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謙虚 謙遜

謙遜とは…
[名・形動](スル)へりくだること。控え目な態度をとること。また、そのさま。

謙虚とは…
[名・形動]控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。
(goo辞書より)

似たようなコトバだし、似たような意味ですけど微妙に違う。

カウンセリングをしているとお客様からよく出てくる言葉に、こんなのがあります。

「こんな私なんか…」

こんな私なんか、誰からも好かれないから…
こんな私なんか、誰からも気にしてもらえないから…

すごく寂しい言葉だな、っていつも思いますし、お客様にもそう伝えます。
かくいう私も昔は、こんな風に自分を卑下していたんですけど。

例え他人から褒められたとしても、日本人はこの「謙遜」が美徳みたいなところがあるので、「いやいや私なんか…」と自分を卑下して相手を立てる、なんて姿勢が社交辞令のごとくあるじゃないですか。
これって、どうなのかな?って思うようになったのは、カウンセリングを始めた頃からです。

これって控えめな態度なんだろうか?
これってへりくだるということなんだろうか?

相手から褒められる、でも「いやいや」と返事をするのは相手の言葉を否定しているんじゃないのかな?
それって相手に失礼じゃないの?
礼を重んじる日本人なのに、謙遜ってのはその礼を失するのでは?

そんな風に考えるようになってから、謙遜って美しくないんじゃないのか、と思うようになりまして。

…と、ここまで書いて思い出したのが、炭治郎です。(唐突ですが)

「刀鍛冶の里編」で炭治郎は、甘露寺さんから上弦の鬼を倒したことを褒められます。
炭治郎はまず素直に甘露寺さんの言葉を受け入れますがその後、「でも宇髄さんに勝たせてもらっただけですから」と自分の力不足も認めます。

これなのかな、と思いました。

謙虚の意味の中に「すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。」とあります。
まず相手の言葉をそのまま受け入れる。
その上で自分の足りないところを自分で批評する。
このような姿勢で居ることが大切なんだろう、と感じました。

こんな私なんか…と自分を否定するだけで終わらずに、まず相手が自分を認めてくれたことをそのまま受け入れる。
それから自分に足りていない部分を伝えて、更に精進しますと伝える。

「こんな私なんか…」が口癖のようになっている方は是非、こんな風に変えてみてください。

「こんな私なんかを褒めて下さってありがとうございます。けどまだまだですから、これからも頑張ります」

こう返事をすれば相手の誉め言葉をそのまま受け入れつつ、まだ足りない部分もたくさんあるから頑張ります、という自分の意思も伝えられます。
こう言われたら相手も気持ち良く、あなたの姿勢を受け止めてくれると思います。

謙遜は必要ないけど、謙虚ではあるべき。

そんな風に今は思っています。


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