いちごミルク

 心折れることがあって帰り道の途中で見つけた自販機で衝動的にいちごミルクを買った。普段はコーヒーやお茶とかばっかりで甘い飲み物は飲まないけどその時はどうしてもいちごミルクから目が離せなくなって、気付いたら財布を取り出して小銭を入れていた。すっ…と流れるように腕を上げピッと自分が購入した証明音を鳴らす。
 落ちてきたペットボトルを取り出し、周りに人が居ないことをいいことにその場であおるように飲む。
 半分程まで飲み干し、あの独特な甘さが舌に居座り続ける感覚にほぅ…と甘さと同量の苦しさを吐き出した。

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