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悩みがあるのはいいことだ

いつもは朝8時出勤のため、7時過ぎに家を出て車通勤するんだけど、今日は歯医者の予約が7時に入っていたので、朝5時半起きで歯医者へ向かった。6時40分に家を出て、まだ太陽の気配の全くない、真っ暗な道を運転していくと、まだ夜なのか朝なのかわからなくなる。

歯医者へは、ダウンタウンへ向かう高速道路の乗り口へとは反対方面へ向かって運転していくのだが、対向車線はすでに2、3キロ手前から車のヘッドライトが連なって、高速道路へとゆっくり向かっていく。忙しい1日がもうすでに始まっていると言わんばかりに。

歯医者での治療を終えて8時ころ車に乗り込むと、すっかり陽は登り明るくなっていた。運転していると、文字通りに雲一つない青空に、太陽の光が左前方からまっすぐに力強く降り注いで、顔がほんわり暖かく感じる。

時間が遅いので、いつもの通勤よりも交通量が若干少なめで、ちょっとのんびりした開放感のある気持ちになる。車にUSBでつないでいる私の携帯からは、操作していないのに、勝手にApple Musicのライブラリーから、辻井伸行さんの清らかで優しいピアノの音楽が流れだした。なーんか、心地よい朝だなあ。

太陽の光で顔はほわほわと温かく、優しいピアノの音で心地よくなっていると、こんな思いが心に浮かんできた。



悩みがあるってのは幸せなことかもね。


だって、悩みがあるってのはそこに希望があるから。

なになに、どういうこと?

悩みがあるってのは、今の現状よりももっとこうあって欲しいとか、こうあるべきじゃないか、とかそういう可能性を自分が信じているってことだから。

そうか、そうかもね。

悩むのは、自分は今よりももっと幸せである権利があるって、信じているからじゃない?

もしも今日の天気が雨だったら、「ああ、今日はなんで雨なんだろう?」って悩まないよね?今日雨が降らないように自分ができたことはなかっただろうか?ってくよくよしたりしない。

たしかに、そうだね。

悩むのは、それが自分にどうにかできることかもしれないっていう可能性があるから。その可能性を信じているからじゃない?だから悩んでいるってことは、なにか自分にできることがある、自分にはその力があるって信じているときなんじゃない?

そうなのかな。


それから、ひとはよく「自分にしかできないこと」を見つけなきゃダメだみたいなことを言うよね。だけどそれが見つからない、と。神様が自分だけに与えてくれた運命とか、使命とか、そういうのに果てしない憧れをを抱いているよね。「私にしかできないこと」ってなんだろう?と。

あなたの今抱えている悩みは、世界中の他の誰にも解決することはできない。あなたの生い立ちや置かれた状況、すべてを完全に理解して、あなたの悩みをあなたのために解決してくれる人はこの世に誰一人もいないんだよ。

なにそれ、ちょっと怖いね。

ちょっと恐ろしく感じるかも知れないけど、あなたの今生きている人生と、あなたの抱えているいろいろな想いや悩みは、あなただけに、特別に与えられたものだよ。あなたの抱えている想いも、悩みも、あなただけのものだよ。

それは、他の誰にも取り上げることのできない、あなただけのもの。それらを抱えて生きていくことは、あなたにしかできないことだよ。

似てるような生い立ちとか、一見似てるような悩みを抱える人はたくさんいるかもしれないけど、あなたと全く同じものを抱えてる人はひとりもいない。あの人がこうしたから、私もこうしようってやって、同じ結果を得ることもできない。できたように思えるときもあるだろうけど、まったく同じ人生なんてどこにもないよ。

そうかあ。
たしかに私の人生を歩ける人は、他にはだれもいないね。
私が抱えているものは、私にしか抱えられないものだしね。
そう思うと、どこにでもいるような私だけど、唯一無二ってことになるよね。


悩むことがあるってのも悪いことじゃないのかもね。そこには希望があるんだもんね。悩みがあるところには、可能性があるんだから。可能性がなかったら、悩むひつようもない。先のことはわからないけど、そこには選択肢があるんだ。未来はわからないから、希望であふれているって誰かが言ってたな。そんな希望を忘れずに、過ごしていこう。



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