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#9「教師」という仕事①

教師になって早8年。

担任もやった。たまたまいろんな分掌の仕事に関わることができた。新しい取り組みの主任もやった。
初めて1年生から受け持った学年も、もう社会人。

そんな中でこの「教師」という仕事の多様さを強く意識することが多くありました。

今回は、そんな「教師」という仕事について述べていこうと思います。

「教師」は忙しい?

まず「教師」の仕事とその優先順位をざっくり紹介します。
優先順位については、職種、学校種によって様々だと思いますが、普通科中高を例に挙げていきます。

1 教科指導
2 生活指導
3 進路指導
4 校務分掌
5 部活動指導

といったところでしょうか。
少ないと思う方も、中にはいるかもしれませんし、教師それぞれで優先順位感覚も違うと思います。
これらを大きく分けるならば

学校運営(対大人)
生徒指導(対生徒及び保護者)

となります。
どちらか一方というわけにはいきません。

「校務分掌」が大きな課題

ここで、気づかれる方もいらっしる方もいるかもしれませんが、学校運営に関わるのは、4 校務分掌 です。
これのみとは言いませんが、学校がスムーズに運営されるためには、必要な仕事です。


各教員は校務分掌を割り当てられます。学校種によって特色のある分掌も存在します。委員会なんかも分掌のひとつです。
教務部は各教員、生徒の時間割などを管理します。進路指導部は生徒の進路指導に関する業務。生徒指導部は生徒指導に関わる業務を…など、教員ごとに仕事が割り振られていきます。
これらは生徒や保護者から見えずらい仕事です。
教師になって初めて知る仕事も多くあります。

そして、問題なのはこれが「増える」ことです。
これまでの減ることはありません。しかし、教員は減っていきます。
最近でいえば、「18歳成人」「GIGAスクール構想」についてが増えました。また、「学習障害」といわれる生徒への対応、家庭環境の複雑化など、生徒の一人ひとりの状況に対する学校の対応など、変化が著しいと思われます。

これが「教師」は多忙と言われる原因のの一つです。

これまで余裕なく動いてきた学校現場にこれでもかと仕事が舞い込んでくる。しかも少子化で学校の教員の数も減っていく。時代に追いつけなかったり、精神的に参っていったりするのも無理ありません。
これはどんな年代の教員にも当てはまるはずです。

若手と呼ばれる頃は、仕事のルーティーンを身につけるために
中堅と呼ばれる頃には、責任が伴う◯◯長、◯◯主任などを任せられはじめる。
さて、と定年前の頃には、時代の大きな変化に追いつけない年代に。

まだ私自身は若手と呼ばれる頃。
これからに見据えられる将来像に震えています。

話が逸れましたが、とにかく「校務分掌」が多様すぎる。便利屋にならないように立ち回るしかない。
そんなこと若いうちはわかるわけがなく、言われたこと、任せられることに喜びを感じた頃には、パンク状態です。

「生徒指導」だけだったらどれだけ幸せか。否か。

子供に大きな影響を与えるのは、やはり「生活指導」「進路指導」です。ただ、この二つは大きく関わりがあります。
服装や頭髪などの身なりの指導や、日々の言動に及ぶまで、「子供」が「大人」になるための指導となります。生活が良くなれば進路も自ずと変わってくると自負しています。そして教科指導、部活動指導。好きなことを好きなだけ教えることができる。(人にもよりますが)

この仕事は直接子供に関わることができるのは、言わずもがな。
これに全力を捧げるだけでいいのであれば、どれだけ楽か。

学級運営を行う担任教師や部活顧問。全員を振り向かせる、指示を通すには、所属する生徒を振り向かせる必要があります。
生活指導では、ある一定の「演技」を求められる。これはどこまでが正義なのか都度判断し、スピード感を求められます。
進路指導では生徒だけでなく保護者の満足いく指導を求められる。情報を多く持って、間違いのない指導を行う必要があります。

この仕事にやりがいを感じるのは大体この部分です。
良い報告や経過があればですが。

がっかりさせられることも多々あります。
精神をすり減らし指導しなくてはなりません。

果たしてこれは楽なのでしょうか。


否。
それなりに大変です。
しかもここに校務分掌も降りかかってくる。

事務仕事も肉体労働も全てをこなしていく必要があるのです。

こっちの事務仕事をしたいのに、生徒が突然相談に訪れるなんて当たり前。ありったけの知識を振り絞って対応をしていく。その後に事務仕事……
別の生徒がやってきます。
真面目にやろうとすればするほど、時間が足りなくなっていくのです。

次回は、教師の仕事の中でも「教科指導」に注目して書いていこうと思います。

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