見出し画像

【雑記】『葬送のフリーレン』が大好きなのに、なんかエラいミスを犯してしまった

先日、エモさに負けて勢いでこんな感想を書きなぐってしまった。

私は単行本派の人間なので、基本的に漫画の新ストーリーは3~4か月後にまとめて知ることになるわけである。
で、今回はそのブランクが招いた「やっちまった話」を、ここに己への辱めとして残しておこうと思う。


○13巻を読み切ってからの感想

正直、118話について読み始めの時点では強めの違和感を感じていたんですよ。

あれ?過去に飛ばされた時点ですでに魔族に襲われてたっけ?
あれ??幻術にはどのタイミングで掛かったんだっけ?
あれ???っていうか戦っている魔族の説明ってあったっけ?

前に読んだ巻のラストで意識を過去に飛ばされ、過去のヒンメル達勇者一行に再開をしていたのはうっすらと覚えていました。
しかし、「自分が覚えていないだけで、飛ばされてすぐに魔族との戦いになったんだっけか?」と思いながら読んでたんですよね。
で、なんやかんやちゃんと現代にすぐに戻ってきて、現代編のストーリーにすぐに戻ったのを見て「時空を超えるという重要そうなストーリーですら、こんなショートストーリーにしちゃうのか」と構成に対する凄さと勿体なさを感じてたところでした。

さて、読み終えた本を本棚に戻してみたら


♬バックBGM:攻撃戦だ


あ、ああああ!?
ああああああ!!??

12巻が、ない。どこを探しても、ない。
え、嘘だろ、まさかワイは12巻を買い漏らしたまま13巻を買って読んでしまったのか!!??
じゃあ、俺のさっきの感想は何!!!???もうnoteに公開しちゃったよ!!!???

まるで自分がグラオザームの幻術に掛かってたんじゃないかっていう話なんですが、なんと12巻を飛ばして13巻を違和感なく全部読んでしまったのである。

○や ら か し た

人の記憶とは、かくも不確かでうつろうものなのか。
考えてみれば、ヒンメルの大蛇討伐の言い伝えですら体長10mから1000mに塗り替えられてたくらいだし、案外そういうものなのかもしれない。

いやー、確かに13巻を読む時、「なんかフリーレン読むのすごく久しぶりな気がする」なんて思ってましたさ。
そりゃそうよ、11巻は2023年9月中旬、そして13巻は2024年4月中旬の発売だったのだから。約半年ぶりの新刊として触れたのであれば、そりゃ久々って気持ちにもなるよねっていう話である。

しかも4月中旬に単行本は買ってたものの、GWの旅行準備で立て込んでたから読む漫画はめちゃくちゃに溜まってしまっていたんですよ。
旅行から帰ってきて、目を通したのがつい先日なので、正確には7カ月近いブランクが空いたことになる。

しかしまさか、いきなり知らない魔族と戦っていて、さらにあげく幻覚に閉じ込められているというシチュまで「こんな展開だっけか」で済ませてしまうとは、自分でも驚きである。おのれグラオザーム。

時間経過による記憶の混濁以外に、この盛大なやらかしは何故発生してしまったのか?今回は、少しこのあたりを深堀しておきたいと思う。

○やらかしのいいわけ

1.ストーリー上のキャラクターのやりとり

まず、過去編の勇者パーティーとフリーレンの関係性は、さすがに11巻まで読んでる身としては空気感を理解できていたところである。
なので、118話内でのヒンメル・ハイター・アイゼンの思考や行動に対しては特に違和感を感じることがなかった。

なんならヒンメルがフリーレンのキスを制止するシーン、完全に「ヒンメルならこうする」を体現したシーンである。
そのあまりのエモさに、数ページ読んで抱いていたはずの違和感が見事に吹っ飛ばされてしまったというのが正直な感想である。
「違和感を感じきる前に違和感をブッ壊された」が正解なのかもしれない。

もしこれがベルセルク13巻の抜けだとしたら5000%絶対に発生しないとは思うけどね。

2.フリーレンが現代に帰ってからのやりとり

現代に戻ってきたフリーレンがフェルンに対して「どれくらいの時間(が経ったのか)?」という問いかけをし、その返答が「何を言っているんですか?」だったという所には、妙なシンパシーを感じてしまったんです。

そう、12巻をすっとばして13巻を見てた身である自分は、「1話ちょいくらいのストーリーだし、たしかにそんなに時間は経ってないんだろうな」などと妙に納得しちゃっていたのである。

ちなみにこちらの文章を書く前にしっかりと12巻を購入して読んでいるのだが、12巻が1冊まるまる過去編となっている事実に戦慄を覚えたのは言うまでもない。そりゃ、フリーレンも時間経過の質問くらいするわな。

