見出し画像

売ってしまった服について

数年前からアルチザン系と呼ばれる服を扱っている店に通い、そこの服に傾倒している。その服たちは基本的に流行とは無関係で長く着ることが当然とされておりあまり気安く扱うべきではないと思っている。

しかし表題にあるように、そういった服であるのにも関わらず売ってしまった、又は売ろうとしている服が3つあるので具体性を省き、なぜそうなったかという要因をメインに書いていく。

先に書いておくが、それらの服を買ってしまったことと売ってしまうこと、共に自分のミスであり攻めるべきは自分の思慮の浅さである。
しかしこういう類の趣味というものは失敗からしか学べないものでもあるとも思う。

売ってしまった服

1.長いシャツ
これはセール価格で購入したヘビーリネンのシャツである。
特徴のひとつは着丈が長いことであり、お尻をすっぽり隠してしまうほど長い。
もう一つは袖が長いことである。カフスが長くボタンが二つあるため、カフスを半分に折り上側のボタンを止めることで通常の長さとなるようになっていた。(そうして着用しても全然長いが)
そして腕周りと肩周りが程良くタイトであり、さすがアルチザンというシルエットとなる。凝ったディテールはもっとあるがここでは省こう。

さて、ではなぜ手放したかというと着方が難しいということに尽きる。着丈と袖の長さからレイヤードが難しく、1枚で着るとロングシャツ然として自分では上手く着用できなかった。パンツやシューズのバランスでカッコよく着用できるとは思うが、わざわざ一枚で着るのに適した気温の際にこれをメインで着るぞと意気込んで着なければならなかったがそこまでの熱量がなかった。


2.コーデュロイのカーディガン
これはどちらかというとベーシックなカーディガンだが、生地と形がとても優れていた。
しかし、自分は通常の日本人よりも腕が長いせいでもあるのだが着用すると袖が短いのだ。腕時計をしていればちょうど全て見えてしまうくらいである。優れた服であることは間違いないのだが。その他詳細は省く。

手放した理由の一つはやはり袖丈である。インナーに半袖を着れば袖丈はさほど気にならないのだが長袖のインナーを着た場合にはその袖丈の差がどうしても気になってしまった。
そしてもう一つは着用感と機能性である。このカーディガンは表地がコーデュロイで裏地はない。まずこのカーディガンを着る時は滑りが悪くスッと着用できない。
また、このカーディガンの上に何か着ようとした際にはコーデュロイの滑りが非常に悪い上に袖丈問題もありどうしても着用しにくいのだ。
また、ウールのカーディガンなどと違いコーデュロイゆえに生地厚がほどほどにあるため全体のシルエットに多少の影響がある。


3.タイトな3レイヤージャケット
最後は機能とこだわりが詰まった所謂マウンテンパーカーのようなジャケットである。3レイヤーの為防水防風機能があり街着としてのハードシェルの機能は十分だろう。

しかし、これもアルチザンブランドあるあるだと思うのだが恐ろしくタイトなのだ。普段そのブランドを買う際のサイズよりも一つ下のサイズを買ってしまったというのも要因の一つであるのだが。
このジャケットはTシャツの上から着れば完璧なシルエットであまりにもかっこいい。
しかしジャストサイズの裏毛のスウェットの上から着用すると肩周りとアームがタイトでキツい上に動かしにくい。Tシャツの上からしか着用できないのであれば、季節はどうしても春と秋のごく限られた時期のみとなり通常のマウンテンパーカー感覚で気楽に着るのは難しい。
服としての機能は優れているが自分の体に着用することを考えた際の利便性が低い。


まとめ
服を手放す理由として、サイズ感と機能性が大きな要因であることがわかる。
タイトすぎることや着用の仕方が限定されること、どこかしっくりこない点があることなどは自分の認識が変わらない限りずっと違和感を抱くことになる。
自分の場合、いくら気に入っていても着にくい、動きにくい、などの基本的な機能性が損なわれると着用頻度はおのずと減ってしまいクローゼットにかかっているだけになってしまう。

どこかしっくりこない服をクローゼットにかけておくのは若干のストレスであり、いつかのために保管し続けるのは好きではない。

これは懺悔であり反省である。深く自己と服を見つめ正しい判断をできるようになりたいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?