潮井エムコ

エッセイを書いています。初エッセイ本【置かれた場所であばれたい】2024年1月19日に…

潮井エムコ

エッセイを書いています。初エッセイ本【置かれた場所であばれたい】2024年1月19日に朝日新聞出版より刊行📘

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■どんなメンバーシップか 気まぐれな潮井エムコの執筆活動の尻を叩いていただくメンバーシップです。 ■活動方針や頻度 エッセイ、連載、日記など、形にこだわらず自由にアウトプットをしていきます。過去に無料で公開しているエッセイよりもカジュアルに、すっぽんぽんな気持ちを綴る予定です。不定期更新ですが、月に2回は更新します。 ■どんな人に来て欲しいか 1人の人間の日々や思考をのぞいてみたい方、尻を叩いて(執筆活動を応援して)くださる方、一緒に楽しく尻を振ってくださる方にご参加いただけたら嬉しいです。

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固定された記事

ご挨拶

はじめまして、潮井エムコです。 2021年2月より文章を書く練習をする為にエッセイを書き始めたら、エッセイストになりました。 まだまだバブです、精進します。 ◾️2024…

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出産レポート⑥〜この世の極楽と退院編〜

潮井エムコ
11日前
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出産レポート⑤〜もげないで、乳首編〜

ぷるん ぽよん たゆん おっぱいを連想させる擬音を列挙してみたが、今の私の胸はいずれにも当てはまらない。2日ぶりに見た私の胸は「尾田栄一郎が心を込めて描きました」…

潮井エムコ
12日前
25

出産レポート④〜脅威の回復編〜

ぶよぶよに腫れた瞼の重みで目が塞がり、気絶するように眠りにつくも、尻の穴に違和感を覚えて目が覚める。尻の穴を内側からいたずらにくすぐるそれは、間違いなく屁の赤ち…

潮井エムコ
1か月前
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出産レポート③〜悶絶の初(ファースト)お便所編〜

見慣れない天井が、満身創痍の私を見下ろしている。 浮腫んだ顔はバターを塗りたくったかのように皮脂でテカテカで、アンパンマンさながらのどでかいハイライトが、両頬と…

潮井エムコ
1か月前
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出産レポート②〜地獄の麻酔切れ編〜

潮井エムコ
2か月前
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出産レポート①〜予想外の帝王切開編〜

不謹慎と言われても仕方ないかもしれない。 腹と股の毛を剃られたり点滴に繋がれたりと、帝王切開での出産に向けて準備を進められる中、私は密かに興奮していた。 これが…

潮井エムコ
2か月前
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取り急ぎ【中庭日誌】

潮井エムコ
3か月前
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Season3を終える前に【中庭日誌】

潮井エムコ
3か月前
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【置かあば】ができるまで⑤〜校了、そしてあとがき〜

装丁の作業を進めていただいている間、私は原稿を仕上げる最後の作業に取り掛かっていた。 大谷さんと校正さんからの指摘が入った原稿が束になって自宅に届く。ズシっと重…

潮井エムコ
3か月前
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【置かあば】ができるまで④〜装丁とタイトル〜

つわりも落ち着き、原稿を進められるようになってから、再び大谷さんと直接打ち合わせする機会が叶った。いよいよ待ちに待った装丁の話し合いである。無名の一般人が本を出…

潮井エムコ
3か月前
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【置かあば】発売記念スペースのお知らせ

発売日である1月19日(金)20:00より、X(旧Twitter)にて【置かれた場所であばれたい】担当編集の大谷さんと対談スペースを開くことになりました。 もしお時間が合う方が…

潮井エムコ
3か月前
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誕生日が決まった日【中庭日誌】

潮井エムコ
3か月前
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【エムコの中庭】記念品プレゼントのお知らせ

中庭にお集まりのみなさま〜! いつも大変お世話になっております。 おかげさまでメンバーシップ開設から半年以上が経過しました。そして応援の気持ちを寄せてくださるみ…

潮井エムコ
4か月前
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【置かあば】ができるまで③〜すったもんだの原稿作業〜

スケジュール表をいただいてからは書き下ろしのエッセイを考えたり、加筆修正用の原稿を見返したりと余裕しゃくしゃくの日々を過ごしていた。なんせ春先から夏にかけて時間…

潮井エムコ
4か月前
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あなたがなるんかいブルー【中庭日誌】

潮井エムコ
4か月前
28
ご挨拶

ご挨拶

はじめまして、潮井エムコです。
2021年2月より文章を書く練習をする為にエッセイを書き始めたら、エッセイストになりました。
まだまだバブです、精進します。

◾️2024年1月19日に朝日新聞出版より初書籍

【置かれた場所であばれたい】

を出版させていただきました。
noteで公開しているエッセイを加筆修正し、書き下ろしを加えた1冊になっております。読者のみなさまのおかげで産まれた本です。お

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出産レポート⑤〜もげないで、乳首編〜

出産レポート⑤〜もげないで、乳首編〜

ぷるん
ぽよん
たゆん

おっぱいを連想させる擬音を列挙してみたが、今の私の胸はいずれにも当てはまらない。2日ぶりに見た私の胸は「尾田栄一郎が心を込めて描きました」と言わんばかりに膨れ、重力すらをも無視し、パンッパンに張っていた。恐る恐る手を伸ばすも、人の体の一部とは思えない強度に指先が弾き返される。自分の体なのに、その質感はまるでフィギュアやプラモデルのようだ。

