこともあったんですけど、
「まぁ、仲良くやってください。お子さんもいるんだし」
みたいな事を言って帰っちゃったんですよね。

民事不介入ってヤツですかね。

30年くらい前の話だから、今は変わってくれている事を願いますが、Xのポストを見る限りでは変わってなさそうな雰囲気を私は感じます。

「おまわりさんも助けてくれないんだ」って思いますよね。子どもはね。

DVに対する意識が30年前だから今よりも低いのでしょうけど

誰が見抜いてくれるのか
ホントに見抜いてくれるのか
警察だって助けてくれなかったのに

と、私はかなり根に持っています。
めちゃくちゃ根に持ってます。

もう、逃げるしかなかったですよ。

逃げなかったら、母も私達も死んじゃってたかもしれないもん。

最低限の荷物を持って、皆で父親がいない間に祖父母の家に転がり込みましたね。

夜逃げではなく昼間だったけど、
「あ、やっと終わるんだ」と思いました。

後日、祖父と叔父が付いてきてくれて、荷物を取りに家に戻って、それから父親とは会っていません。

その時、そこに父親も居たけど、私は絶対に視線を合わせないようにしていました。
言葉も交わさなかったです。もしかしたら話かけられたかもしれないけど無視したと思います。

15歳の私が出来る、精一杯の「大嫌い」という意思表示でした。

子連れの緊急避難ですよ。
ホントに逃げるしか出来ないもん。

逃げる以外の選択肢は無かったです。

これを「連れ去り」とか言われて訴えられたら
裁判所の命令で無理矢理面会させられたら
と想像すると
気持ちがズシンと重くなります。

どう考えても、あの時は逃げる以外の選択肢は無かった。

共同親権、子ども達の意志はどれくらい尊重されるのでしょうか。
「子どもだから」と軽く扱われないか心配です。
イヤだと言ったら、会わせないであげて欲しいです。もう、心が死んでしまう。
ホントに、やめてあげてほしい。

嫌な奴から逃げたって良いじゃん。
それがたとえ親であっても。
自分を殴って恫喝してくる相手と仲良くなんて出来ないよ。

他人なら傷害罪とか脅迫でしょ??

抵抗できない相手を怒鳴って殴って蹴って傷つけても「家族だから」罪に問われないの??

おかしいでしょ??

だったら、せめて逃げさせてあげてほしいです。
逃げる事くらい許してほしい。

たとえそれが「連れ去り」に見えたとしても、
私は知ってる。
あの時、母が、全力で、残された最後の気力を振り絞って、子ども達を抱えて逃げた事。

DV加害者から子どもを連れて逃げた全ての人へ言いたい。
子ども達は、ちゃんと見ています。
誰が本当に自分を守ってくれたのか、ちゃんと見ています。
かつての子どもの立場から
全力で守ってくれてありがとう、と言いたい。

私は、今は理由あって母と疎遠になってしまいましたが、
あの時、母が全力で逃げさせてくれたことは、本当に心の底から感謝しています。

逃げたって良い。

逃げたって良いよ。
ホントにそう思うよ。

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