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健やかな日々。

もともとマイペースな性格の私は、良くも悪くも人からの影響を受けないタイプ、周りの人がどう思おうとあまり気にしない方だと思います。

ですがやはり、100%気にならないわけではなく、特に学校や職場などの集団生活の中では、評判や評価、優劣がその環境の空気の大半を占めている場面もあり、気にせざるを得ない時もあります。

自分にとって「苦手な人」は、価値観や経験により人それぞれでしょう。私の場合は、横柄な態度をとる人、虚勢心が強い人、噂話が好きな人、ずる賢い人、つまりは常に他人に心が向いていて優劣をつけている人が極端に苦手です。

一般的にこういう雰囲気の人を好む人はあまりいないと思いますが、うまく付き合える人もいます。一方の私はこれまでの間、このような苦手な人と、どうもうまく付き合うことが出来ませんでした。

集団生活の中で苦手に感じる人に出会った時、一緒に行動しないといけない時が来ると、周りを気にしない能力は消え去り、自分の体の中に黒くてドロドロしたものが侵入して身体中を駆け巡っている気がして、ひとりになった時にふわっと涙が溢れたりしていました。

けれど最近は、苦手な人が存在しそうな環境や場面を察知できるようになり、ずいぶんと気持ちの整理ができるようになっています。なんとなく香りがするのです、苦手な香りが。それはもちろん、本当に嗅覚を刺激する香りがするわけではなく、心で感じとる香りです。

それに気付いてからは、「苦手な香りが漂ってきたら、鼻をつまんでその空気を吸わなければその香りを感じなくて済むんだ」と思うようになり、とても気が楽になりました。と言っても、これも本当に鼻をつまんでいるのではなく、表面上はうまくやり過ごしながら、心を閉じているのです。

心を自ら閉じることが正しいとは思わないのですが、今のところの私が辿り着いた、日々を健やかに過ごすための一番の方法です。

経験や年齢を重ねると、生きやすくなったと感じる場面が増えていくなぁと、常々実感しています。これからさらに生きやすくなって、毎日朗らかに笑っている元気なおばあちゃんになれたら。それに向かって、一歩一歩、日々誠実に、過ごしていきたいなと思うのです。

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