見出し画像

なんでも鵜呑みにせず、自分の頭で考えることの重要性

これは自分の首絞める人も多そう……って思ったので、ババッと書いていきますが。

ある程度WEBライター歴がある人のやり方を何も考えずに真似するの、ダメですよ。私は仕事のやり方に関してはハッキリ言い切らないようにしてるんですが、Twitterを見てると「そうなんだ! 」ってなる人多そうなので、今回ばかりは言い切ります。

仕事のやり方、考え方って、本当に様々で、どれが正解とかない。
自分が納得してればなんでも良いし、付き合うクライアントも結局は価値観の近いもの同士で仕事することになるので他人がどうこう言うことじゃないんだけど、「この人は歴も長いし、スゴイ人っぽいからこの人の言うことなら間違いない」とか「ライターのコンサル(講師)やってる人だから正しいだろう」「収入が多いからこの通りやればいいんだろう」ってなりがちな人は、ちょっと自分を見直そう。

たとえば、

・ワードプレスの入稿は本来ライターがやる仕事ではない。
・入稿までやるなら別料金を請求しよう。

って話。一部のTwitter界隈でちょっと話題になったやつです。
Twitterやってない人や、見てなかった人もいると思うので、私がリプしたやつ埋め込みますね。

今回、たろうさんの発言に対して何か思うところがあった方が多かったみたいだけど、そもそもの発端が「ワードプレスの入稿はライターの仕事じゃない」って話よね。
私、たまたま今回の一番最初の発言者のツイートを見かけたんですが、脳死で真似しないようにね。(その方はそれ以降この話に触れてないので私も触れません。)

これを見たときに考えるべきは、

・ワードプレスの入稿は本来ライターがやる仕事ではない
・入稿までやるなら別料金を請求するべき

自分にとって本当にこれが当てはまるかどうか。不利にならないかどうか。自分が仕事をしている媒体、お付き合いしているクライアントの傾向、入稿の内容によって、本当にこのとおりなのか…? ってのを自分で考えないといけません。

もともとの発言者の方が、たぶん一部の方に支持されている方っぽくて。どんな人か私はよく知らないですが、ライター初心者や躓いた方向けのビジネスをしている方のようで。そういう人が「CMS入稿は別料金で請求するもの」と発信したら、そういうものなんだ! と思い込む人がいます。

今回、わりとこの件に関して思うことをツイートする人が多かったので色々見ましたが、中には「入稿はライターの仕事じゃないんだから、入稿までするなら入稿料はもらって当たり前」と言い切る人もいて、なかなか恐怖を感じました。圧倒的に新規参入、まだはじめて数カ月の人が多い中で、ある程度経験のある人がその人のやり方、価値観で物事を言いきってしまう。それ、大丈夫…? いいよ別に。ツイッターだから。好きなことツイートすればいい。でも、なんか、あまりにも、あまりにも軽率じゃないか~~~~~愛がないじゃん~~~~~~自分のやり方も価値観も疑わずに言い切っていいの~~~~~!?

私、思ったこと垂れ流しでツイートするし、割と濁さず物言うけど、あまり断言しないように一応気を付けていて。(気を付けているつもり)というのも、自分はそうだけど、状況によっては当てはまらない人もいるかもしれない。話題によっては「と思う」「なんじゃないかなぁ」みたいに、ボヤっとさせる。

このWEBライター界隈って、本当にまじめな人が多くて。なんでも正面から受け取っちゃう人がけっこういる。断言するときは慎重にならないとだな…と学んだので、けっこう気を付けてるんです。

で、結局何が言いたいのかっていうとさ、

なぜハードルをあげる…!?

ってこと。
そもそもWEBライター業界は全体的に単価が下がっていて、参入したばかりの人はただでさえ優良な案件に出会いにくい状況じゃん。

どうしてそんな値段で!? みたいな金額でやっている人も多い。
単価交渉ができない、単価があがらない、好条件の案件に出会えない、継続してもらえない~~~
って悩んでる人が多いことは理解しているだろうに、

「ワードプレス入稿は別料金で請求するべき」と発言して、
「低単価のままじゃダメだよね! ワードプレス入稿はスキルらしいし、ここで請求しないと!」って、何も考えずにそれを実行する危うさを考えてみてほしい。

なぜ別途請求するのか、価値はどれほどか、その金額に対してどれだけのものを提供できるのか、ちゃんと説明できるの? 「よくわかんないけどワードプレス入稿はスキルらしいし、請求するものって〇〇さんも▲▲さんも言ってたから請求しないと」ってなってない?

