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新卒デザイナーがクックパッドで2ヶ月働いてみて

私は2021年新卒デザイナーとして、クックパッド株式会社に入社しました。今回は美大生だった私がIT企業のデザイナーになり2ヶ月たった今思うこと、そして入社に至った経緯についてまとめます。

無題 - 2021年5月27日 23.46

私は絵を描くことが好きなので、今回は自分で描いたイラストを交えながらお話させていただきます。楽しみながら読んでいただけたらと思います。

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なお、同期デザイナーとして入社した たまい(@tmi_1064)くんが書いた記事もあります。私とは違う視点からクックパッドという会社や、そこで働くデザイナーについて知ることが出来る記事なので、合わせてお読みいただけると幸いです。

無題 - 2021年5月28日 00.18


🎨私のこれまで

幼い頃からものづくり、特に絵を描くことが好きだった私の目にはいつも街の広告やビジュアルなどがとても魅力的に映っていました。

無題 - 2021年5月28日 00.13


いつからか受け手側ではなく、作り手側に対する憧れの気持ちを抱くようになり、美術大学でグラフィックデザインを専攻する選択をしました。

大学ではポスターや本といった紙媒体のデザインを中心に学びました。特にイラストレーションへの関心を高く持っていたので、自身で描いたイラストを混ぜ合わせたデザインを多く制作していました。


\ 大学で作った作品の一部を紹介します /

1.家族の仲を深めるギフト

銀婚式を迎える夫婦に、その子どもたちが山形・銀山温泉への旅行をプレゼントする企画とギフトの制作。(結婚25周年は銀婚式と呼ばれ、銀時計やシルバーリングを贈り合うという習わしから)


2.地元特産品のリブランディング

マイドキュメント (142)

信州産羊肉のファンを増やすための企画。
多くの人に愛着をもってもらえるよう意識して、ロゴや展開物を制作しました。

このような制作をしていたため、webデザインやアプリのUIデザインなどには授業でほんの少し触れた程度でした。


🍙クックパッドとの出会い

就活をはじめた際に、「大学で学んだデザインの技術を活かしたい」という思いから、デザイナーを目指すことを決めました。

無題 - 2021年5月28日 00.54

が、どのような会社で働いたらいいのか、どのようなデザイナーになったらいいのか全く検討もつかず迷っていたところ、クックパッドのサマーインターンシップの存在を知りました。

私が参加した当時のインターンシップでは、エンジニアとペアになりひとつのサービスを作るという内容のものでした。多くの会社でインターンシップは行われていますが、エンジニアと組み一緒になって制作をするものは珍しく、その点に興味を持ちました。

正直UIデザインやサービスを作ることに自信はありませんでしたが、「どのようにデザインしたらいいのかを知りたい」「どのような会社なのかを自分の目で見て知りたい」との思いから参加に至りました。

無題 - 2021年5月28日 01.02

インターンシップでは、UIデザインとサービス開発を体験しながら、期間内にひとつのアプリケーションを制作しました。私の作った謎デザインを動くよう実装してくれたエンジニアの方には頭が上がらないのですが、かなり初心者感が漂うアプリをつくり、なんとか最終プレゼンで発表しました。


😳インターンで学んだこと

インターンの結果はまだまだ努力が必要だと感じるものでしたが、その中で気づけたことがありました。

無題 - 2021年5月28日 01.52


\ 😻自分の得意を知ること /

それは自分が美大のなかでは、できて当たり前だと感じていたことがそうではないと知ったことです。私のことでいうと、絵が描けること、そしてユーザーに寄り添いデザインをすることは自分にしかできないことであるということを知りました。

自分がこれまで無意識的におこなっていて、自分では価値が見いだせていなかったことにも良いところがあり、それを活かせる場所があるということを強く感じ、自信を持ってデザイン制作ができるようになりました。また、自分が何が出来るか分かったからこそ、どういった会社で働きたいのか、自分がどうなりたいのかという就活の軸を決めることにつなげて考えることができました。


\ 👀作り手の目線になること /

そして、自分の出来ることと会社で作られているサービスが合わさった時に新たな価値を生み出せるのではないかと可能性を感じ、まだ自分には不足している部分であるUIデザインの力を伸ばしたいと考えました。

このように考えるようになったのは、インターンシップの中でアプリケーションの制作をしたことで、自分が普段何気なく使っているスマートフォンのアプリやサービスなどに対する見かたが変化したことが理由です

これまではただ楽しみながら使うだけでしたが、作り手の目線になってサービスを使ってみると、「なぜこの場所にこのボタンが置かれているのか?」「なぜこういった仕組みになっているのか?」ということを気にしながら見るようになりました。

サービス開発者がユーザーのことを考えたうえで制作しているというのが、私がこれまでグラフィックの制作をする時に考えていたことと通づることに気づきました。自分から遠いものと思っていたUIデザインが身近に感じ、もっとやってみたいと思ったことが、UIデザインを学び、挑戦したいきっかけに繋がったと感じています。


😽入社を決めたわけ

クックパッドと言われ私が思い出すのは、「自分が初めて1人だけで料理をした際に隣でサポートしてくれたサービス」ということでした。そこからバレンタインのお菓子作りをするとき、ひとり暮らしをはじめて自炊するようになってからなどと、今までたくさんの場面でお世話になってきていました。こんなにも自分の人生や生活に自然と溶け込んでいたサービスがあることに改めて気づきました。

