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大河ドラマ「光る君へ」感想

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大河ドラマ「光る君へ」の感想をまとめています。
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大河ドラマ「光る君へ」第23話~作中和歌の解釈(紀貫之・紫式部編)

大河ドラマ「光る君へ」第23話~作中和歌の解釈(紀貫之・紫式部編)

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」の感想です。

今回は、和歌が出てきましたのでその解説です。
(書くのにとてもエネルギーを要しました…!)

紀貫之の和歌「夢路にも露やおくらむ」について

まず最初にご紹介するのは、一条天皇が藤原行成と話している場面で出て来た和歌。

今回紹介された和歌は一条天皇が、中宮定子の好きな和歌として紹介していたものです。

さて、一体どんな和歌

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大河ドラマ「光る君へ」第22話~紫式部の和歌「かきくもり 夕立つ波の…」を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第22話~紫式部の和歌「かきくもり 夕立つ波の…」を考察する

こんばんは、もちまるです。

今回も大河ドラマ「光る君へ」の振り返りです。

今回は和歌が出てきたので、その解説になります。

今回出て来た和歌は、紫式部が父親為時の赴任先、越前(現在の福井県)に行く途中に詠まれた和歌だと言われています。

和歌はこちら。

かきくもり 夕立つ波の 荒ければ 浮きたる船ぞ しづ心なき

現代語訳はこちらのサイトから引用させていただきました。

(現代語訳)

京都

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大河ドラマ「光る君へ」第21話~『枕草子』と清少納言、そして中宮定子

大河ドラマ「光る君へ」第21話~『枕草子』と清少納言、そして中宮定子

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマ「光る君へ」の感想です。

今回はいよいよ!
清少納言が、『枕草子』を執筆する場面が描かれていました。

春はあけぼの…から始まる文章は何とも有名。

ドラマでは、人生を憂いた中宮定子を慰める役割も果たしていた『枕草子』。

文章を通して、清少納言と中宮定子の心の交流のようなものが見えてとても心が熱くなりました。

中宮定子にとってこの頃は、

・長

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大河ドラマ「光る君へ」第20回~藤原為時の大出世について考察する

大河ドラマ「光る君へ」第20回~藤原為時の大出世について考察する

こんばんは、もちまるです。

今回も、「光る君へ」の感想です。

今回は、主人公のまひろー紫式部の父、藤原為時が大出世した事が印象的でした。

官職についていない状態から、淡路守になるという状態でもすごいのに人気の国である越前守にまさかの大抜擢。
越前国(現在の福井県)の国司の最高責任者になったということのようです。

国司…なんとなく日本史の授業が思い起こされますがよく分からず…
wikiさんの

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大河ドラマ「光る君へ」第19話〜藤原公任と百人一首の和歌

大河ドラマ「光る君へ」第19話〜藤原公任と百人一首の和歌

こんばんは、もちまるです。

今回も「光る君へ」の話です。

道長がどんどんと偉い立場になり、いよいよという感じがしてきました。

今回は、道長・公任・斉信・行成が集まる場面で、公任が風流に生きると言った趣旨の発言をしているのが気になりました。

確かに、公任といえば第一イメージが風流人。

政治というよりも、和歌や漢詩といった文学面での方が印象的なイメージがあります。

今回は、藤原公任に少しス

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大河ドラマ「光る君へ」17・18話 忘れじの行く末までは…の和歌とそれぞれの生き方

大河ドラマ「光る君へ」17・18話 忘れじの行く末までは…の和歌とそれぞれの生き方

こんばんは、もちまるです。

つぶやきでも投稿したのですが、先週「光る君へ」の録画が出来ておらず、再放送まで17話が見れない事態に…!
やっと17話が見れました。

その為、今回は2話まとめて振り返ろうと思います。

17話 道隆の口ずさんだ和歌

道隆の最期の場面で、妻の高階貴子に和歌を口ずさむ場面がありました。

この和歌は、貴子が詠んだ和歌で百人一首にもなっています。

やっぱりこの時代の和

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大河ドラマ「光る君へ」第16話~香炉峰の雪を振り返る

大河ドラマ「光る君へ」第16話~香炉峰の雪を振り返る

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマの感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回は、『枕草子』の「香炉峰の雪」の場面が出てきました。