さっきも貼ったけど、私のお気持ち表明。

これつまり「入稿は別料金です」って言うライターが増えたら、何も言わずに入稿までやるライターの方が有利ですって話よ。

なんかしらんけど読み取れない人いるっぽいからもっとわかりやすく翻訳すると、最初から入稿までするつもりの金額で契約して巻き取れるところは巻き取って単価あげていきましょうねって話。安請け合いしろって言ってるんじゃないの。なんでもかんでも入稿までやれって話でもない。

「CMS入稿までお願いできますか? 」って言われたときとか「いっけね~事前に納品方法についてよく確認しなかったけどワードプレスに下書きだった」ってなったときに「できます」と気持ちよく言える単価で仕事をしたほうがいいよね~ってこと。お金の面だけじゃなくて、案件の内容とかやりやすさとか、トータルでみて、入稿までお願いされてもできる単価で仕事をすると、単価もあがるしクライアントともスムーズにやれるよねって。

「CMS入稿」ってなったらだいたい自分が書いた記事を流し込むだけでしょ。見出し整えたり、多少の装飾でOKってことがほとんどなんじゃないの。別途料金請求する人は、そんな手間がかかるような不完全な記事を渡しているの……?って思っちゃうんだけど。

わざわざ言わないとわかんない人もいるから一応言うけど、入稿までってなったときに、もともとの契約内容になかった画像選定とか表作成があるならそりゃそれは別途請求するべき。それはそう。でもさ、ただの「CMS入稿」でそんな大きく追加することある……? そんな不完全な記事渡してるの…?(二度目)

媒体によって納品方法が違うし、人によってはCMS入稿全然ない人もいると思う。…んだけど、CMS入稿を別途請求する前提で単価の見積もりするよりも、CMS入稿までお願いされても対応できる金額で見積もり出す方がやりやすくない? 柔軟に対応しやすいし、思わぬことが起こっても余裕があるよね。仮に入稿はあちらがやってくれたとしても、その金額で納得してくれてるからそれはそれでいいじゃない。

私、けっこう聞かれるよ。
はじめてのクライアントとの打ち合わせで「ちなみに、ワードプレスに直接入稿できますか?」って。そのときに「あ~別途料金なんですぅ」って言えないわ。これは私がやってる媒体がエッセイ、コラム要素が多いからゴリゴリの装飾不要だからかもしれないけど、すでに公開されてる記事見て別途請求すべきかどうかは判断できるしな。ほとんど別途請求するほどの内容じゃない。っていうか、そもそもそのまま掲載できるくらいの完成度で記事渡すからそんな手間にならないし。

クライアントによっては、原稿料以外の請求があることで別の担当者に確認しないといけないこともあるだろうし、「このライターさんは何かお願いすると都度別途請求があるから、スムーズに対応してくれる方にお願いしよう」ってなる可能性もある。お願いしたいことがあるけど、また見積もりを言われると手間になる…って新しいチャンスを失うかもしれない。せっかくのクライアントとの縁なのに「なんか面倒な人、扱いづらい人」って思われて契約終了になるかもしれない。

しかもさ、別途請求することで「CMS入稿」という作業に相応の価値をつけないと納得してもらえない。前回はたくさん装飾してくれたけど、今回は装飾が少ない…。それで前回と同じ金額…? ってならない?(いや、手間の度合いでわざわざ金額変えるのかな? やったことないからわからんけど)
CMS入稿は別途料金でお願いしているので、SEOでも効果のある入稿をしてくださいって言われたら、どれだけ応えられるの。今や一般の企業でもワードプレス使ってるところが多くて、WEBに詳しくなくても業務でワードプレスいじる人がいるのに、ワードプレスの入稿でどれだけ差別化できるんだろ。どんだけ素晴らしい入稿ができるの。

さらに言うと、そのCMS入稿の作業料、いくらなの?
初心者や経験の浅い人がその金額設定できるの?

これは経験談なんだけど、お付き合いしているクライアントに、別のライターさんが書いた記事のCMS入稿してくださいってお願いされたことがあったのね。私はいつもCMS入稿までやってたんだけどね。そのとき「なんで?」って思ったんだけど、今回の件で「あ~あれ、別途料金請求されて、なんか面倒な人だって思ったから私に依頼してくれたのかな」ってちょっと思った。その後、そのライターさんの記事が追加されてなかったし、真実はわからんけど可能性ありそう。
そのときの見積もりは悩んだ。この入稿作業、いくらで請求するんだ?って。
もう5年以上付き合いのあるクライアントだったのと、好みや方向性、やりたいことも理解していてサクサクできるから時給2000円くらいでやった。作業料がわからなかったから、とりあえず時給で考えた。普段は時給3000~4000円くらいになるように仕事することが多いけど、長くお世話になってたから2000円でいいやって。

普段やらない作業の見積もりって、難しい。
「CMS入稿」この作業自体に価値はなくて、自分が書いた記事を自分でCMS入稿するから価値があると思うんだよね。

「作業」や「労働」に対して対価を求めるのって、間違いではないと思うけど、時に物事を面倒にすると思う。
ライターって本来、作業や労働じゃなく「価値」を提供してお金をもらう仕事だと、私は思ってるのね。だから、そこの価値観の違いで色々捻じれてしまうんだなと。

