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サンタクロースのこない家

目を覚ましマンションのしたに下りると、近所に住む子たちが集まる輪のなかに入る。

みんなが新しいおもちゃをもらったと嬉しそうに握りしめていた。

朝起きると枕元にプレゼントがおいてあったと言う。

そしてそれはサンタクロースからの贈り物だと。

サンタクロース?

朝日がまぶしいクリスマスの早朝、わたしも弟もなんのことかさっぱりわからず、その場にたたずんでいた。

自宅に戻り、なぜ我が家にはサンタクロースが来ないのか母に問いただすと

「それ、親や、親!
サンタなんておらへん。知らん人が勝手に家入ってきたら怖いやろ。」

と、なんともあっけらかんにそう言われた。

あの日のことは今でも鮮明に覚えている。

そもそもサンタクロースの概念さえなかったので、サンタが存在しないことにショックを受けなかったが、プレゼントがもらえないことには落胆した。

小学校に入学するまえの出来事だった。

わたしの人生のサンタクロース伝説は何歳までサンタさん信じていた?どころか、始まるまえに終わった。


大人になりクリスマスといえば

日本では恋人と過ごす日。
欧米では家族と過ごす日。
世界ではクリスマス商戦。

しかしこんなわたしにとっては、特別で幻想的な気持ちにさせられる。


子供のとき満たされなかった感情は、大人になっても引きずるのか?



冬の御堂筋パレード



街が光で溢れかえるこのシーズン。

毎年このイルミネーションをみると「今年も御堂筋パレード始まったな〜」と嬉しくなる。

本来の御堂筋パレードとは過去何年にもわたって開催されていた、秋祭りのことであり、パレードの当日は一部御堂筋の道路を通行止めして、マーチングバンドやいくつかのフロートで構成さるイベントだった。

本イベントの名称は光の饗宴 御堂筋イルミネーション

しかしわたしのなかでイルミネーションを、その秋祭りとかけて勝手に比喩している。

それだけ御堂筋を華やかにし、活気づける冬のパレードのような存在。


この時期になると、商業施設ごとにデコレーションされたツリーをみるのも楽しい。

ますます街がクリスマスモードに加速。


今年は12月上旬になっても温かい日が続き、葉の色もまだ黄色だった。

だけとようやく急に冬らしくなり、
寒暖差に体がついていかず、とうとう鼻風邪になってしまった。

鼻風邪なのに頭痛がひどく、腹筋割れるんじゃないかと思うくらい咳をしている。

健康だけは、いつも気をつかっているつもりが、虚しくも回避出来なかった。

こんな状況でもキラキラした街に身をおくと、気持ちだけは元気になれる。


クリスマスの食器


ロイヤルコペンハーゲンのめちゃ高い食器。

クリスマスに欠かせない、伝統的なモチーフが素敵にデコレーションされており一目ぼれして以来、数年前から少しずつ集めている。

このシーズンがくると食器棚の奥から引っぱりだし、たのしくお茶をしている。


さらに部屋でも普段の間接照明に加え、イケヤで購入したツリー型のテーブルランプを飾り眺めている。

たったそれだけで心が躍るんだから、しあわせなやつだと自分でも思うけど、そういったことを寄せ集めた、ささいな習慣がわたしの人生には大切なことを最近認識しはじめた。




大好きな映画

それはホーム・アロン

定期的に観たくなる愛すべきクリスマス映画。


クリスマスに家に一人取り残されてしまった、主人公ケビンが泥棒を撃退するストーリー。
あまりコメディーは見ないけどこの映画だけはとても好き。

シリーズがいくつかあるなか、ホーム・アロン2が一番のお気に入り。
家族でクリスマスにフロリダ旅行をするはずのケビンが、空港で迷子になり一人でニューヨークにたどり着く。

ロックフェラーセンターのツリーが登場したり、NYのおもちゃ屋さんのシーンがあったり、アメリカ文化やホリデーシーズンの魅力が十分に伝わる。

おすすめ映画をきかれたら、まずはホーム・アロンと答えている。


わたしを魅了し癒す、90年代のクラシック映画。


映画や海外ドラマで観たアメリカのクリスマスを、アメリカ人の友人にたまに質問ぜめにする。

家のツリーは大きかったの?
本物のもみの木使うの?
サンタは何歳まで信じてた?と目を輝かせてきくわたし。

たいてい子供扱いされてしまう。

どうやらわたしだけが、この分野においては子供のままで止まっているみたい。


それでもいい。
だってなんでもない毎日をこれだけ彩れるから。




サンタさん

いるのかいないのか存じ上げません。
だけどもし本当にいるのなら、

わたしの鼻風邪治してください。

それ以外はなにもいりません。



メリークリスマス🎄




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