3.13巻のストーリー進行に対しては何も問題なかった

そして、違和感が完全に引っ込んでしまった理由はまさにこれ。

さっきも書いたように、12巻は全て過去編のストーリーとなっていた。一切現代には触れていない。
つまり、11巻終盤と13巻序盤の現代のストーリー進行に対しては大きな影響が発生していないので、何ら違和感なく読み進める事ができてしまったのである。
元々フリーレン自体がショートオムニバス形式のストーリー進行が多いので、ここでも「そういうものなんだろうな」が発動してしまったわけである。

4.12巻を買った気になってた問題

そしてさらに、この12巻を買うくだりについても記憶の混濁があった。
この12巻発売のタイミングはというと、アニメが超絶好調放映中のタイミングである。(2023年12月中旬)

みんながみんなフリーレンに熱中している最中となっており、Xでも12巻の表紙は何回も何回も見ていた。
そしてもちろん、12巻の発売タイミング自体はしっかりと自分でも把握しており、ちゃんとカレンダーにも発売日を記載していたりしたのだが、
ここでまさかの購入漏れを発生させている。

そう、当時12巻は、よく行く書店では売り切れていたのだ。

多分、ちゃんとその時に探し回ったりしていれば普通に購入はできたのだろうけれども「アニメ人気かな?すげーなぁ」くらいの気持ちでスルーしてしまい、まぁ次の漫画買う時にでも増刷されたやつを一緒に買えばいいだろうとタカをくくってしまったのである。

そしてここで、重大なインシデントが発生する。
Xではその後も何回も12巻の表紙イラストを目にすることになり、度重なる画像の脳内刷り込みの結果、なんと「12巻は買ったつもりでいる」という記憶の混濁が発生してしまったのだ。

その記憶の混濁は酷いもので、118話の感想垂れ流しの後に急いで12巻を買いに走った際も、この12巻の表紙をみて「…え!?この表紙は超見覚えあるんだが!?買ってないわけないんだが!!??(買ってない)
と通常ではありえないレベルの葛藤を発生させたりもしている。正直、こんな経験は初めてだ。

なので、書店で実際に12巻を見かけた時も、「既に購入している」という無意識が働いてしまっていたのだろう。
ある意味これはフリーレン人気が爆発した事が起点となっているので、フリーレンの面白さが知れ渡っているという点においては非常に喜ばしい悲劇であり喜劇である。

5.他に読んでいた漫画の「「量」」

これで、自分が買っている漫画がフリーレンだけだったりすれば、こんな混濁は発生しえないと思う。
しかし、自分はまぁまぁ普通の人に比べると漫画フリークであるという自覚がある。

このフリーレン11巻~13巻の間、すなわち2023年9月~2024年4月の期間において、自分は約80冊の漫画を購入している。しかもこれは新刊のみの購入となっている。

他にもついうっかり火ノ丸相撲にもハマってしまい20巻までまとめ買いしてたりもするし、漫画アプリも7つくらいインストールしているのでほぼ毎日1冊くらいの漫画は閲覧していたりもする。
おススメの異世界ものは?と聞かれれば、その人の嗜好に合わせて4~7くらいのタイトルのおススメもできる自信はある。

思い起してみると、この半年間で読んだマンガは冊数にすればおよそ200冊。他の漫画を読みすぎて、ついうっかりフリーレンの情報が混濁してしまっていた恐れもあったのかもしれない。
これは今後も、他の漫画を読んでいても起こりうる話かもしれない。くわばらくわばら。

○再発防止策

以上、5点の理由から発生した正常性バイアスが、私の記憶をぐちゃぐちゃにしてくれていた事がわかった。
今後、こういった思い違いによる順番読み間違いを防ぐには、下記の内容を守っていく必要があるだろう。

・違和感を感じたらすぐに前の巻を読み返せ
なんか○番出口みたいな教訓だな。

・売り切れていた本は印や付箋を残せ
「次の機会」には忘れる。人間とは、私とは、そういう生き物だ。

・ほかの漫画を読む量をセーブする
書いといてなんだけど、できないかもしんない。頑張る。

○〆

まぁ、人間誰にでも間違いはある。これも一つの経験として面白可笑しく生きていこうじゃないの。はっはっは。

と、ここまで書いてから改めて13巻の11ページ5コマ目を見返したのだが、やはりエモいな。うん。全然感想が変わらんわ。ヒンメル尊い。

さらにいうと13巻9ページ3コマ目のヒンメルの「…………」にもすごい趣がある。この三点リーダーに詰まっているものは、ワイには解釈しきれない。相手は精神年齢5000歳のヒンメルだもの。

いやぁ、『葬送のフリーレン』って本当にいいもんですね。それでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?