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サブカル大蔵経727フリート横田『横丁の戦後史』(中央公論新社)

フリート横田さんの取材範囲は、まさに興味がある所ばかりで、時代的にも貴重な聞き取りばかりなのですが、結局私はそこの人や歴史よりも、店のガイド的なものを求めているミーハーなんだなと読後思いました。本書の野毛、東上野、横須賀に行ってみたいです。

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2016年には横浜市の歴史的建造物にも指定され文化遺産として太鼓判を押された。p.62

 横浜野毛のハーモニカ横丁。文化遺産!

民団支団長が、総連系の店に声をかけて回るとは。横丁内では、昭和の頃にはあった政治的対立は「今は全然ない」と金さんも言う。p.116

 東上野コリア街。ここもまだ未踏。

「オモニ、ドブロクやめような、俺らはビール飲むからさ」。声色はあくまで穏やかだった。p.126

 蔵前警察署刑事の言葉。

「済州島の男は働かないから!女将さんたちはほんとうに働いたの。お客さんは、昔は山谷の男たちね。あとヤクザ。でも日本のお客は優しいよ。在日はケンカが多くてね(笑)」p.127

 済州島幻想

見ることの暴力性。p.136
自分もバラマキの片棒なのか。p.139

 著者の自問自答

でも安心してほしい。何を知ろうと、今夜も路地は薄暗いままで変わらない。怪しさは消えても、妖しさは消えることはない。p.143

 怪しさと妖しさ

「港で働くやつらはね、鉄板の上で汗をダラダラ流して焼かれるように働いたの。それでも夕方まで水飲まんのよ。ホッピー飲みたくて」p.155

 横須賀のホッピー文化が東京へ

時々常連などに絡まれることもあるけれど横須賀では1度もそういうことがない。p.160

 横須賀・若松マーケット。「サタン」の横須賀ブラジャー。横須賀本にも載っていました。


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