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「書く仕事」の価値を考える

私、今まではあまりSNSを使ってなかった。
一応仕事用のアカウントはあるんだけど、ほぼ放置で。

でも、たま~に見かけるWEBライターを取り巻く環境、みたいなのが、なんかちょっと悲しくて。

「なぜ…なぜ……そんな奴隷みたいな作業はもはや執筆ではないよ…」
「そんな嘘みたいに低単価の案件やらなくてももっとあるよ、探せるよ!」
っていうのを叫びたくて。
困ったり苦しんだりしている誰かに届いたらいいな~と思って、ライターさんとつながる用のアカウントを作ったのね。

そしたら思いのほかたくさんの方と繋がれて。
WEBライターで仕事をしたい方向けのnoteも有料なのに、100人以上の方が読んでくださって、うれしいのと驚いたのと、なにか参考になることがあればいいな~みんなうまくいくといいな~と思ってます。

Twitterは自由につぶやいて良い場所だと思ってるのですが(あと、めいこ名義のアカウントは仕事と繋げてないので)、わりと言いたいこと、思ったことを好き勝手にツイートしている。のです。

そこで、たまに、自分とは違う意見の方にリプをいただいたりすることもあって、なるほどそういう考え方もあるのね~と思ったりなどするのですが、なんだろうな~~~Twitter、自由に呟いて良い場所だと思ってたけど、なんかそうでもないかも。「言わないこと」をもうちょっと考えた方がいいな、とじわりと感じ始めました。私が何の気なしにツイートした内容が、知らないうちに誰かを傷つけているかもしれないな…と。

たとえば私は、
1文字1円の記事は本当に低単価だと思っていて。
それなりにライティングの経験がある人がこの案件の仕事を普通に請けていると、WEBライティング全体の単価が下がるわけです。
大手の出版社と直接取引する案件でさえ、「えぇ‥この値段で?」みたいなことが起こりはじめています。
予算があるのはわかってるし、文字数、内容、ジャンルによっては、それこそ単価3円程度が限界なこともあるのは理解してるけど、

なぜ、その内容でその単価なのだ…?
高単価のジャンルだよね?

と思うことが多々。チラッと見る限り、優秀っぽいライターが1円とか2円とかで記事を書いている。

もっと単価あげていこうよ。と言いたい。
WEBライターやってる人のプロフィールに1文字2円~とかよく見かけるけど、そのジャンルで? その内容で? ポートフォリオ見ると、単価2円の内容じゃないよ……みたいなのがどんどん出てきて、文章の価値をもう一度考えてほしい。

単価をあげることに抵抗を感じる人、低単価で執筆しつづけている人は、もしかしたら「ただ文章書くだけ」って、心のどこかで思ってないかな。
クライアントに仕事を恵んでもらってる、仕事をいただいているんだ、みたいな意識になってないかな。

私は自分の中で「こういうクライアントはイヤ」っていうのがわりと明確にあって。

たとえばこんな。

こういうのは経験のなかで自分で決めてきたラインなんだけど、そういうことをツイートすると「いやいやそうじゃないでしょ」みたいな反応をいただくことがある。

それは別にいいんです。
やり方も考え方も色々あるし、正解を決めたいわけじゃないからいいんだけど、どうも見ていると「あなたは仕事をもらってるんだから」というニュアンスが含まれているようで。「ライターは立場が弱いから、仕事をもらう立場だから、そんなえらそうにしちゃダメだよ」みたいな意見が飛んできます。

それ、いまいちよくわからないんだけど。
私は、「お金」と「記事」を交換している感覚なので、「クライアント様の言うことは絶対です~」とは思ってないんだよね。というか、私は会社員じゃないので、やること、やらないことを自分で決められます。自分が惨めになる仕事をしたくない。クライアントの要望はもちろん大切だけど、「なんかよくわからん~、このやり方自分と合わないな~違うな~」というのを我慢してやるんだったら、普通に会社勤めします。

人間同士だから、やっぱり私は「好きだな、この人、この人たちの力になりたいな~、なれたらいいな~」って人と仕事がしたい。フリーランスだからこそなおさら。

クライアントも、さらにその先にいる読者も、みんないい方向にいけるような記事にしたいな~って思ってる。

「書く」ってすごく難しい。
これが正解!ってのがないから、人それぞれ違う。
いつもウーンウーンって悩んで記事を完成させて、そのまま公開されることもあるけど、編集さんが間に入ってくれて、整えてくれて、ようやく自分の中の100点に近くなる。

あ~書けないよ~こんなんじゃダメだよ~できないよ~ってなったことも何度もあるから、「日本語なんだから誰でも書ける」「小学校のときも作文とかやってたし」「WEBライティングは簡単」みたいな意識が滲む言葉を見かけると、少し不快になるんだよね。

いつから「書く」がこんなに軽くなったんだろう。
私はずっと言葉を操るライターに憧れていて。まぁ今思えば、ライターでもエッセイストでもコラムニストでもなんでもよかったんだけど、本や雑誌で文章書く人、すげーーーー!!カッコイイーーー!! って思ってた。

でもなんか、一部界隈ではずいぶん安っぽく扱われてるし、たぶん実際、本当に安っぽくなっちゃってる「自称ライター」とか「ライターっぽい人」がたくさんいる。

日本語はたしかに誰でも書ける。だからこそ、仕事にするならハードルが高いと思う。「ライターなんか誰でもなれるよ」こういうこと言う人の神経がわからない。

「テレビ見ただけでそれを記事にして1000円とか2000円もらう仕事www」とか言われて悔しくならないのかな。
「まとめサイトの記事量産してるだけ」って言われて恥ずかしくならないのかな。
WEBライティングにそういうイメージを持ってる人、たくさんいるよ。そういう仕事は、執筆っていうよりただの作業だよ。

たとえば誰もが名前を知るような大手の会社の仕事をするとして、その記事単価が3万円だったとする。そういう仕事を前にしたときに「そんな高額…? 自分はそんな記事書けない…」と感じるとすれば、文章を扱う仕事を舐めている可能性があるかもしれない。

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