見出し画像

通勤電車から学ぶパーソナルスペース


ヤマアラシのジレンマ をご存知でしょうか。

体を寄せ合いすぎると互いのトゲが刺さってしまい、離れすぎると寒さに耐えられないというヤマアラシの状況を、人間関係の距離感の葛藤に例えたものです。

人が他人との間に保つ個人的空間を
【パーソナルスペース】といいます。

つまり、これ以上入られたくない空間です。


似た意味の
【テリトリー】は なわばり=場所を指します。

【プライバシー】はパーソナルスペースに
        個人情報が加わったものです。

パーソナルスペースには個人差があります。

自分が他人との距離を心地良く感じているときには意識しないことが多く、不快に感じているときに意識します。
他者は実際よりも自分に近いと感じ、自分は実際よりも他者から離れていると感じています。

明るいときより暗いとき、
天井が高い空間より低い空間、
屋外より屋内でより広い空間を必要とします。

人は、物理的な空間が限られているとき、より広い空間を好むのです。

電車内やカフェで端の席から埋まっていくのはこういった心理が働いているのです。

人は、生まれてから年齢とともにパーソナルスペースを広げ、12歳で大人と同じ広さを使います。

男性は女性よりも広い空間を求めます。

女性のパーソナルスペースが正円に近いのに対して、男性は前後に広い楕円で、特に前方に広さを求めます。

誰もがスマホを持つ今は、パーソナルスペースが各々のバリアのようにどこででも確保できているのかもしれません。
電車内ではかなりの人がスマホ画面に見入っていますね。

スマホがまだ無かった時代、通勤ラッシュの電車内で、細長く折り畳んだ新聞に見入っていた(ように見えた)サラリーマンの方々。あれは、パーソナルスペースを確保するための苦肉の策だったのかもしれませんね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?