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あきらめたこと②/色盲のつぶやき

中学生になり、小学生の頃にあこがれたパイロットやレーサーをあきらめたボクが次になりたいと思ったのが、カメラマンかイラストレーター。

写真は、小学生の頃から叔父のカメラを借りてよく撮っていた。
絵は、図画コンクールみたいなので何度か賞をもらったこともあって、自分にはセンスがあるんだって思ってた。

だけどある時、ボクが描いた海に沈む夕日の絵を見て、母方の祖母が「あんたには夕焼けがこんな色に見えるんやな」と言って涙を流した。

ボクのソレ(色の見え方の特性)は、母方の祖父、つまり涙を流した祖母のパートナーからの遺伝だった。
祖父は母が幼い頃に亡くなってたんでボクは会ったことはないけど、幼いボクが色覚検査で初めて引っかかった時、祖母は祖父が「牡丹の花が見えない」と言っていたことを思い出し、祖父に色覚の問題があったことに気付いたらしい。

そういえば、ボクは学校で先生や友だちから「オマエはピカソだな」って言われて浮かれてたけど、あれは誉め言葉じゃなかったのかも。

泣いてる祖母を見た中学生のボクは、もう絵を描くのはやめようと思った。

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写真は、中学生の時にボクが夕焼けを描いたのと同じ場所。写真ACから使わせていただきました。

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