おまけ①

個人的には、CMS入稿の方が記事を整えやすいからやりやすい。
Wordで渡した原稿が掲載されてみたら、文章は同じなのに自分の思ってたイメージと違う雰囲気で掲載されてて「あちゃ…」ってなることがあるから、CMSだと自分の意図のとおりに整えられるのがメリット。
WEB媒体はパッと見の印象が大事だから、できるなら仕上がりがある程度イメージできるところまでやりたい。それって、SEO記事じゃなくてもWEB媒体において大切なことだと思ってるから。

そもそも、どれほど素晴らしい文章書いてるか知らんけどさ、WEBはほとんどの媒体が大なり小なりSEOを重視したいわけじゃん。純粋に「文章だけ」の納品でどこまでSEO的な部分を意識できるんだろうね。私にはできない。天才が多いんだなぁ。
間に編集やディレクターが入ったとしても手間を減らすのは大事じゃんって思うけど、「執筆だけがライターの仕事なんです」ってWEBをメインで活動してるならちょっとよくわからん。完全なコラムやエッセイを書いてるなら話は別だけど、今回はWEBライターの話だったでしょ。

おまけ②

でもさ、あるとき突然言われないの…?
「次からワードプレスに直接下書きしてもらっていいですか?」って。
言われたらどうするの? 何記事かすでに納品してるのに「あ~入稿は別料金いただいてるんです~」って言うの?

しかもよくよく聞くと、複雑な装飾もいらず、いつもWordで渡してたファイルそのまま流し込むだけでいい……みたいなことないの? なんならそのまま打ち込んでくれるだけでもいいですよってことないの? それでも別途料金もらうってこと?? 今や一般企業でも多く使われているワードプレス、普通に入稿できる人も増えてるのに別途…??

あくまで私の経験だけど、ワードプレスでやってるクライアントのほとんどが3記事くらい納品したら「次回から直接ワードプレスに下書きお願いします」って流れになった。
編集やディレクターがいない媒体だけじゃなくて、大手の媒体でもそう…なんだけど、稀なの? WEBの世界は本当に広いんだな…。

「ライターの仕事じゃないCMS入稿までやらせるなんてライターこき使いすぎでしょ。」「入稿までライターにやらせるほど予算ケチりたいの」とかそういうこと言う人もいるっぽいけど、私はそうは思わない。

WEBメディアじゃない媒体って多いもん。WEBに詳しくない中で「こういう意図があってこういう文章をお願いできませんか?」って依頼をしてくださる方もいる。企業ホームページや集客するコンテンツを作りたくて「どうやらそういう文章を書くのがWEBライターさんらしい。依頼してみよう」ってクライアントもいるじゃない。

ここにこいういう記事がほしいんですと相談されてチェックすればわかるじゃん、それがどういう媒体か。編集やディレクターがいるような媒体ばかりじゃない。あまりWEBに詳しくない中で情報を集めて、こういう記事が集客につながるらしい、私たちのこういう思いを代わりに伝えてくれる人がほしいってなったとき、候補にあがるのはWEBライターですよ。「じゃあこの方にお願いしよう」となってくれたのに、ハイ記事できました~。って記事(テキストファイル)だけを渡す。それって本当に、自分が書いたものの価値を提供できてる? 渡したテキストファイルをどう掲載すればWEBで効果的なのか、そのクライアントは理解してる? もしWEBに詳しくないなら、もしくは媒体そのものが小さいんだとしたら、CMS入稿までやるか、もしくはほぼそのまま流し込むだけで問題ないレベルの記事を納品するのがまかされた仕事だよね。別途CMS入稿の料金を請求しないといけないレベルの記事を納品しちゃいけない。

例えばクライアントが小さな会社だとして。
小さな会社がワードプレスでサイトを運営している場合、「ちょっとしたブログを書いたりちょっとした更新をしたりはできるけど、WEBの活かし方がいまいちわからない」ってことも多い。そういうクライアントに「CMS入稿は別料金です。」ってお話して、仮に入稿作業料を+2000円くらい??でもらうとすると「入稿は自分たちでできるけど…2000円も!? しかもこのくらいの装飾なら自分たちでもできたよ…」ってことになりかねない。じゃあ次回から入稿はしなくていいですってなったとき、意図したとおりに記事がアップされるかわからないし、金銭的な話をするとその分単価が下がるじゃないですか。はじめから入稿も見据えた金額で請求して、まるっと入稿まで考えた形で納品した方がお互いに良いよね。良いことしかないよね、って思う。私はね。
どこでどういう仕事してるか、人によって違うと思うからこれが正解とは言わないけど、クライアントの性質をよく見よう。そして考えよう。搾取なのかそうじゃないのか、クライアントの性質と求めてることを考えればわかるはず。

どちらにせよ、見出しとか、ちょっとした装飾とか、そのくらいならやるよ。意図したとおりに体裁を整えられるし、記事によっては多少のSEOも意識できる。「それは無料でできることじゃない~別途請求や~」とはならん。

ってことでね、改めて、それが自分に当てはまるかってことを自分の頭で考えましょうね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?