「香炉峰の雪」といえば、高校の古典で出てきた場面ですね。

定子が、清少納言に向かって「香炉峰の雪はいかがであろうか」と問うと、清少納言は簾を上げる。

これは、白居易の詩「香炉峰の雪は簾(すだれ)を撥(かか)げて看る」の一節がもとにな

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大河ドラマ「光る君へ」第15回~道長と伊周の弓争い

大河ドラマ「光る君へ」第15回~道長と伊周の弓争い

こんばんは、もちまるです。

今日は、大河ドラマの感想です。
少し投稿が遅くなってしまいました。

今回は、たくさんの見どころがあったのですが、
道長と伊周の弓争いの場面について書いていこうと思います。

ネタバレありますので、ご注意ください。

道長は、藤原道隆の弟。
伊周は、道隆の息子。

つまり、道長にとって伊周は甥に当たるわけですね。

今回は、道隆の元を訪れた道長が伊周と弓争いを行います

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大河ドラマ「光る君へ」第14話~『蜻蛉日記』について

大河ドラマ「光る君へ」第14話~『蜻蛉日記』について

こんばんは、もちまるです。

今日は、大河ドラマのお話です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回は、兼家が物語から退場するという大きな節目を迎えました。

兼家が藤原寧子と言葉を交わした場面がとても印象的だったので、今回は『蜻蛉日記』について書こうと思います。

『蜻蛉日記』については、2回ほど過去に記事を書いています。
重複する部分もあるかもしれませんが、この記事だけ見た方にも分かる

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大河ドラマ「光る君へ」第12話~道長の仮名文字

大河ドラマ「光る君へ」第12話~道長の仮名文字

こんばんは、もちまるです。

最近、大河ドラマの感想ばかりになっていますが、今日も大河ドラマの感想になります。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今日は、「仮名文字」のお話。

仮名文字とは…

いわゆる、ひらがなとカタカナですね。

ドラマ内で藤原道長が、仮名文字を練習する場面がありました。

この仮名文字、私も大学時代に必修の授業で勉強していました。
くずし字講座みたいなものでしょうか

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大河ドラマ「光る君へ」第11話~古今和歌集を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第11話~古今和歌集を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日も「光る君へ」の感想を書いていきたいと思います。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回は、倫子サロン(勝手に名付けた)が出てきましたね。
源倫子さんのおしとやかな平安女子感たまりません。
そして、赤染衛門さんのかっこいいこと。
才気あふれて教養に満ちていて素敵ですね。

今回、倫子サロンでは『古今和歌集』の和歌が紹介されていました。

前回も『古今和歌集

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大河ドラマ「光る君へ」第10話~道長の和歌を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第10話~道長の和歌を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日は、大河ドラマ「光る君へ」第10話の感想です。

今回は、主に道長がまひろに宛てた和歌について考察していきます。
大学で勉強した知識、WEBサイト、書籍を参考に自分なりに考察していくので良ければ覗いていってくださいね。

大学時代に和歌の勉強もしていたこともあって和歌が出てくるととても嬉しくなります。

今回も道長がまひろに宛てた歌はどれもドキドキしてしまう恋の歌

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大河ドラマ「光る君へ」第9話~痛む心と物語の意図

大河ドラマ「光る君へ」第9話~痛む心と物語の意図

こんばんは、もちまるです。

今日は大河ドラマ「光る君へ」第9話の感想です。

がっつりネタバレありますので、まだ見てない方は要注意です。

さて、今回はとてもとても心が痛くなりました。

ドラマを見てここまで心が痛くなったのは久しぶり。

何ていったって、ドラマで重要な役割を果たしてきた直秀ら散楽一団が殺されてしまうのですから。
(直秀を応援し始めてすぐにこんなことになるとは…)

いつもは、歴

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大河ドラマ「光る君へ」第8話〜道兼を見て考える

大河ドラマ「光る君へ」第8話〜道兼を見て考える

こんばんは、もちまるです。

投稿が遅くなりましたが、第8話が放送されましたね。

個人的には、先週の打毬シーンを振り返る場面が印象的でした。

普段はキリッとした赤染衛門も楽しそうにお話している姿にウキウキ☺️

赤染衛門役の凰稀かなめさんは、宝塚の男役だったので、男役姿にすっかり慣れてしまって、平安女子の姿にまだ慣れない私です。
(とても素敵な赤染衛門さんに古典を習いたいと思ってしまいます😉

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