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ベトナムチーム起業日記:#34. 「君のお金が見えたよ。。」 若手銀行員から届いた待望のメッセージ

事業ライセンスもできて、銀行口座の開設も済み、日本に帰ってきたが、そこから銀行のアプリ用のアカウントが発行されるまでにしばらく時間がかかった。
ベトナムでは事業ライセンスが発行されてから90日以内に資本金を資本金口座に振り込まないと行けないという法律がある。これを守らないとペナルティになるし、そもそも初回の給与振込日までにお金が会社の通常口座にないと給与が払えない。

(ちなみにベトナムで法人を作ると、資本金を振り込むための資本金口座と、通常の業務で売上の受け取りや支払いに使う通常口座の2つの口座が最低でも必要になる。)

アプリのアカウントが発行されるのを待って、ログインできることを確認し、2つの口座がアプリの中で見えるのを確認できてすぐに自分の会社の口座のあるS銀行S支店に訪問予約をいれた。

資本金の振り込みにはいろいろな書類が必要になる。投資ライセンスやベトナム法人の定款のコピーなど必要な書類を持って朝一で支店に行き、ベトナムに資本金を振り込んだ。

折しも円安の真っ只中、しかもここ数ヶ月で円が最低値を更新した日の朝に円建て口座からドル建てで資本金を振り込むことになった。
日本にしてもベトナムにしても起業には様々な困難が降りかかるものである。こんなことでめげていてはいけない。。涙

為替レートは泣くしかない状況だったがひとまず資本金は送金したので、安心してその他の手続きに忙殺されるなか、1週間が過ぎた。アプリで口座の残金を見るが未だゼロのままである。
おかしいなと思ってY銀行の担当者のMさんにZaloでメッセージを送った。
ベトナムで口座開設をした時、担当してくれた銀行員のMさん(見た目は若かったが中堅と思われる)とZaloで繋がり、いつでもメッセができるのであった。
日本でいうとメガバンクの銀行員とLINEでお友達になって、メッセをすると30分以内に返信が来る、という状態である。
こんなことは日本ではおそらくこの先何十年も実現しないであろう。ベトナムの若さ、テクノロジーへの適用の速さが垣間見えるところである。

しばらくして「調べてみたけど、まだ口座にお金は着金してないみたいだからもう少し待ってくれるかな?」という返信が届いた。

弊社の日本の口座のあるS銀行はネットで調べたところによると海外送金にかかる時間は平均1週間とのこと、まぁ、数日遅れることもあるだろと待つこと更に1週間。

さすがに不安になってZaloを開いてY銀行のMさんにメッセした。
「まだ届いていない。着金されたらすぐ連絡するよ」と返ってきた。

初回の給与振込までもうあまり日数がなくなっていた。S銀行に電話をすると、相手銀行には届いているステータスになっているがその銀行内でのステータスはわからない。送金が失敗しているようではない、とのことだった。
このことをもう一度ZaloでMさんに伝えると
「ちょっと待ってくれる」
と返信の後、しばらくメッセージが途切れた。
2時間待っても返事が来ないので外に出てランチを食べているとZaloに通知が来た。
開いてみると、

「君のお金が見えた」

とのメッセージ。

見えた???ど、どういうこと???
と思っていると続いて
「口座に入るように処理中だからもうしばらく待ってくれ」
とメッセージがきた。
???
ルパン三世にでてくるような銀行の奥にある巨大金庫みたいなところの扉をぐるぐる回して開けて中を覗いているのかな?
そこから必要なお金を数えて運んでくれるのかな?
などと妄想を膨らませて待つことに。。
待っている時間はすごく長く感じたが、Mさんからの「お金が見えた」という言葉がなぜか僕を安心させた。

そこから7時間が経ったころ。
「口座に入金ができた。」
というメッセージが届いた。

ついに待ちに待った資本金が届いた!

続く


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