出産レポート④〜脅威の回復編〜

出産レポート④〜脅威の回復編〜

ぶよぶよに腫れた瞼の重みで目が塞がり、気絶するように眠りにつくも、尻の穴に違和感を覚えて目が覚める。尻の穴を内側からいたずらにくすぐるそれは、間違いなく屁の赤ちゃんの胎動であった。
このチャンスを逃してなるものかと全神経を尻と腹部に集中させ、フーッと痛みを逃しながらいきむ。比ではないことは承知の上だが、『経膣分娩ってこんな感じなのかも』と思いながら何度目かいきんだ末に、赤ちゃんは「ピッ!」とかわい

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出産レポート③〜悶絶の初(ファースト)お便所編〜

出産レポート③〜悶絶の初(ファースト)お便所編〜

見慣れない天井が、満身創痍の私を見下ろしている。

浮腫んだ顔はバターを塗りたくったかのように皮脂でテカテカで、アンパンマンさながらのどでかいハイライトが、両頬と鼻の先で光っている。浮腫んでいるのに何故かげっそりとして見えるのは、目の下にこびりついたクマのせいだろうか。ちらりと目に入った鏡に映る自分の姿は想像以上にひどい有様で、ここが個室であることが私に残された僅かな女心を守ってくれている。

出産レポート①〜予想外の帝王切開編〜

出産レポート①〜予想外の帝王切開編〜

不謹慎と言われても仕方ないかもしれない。

腹と股の毛を剃られたり点滴に繋がれたりと、帝王切開での出産に向けて準備を進められる中、私は密かに興奮していた。

これが出産直前という境遇に迸ったアドレナリンの効果なのだろうか。もうすぐ待望の我が子に会える喜びと、意識があるまま体を切り開かれるとという未知の体験に対しての興味が、私の中の恐怖心を打ち負かしていた。30年に渡る人生のほとんどを、孫悟空顔負け

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【置かあば】ができるまで⑤〜校了、そしてあとがき〜

【置かあば】ができるまで⑤〜校了、そしてあとがき〜

装丁の作業を進めていただいている間、私は原稿を仕上げる最後の作業に取り掛かっていた。

大谷さんと校正さんからの指摘が入った原稿が束になって自宅に届く。ズシっと重い原稿は、初めて大谷さんとzoomで顔合わせした時に見た、あのバカでかクリップで留められている。脇田さんが作ってくださったテンプレートにはめ込まれた原稿は、未完成ながらもそれらしい形になっていて、まるで本の赤ちゃんのようだ。脇田さんが私の

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【置かあば】ができるまで④〜装丁とタイトル〜

【置かあば】ができるまで④〜装丁とタイトル〜

つわりも落ち着き、原稿を進められるようになってから、再び大谷さんと直接打ち合わせする機会が叶った。いよいよ待ちに待った装丁の話し合いである。無名の一般人が本を出すのだ。本屋で名の知れた作家さん方のそれと隣に並んだ際、私のことを知らない方の手に取っていただけるかどうかは装丁の力に縋る他ない。

大谷さんが数名候補に挙げてくださったデザイナーさんは、どなたも本屋で見かけたことのある装丁を担当されている

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【置かあば】発売記念スペースのお知らせ

【置かあば】発売記念スペースのお知らせ

発売日である1月19日(金)20:00より、X(旧Twitter)にて【置かれた場所であばれたい】担当編集の大谷さんと対談スペースを開くことになりました。

もしお時間が合う方がいらっしゃいましたらぜひお越しください。また質問などございましたらお気軽にどうぞ!(アーカイブも残す予定です)

発売まで残り2日となりました。
制作記録である『【置かあば】ができるまで』も併せてどうぞよろしくお願いします

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【エムコの中庭】記念品プレゼントのお知らせ

【エムコの中庭】記念品プレゼントのお知らせ

中庭にお集まりのみなさま〜!

いつも大変お世話になっております。
おかげさまでメンバーシップ開設から半年以上が経過しました。そして応援の気持ちを寄せてくださるみなさまに励まされながら執筆した初書籍【置かれた場所であばれたい】がいよいよ1月19日に発売します。

これはもう何かお礼を形にしなければ…!と居ても立っても尻を振ってもいられなくなり、高校時代のクラスメイトで現在フリーのデザイナーとして活

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【置かあば】ができるまで③〜すったもんだの原稿作業〜

【置かあば】ができるまで③〜すったもんだの原稿作業〜

スケジュール表をいただいてからは書き下ろしのエッセイを考えたり、加筆修正用の原稿を見返したりと余裕しゃくしゃくの日々を過ごしていた。なんせ春先から夏にかけて時間がある。これが私の最大の安心となり、最悪の慢心に繋がった。

大谷さんが本の構成順にWordデータ化した私のエッセイたちを送ってくれた。今まで好き勝手に書いてきたエッセイが1冊の本になる。構成上書いてきた順番ではなく、本として違和感なく読め

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