そして私自身も「デザイナーとして、より近いところで誰かの暮らしに寄り添うサービスやものづくりに携わりたい」と考え入社を決めました。この会社には自分の得意とすることも、今後頑張りたいものがあるという気持ちも受け入れてもらえる土壌があると思ったのです。


🎉新卒デザイナーになりました

2021年の4月1日にクックパッド株式会社に入社をしました。

無題 - 2021年5月28日 01.19

入社式の後から始まった3週間の研修を受け、会社についてや社会について学びました。クックパッドのレシピサービスから新規事業までのひとつひとつのサービスについて知る時間であったり、会社のトップたちは会社についてどう考えているのかを聞いたり、同期同士の親交を深めたりと非常に濃い内容の研修でした。会社についてはもちろんのこと、自分自身についても考えさせられる貴重な時間でした。

その後面談を経て配属先が決定され、私は「買物プロダクト開発部デザイングループ」への配属となりました。ここは「クックパッドマート」という生鮮食品が購入できるサービスに関連したデザインを行なう部署です。


🥳今、何してるの?

私は今、クックパッドマートのアプリ内で公開されている特集記事のデザインをしています。特集記事はおすすめの食材や生産者について分かりやすくまとめながら、紹介や購入を行うページのことです。


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▲このように「クックパッドマート」アプリのホーム部分に表示されています。(画像左、中央)また、「クックパッド」アプリ内の「かいもの」タブにも特集は表示されています。(画像右)


特集はアプリを開いた人が一番に目にする場所に表示されるものなので、そんな部分を入社したての私が担当できるのはとても嬉しいです。


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▲担当した「生しらす」特集がアプリ内に掲載されたもの。この特集以外にこれまでに、「母の日」「梅仕事」といった5本の特集デザインを担当しました。


この特集はただ掲載するだけでなく、そこからどれだけ購入されたかが数字で分かるようになっています。より多くの人に美味しそうだと思ってもらうためにはどうデザインしたらいいかを意識し、考えながら制作するようになりました。このように考えるようになってから、飲食店の広告をまた違った目線で見ることができ面白いです。


\ UIデザインもはじめました /

そして、まだリリースはされていませんが特集のデザインと合わせて、クックパッドマートのアプリ内のUIデザインにも挑戦させてもらっています。進捗状況をレビューしてもらいながら、UIデザインの基本について教わっています。実際にやってみないと分からないことも多くあるので、とても勉強になります。

このように私は現在、 UIデザインとグラフィックデザインの両方を行っています。これは配属にあたり、上司に「UIデザインが出来るようになりたいが、私は専門的に学んできたわけではない。今の私が得意としていることはグラフィックデザイン。どちらかだけではなく、どちらもバランス良くできるデザイナーになりたい。」と伝えました。そういった背景が考慮されていることが分かります。

少しずつですが理想のデザイナーに近づいているような気がしてとても嬉しいですし、何故やっているのか、何のためにやっているのかに納得しながら進めていけるのは良いことだと思います。


😢美大生はクックパッドでやっていける?


クックパッドでは30人前後のデザイナーが働いていますが、美術大学卒業をバックグラウンドにもつ人は相対的に少ないと言えます仕事を進めていく中ではエンジニアと関わることも多いです。また、私と一緒に入社をした同期は半分以上がエンジニアで、彼らと一緒に話すことは新たな世界を覗いているようで面白いと感じる一方で、私とはこれまで過ごしてきた環境が大きく違うことを痛感します。

入社当初は周りに同じような環境の人が少ないために、自分だけ浮いているような感覚がしてしまい、「自分だけ間違っているのではないか」と感じていました。

しかし、話をしていくうちに分かり合えたり、知らないことが沢山ある私に対しても見放すことなく丁寧に教えてくれたりと、自分が向き合えばちゃんと返してくれる人が多いことに気づきました。中には人に説明すると理解が深まるからと、私が質問したことを喜んでくれる人もいたりと、「知らないことや、分からないことは悪いことじゃない」、そして考え方や感じ方が異なるだけで、自分は間違っていないんだと思えるようになりました。

クックパッドには、まっさらな状態の私のような人でも自然と受け入れてもら環境があることを身を以て感じました。

また、中には私のバックグラウンドに興味を持ってくれる人もいてデザインの話をしたり、作品を見てもらったりと、その点はとても楽しいです。

美大生が大学で学んできた柔軟なものの考え方を持ち合わせ、学ぶ姿勢や自分の良さを失わなければ、美大生はどんな環境においても活躍していける可能性を持っていると実感しました。そのためにも自分が活躍できる場所を見極めることが大切なのではないかと思います。


🥰さいごに

私は今、このように考えながら働いています。不安に思うこと、上手く出来なくて悲しい‥と思う時もありますが、入社してからの毎日は充実しています。上司と冗談を言い合って笑ったり、同期と休日に遊んだりと仕事以外の部分でも、とても楽しく過ごせています。

私にとって、好きと思える場所や人に出会えたことが入社してよかったと感じる一番のポイントです。

社会人としても、デザインに関しても、学ぶことはまだまだ多くありますが私のこれからの成長を見守ってくださると嬉しいです。会社の第一線で活躍している先輩たちのような、すてきなデザイナーに一歩でも近づけるよう精進していきたいと思います。


無題 - 2021年5月27日 22.24


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最後になりますが、今年もクックパッドではサマーインターンシップが行われます。私が参加した年よりも、更にパワーアップしているはず‥!ですので、より多くの学びが得られるかと思います。興味のある方は、まずは応募からしてみてはいかがでしょうか。

(今年度は新卒2年以内の社会人デザイナーの方も応募可能だそうです。すごい…!)






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