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まさかわたしが乳がんになるなんて(1)~人間ドックから精密検査まで

2024年3月11日(月)、東京に一時帰国中に、久しぶりに人間ドックを受診しました。超音波検査の時、検査してくれた方が、最初は、「冷たくないですか~。」「久しぶりの日本なんですね~。」など、ほがらかによくしゃべっていました。それが、左胸の脇に差し掛かると、急に無口になって、数分間同じところをぐりぐりとあてていました。「あーなんかあったのね。」と、思ったまま、この場は終了。

その後、マンモグラフィーを終え、医師からの説明の部屋に行きました。ここで、「ここにしこりがあります。」と超音波検査の画像を見せられました。そこには、はっきりと大きく丸い腫瘍が写っていました。過去に再検査になったときには、もやっと小さい線状でしたが、今回は明らかに違う。「あーこりゃ癌だな。」「こんなでかいブツが、なんでもない、とか、良性の腫瘍なんてことはあり得ないだろう。」と心でつぶやくわたし。

医師と看護師さんは、わたしの様子を気遣いつつも、焦った様子でてきぱきと、「すぐに病院で精密検査してもらってください。通院を考えると、家の近くがいいと思います。紹介状は、病院名を記載しないと出せないので、決まったら教えてください。」と言われました。

電話をかける!これが、一時帰国中にはなかなか大変で。携帯では電話は使えないので、公衆電話を使わなくてはいけないのだ。そこで、一応、「ここの外来で精密検査を受けられませんか?実はいま日本に一時帰国中で、家というのがないものでして。」と聞くと、「うちの外来、混んでるんですよね。できれば、どこかですぐに診てもらえるといいんですが。」と言われる。

念のため持ってきていた、ずいぶん昔、卒業記念にもらったテレフォンカードが役に立つ日がきた。公衆電話を見つけ、とりあえず中に入り、携帯で、泊ってる民泊から近いところにある病院を探してみる。そもそも、何科に行けばいいのかから調べる。乳腺外科、ほー、そんな科があるのね。しかし、さすが東京、病院数が多すぎて、どう決めていいか分からん!適度に大きそうな病院で、いくつか電話してみるも、予約時間外ばかり。

そうこうしているうちに、人間ドックの後に友達と、お洒落なカフェにパフェを食べに行く約束してたんだけど、とてもじゃないが時間に間に合わない。ということで、泣く泣く、行けなくなったというメッセージを送る。そのついでに、友達にダメ元で、どこか乳腺外科でおすすめの病院を知らないか聞いてみると、1つ大学病院を教えてもらえた。電話してみると、1週間後の3月19日(火)に空きがあるというので、予約を入れる。

この大学病院宛に紹介状を作ってもらい、次の日12日は、別の病院で、大腸内視鏡の検査を受けることになっているので、いそいそと、民泊に帰る。(だったかな、どっか寄ったかも。覚えてない。)もともとは、人間ドックはまあ、気になるところはないけど、久しぶりだし受けておこう。大腸検査は、数年前にポリープを切除してから、毎年受けるように言われていたものの、コロナに差し掛かってから受けてなかったので、こっちのほうはかなり気がかりだったのだ。

葉山の妹と、アメリカの夫に、精密検査になって、3月19日に予約したと伝えると、「遅くないか?!もっと早く診てもらえるとこないの?!」と、叱られる。「うーむ、それもそうだ、どっかないかなー。」と、インターネットで探すと、紹介状なくても診てもらえてかつ生体検査ができる設備がある乳腺クリニックを見つけたので、連絡してみると、13日に診てもらえることに。

とりあえず、ダメ元で、大病院宛の紹介状を持参して、受付で渡してみたものの、「まあ、別病院宛の紹介状はさすがに使えないだろうから、再度超音波検査するんだろうなあ」」と思っていた。ところが、名前を呼ばれて診察室に入ると、わたしの許可を得ず、すでに紹介状の封が開けられているではないか!そして、「あ、この紹介状、うち宛じゃなかったみたいだけど、いいのかな?」と聞いてくる医師。内心、「よくないと思ったら、開けなくないですか?」とつぶやきつつ、「はあ、そうですね、もしこちらで精密検査してもらえるのであれば、その病院の予約はキャンセルするので、大丈夫です。」と答える。結果的には、この日に生体検査をしてもらい、「結果が出るのに10日間くらいかかるので、25日に来てください。」と言われる。

25日!帰りの飛行機、22日の便なんですけど~。変更しなきゃか、しかし、いつに変更しようか。宿も、22日までしか予約してないし。妹に状況を伝えると、彼女の場合、昨年人間ドックで乳がんのおそれありで精密検査を何度か繰り返し、2,3か月かかっても癌か否か判断つかずに、切除した、と。(ここまできても、結局その腫瘍が癌か良性か不明で終わった。)なので、「最悪、癌かどうか分かるのに、数か月かかる可能性もあるよ。」と。それはまずすぎるだろ、数か月間民泊に泊りながら、ひたすら検査と結果待ちだなんて、いろいろと無理だな。ぶつぶつ。

(続)




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