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ベトナム起業日記:#43. ベトナムで現地案件の依頼が来た!

棒月某日

会社が3倍の大きさになったが、まだGoldrushには今までの3倍の仕事が来ているわけではない。自分たちの力を発揮できる新しいプロジェクトはないか日本で奔走する毎日である。

そんな中、ベトナム側でも新しい案件の依頼がメンバーの知り合い伝てに来たから打ち合わせに行っても良いかという連絡が来た。

来る者は拒まず。

「もちろん、打ち合わせに行ってちょーだい!」

と入電した。

実はこれまでも2件、ベトナム法人Goldrush Studioには現地から問い合わせが来たのだが、1件はこちらの見積内容がフィットしなかったのか途中から連絡なし、もう1件はクライアントのやりたいことをヒアリングしているうちに最初からシステムを作るより別の方法でProduct Market Fitをテストしてみるということになり、開発契約を結ぶまでには至らなかった。

3度目の正直か、2度あることは3度あるのか、3度目の現地顧客との打ち合わせが始まったのである。

顧客はリテールを営んでいる会社で数は多くないもののベトナム全土に店舗展開をしている会社だった。

ヘクターたちが初回打ち合わせをした感触ではかなりいい空気だったとのことだった。

その後はZaloでグループを立ち上げそこでやり取りが継続されることになった。
私もそのグループへ入った。ベトナム語のメッセージが高速に飛び交っていて何が議論されているのかキャッチアップは不可能だったが、「Cảm ơn anh」(ありがとう)という言葉と、ハートマークなどが飛び交っていたので良い方向に進んでいるのかなと思って見守った。

しばらくしてヘクターから来た報告によると、最初は小さなステップから、顧客が一番問題と思っている部分だけを解決するものを開発して行こうという提案をヘクターたちが考えて提案をしたのだが、Zaloでやり取りしている間になのか、顧客のほうが盛り上がって行ったようで、もっと大きなスコープで開発をやりたいというように依頼内容が変わっていったとのこと。

3~4週間ほどZaloのやり取りや顔を合わせての打ち合わせが続いた後、ようやく大まかな要件が固まり、そこからヘクターが開発の見積やスケジュールを計算し、見積書の草案を作成した。

問題は時間、あるいは日にち単位の費用をいくらにするかだ。
僕もヘクターもベトナムの相場感覚はわからない。僕は海外のクライアントと仕事をすることはこれまで何回かあったがベトナムのクライアントから仕事を受けたことはない。ヘクターもスタートアップにいたので、Webサービスやシステムの開発案件の相場がいくらくらいなのか感覚がない。ここは手探りで行くしか無い。
いままで成約しなかった2つのケースも参考に慎重に開発費用を計算した。

最終的にできた見積書をこちらで印刷し、会社印を押印し、スキャンしてヘクターに送った。

これで良いか聞くと、

「ちょっと"dark"だね」

という返信が返ってきた。そうかちょっと光量が足りなかったかなと思ったが、

「これ以上明るくする=薄くすると、グレー背景に白地の表の項目名の箇所が読みづらくなるんだけど、いいかな?」

と聞くと、

「オレンジ色を使えないかな?」

と返ってきた。

え、、オレンジ色、、?
"dark"って、色がdarkなのがちょっと、ってこと、、??

どうやらスキャンの濃さ、品質ではなくて、見積書の表の項目名の背景がネズミ色なのがちょっとということのようだった。

そういえばベトナムでは請求書はレッドインボイスと呼ばれて正式な請求書発行ソフトとUSBドングルを使って発行されたものしか使えないためそのサービスを使っているが、背景に模様があったり黄色が使われていたりして日本の表彰状のような豪華さがある。

その感覚から見ると、たしかにこの見積書は極めて味気ない。。

急いで表の一番上の項目欄の背景をオレンジ色に変えて印刷、押印し、スキャンしてヘクターに送ってみた。表の項目名の背景だけをオレンジにしただけなのでこれでもまだベトナムのレッドインボイスと比べると超絶地味だったが、ヘクターから

「much better」

と返信がきた。

ベトナムはもうすぐ"Tet"と呼ばれる旧正月の長期休暇が始まる。ひとまず請求書を先方に送り、検討・回答は休暇明けにということになった。

オレンジ色に改善した見積書はうまく契約を勝ち取ることができるのか。。

ダメだったら次はもっとド派手な見積書を作成してやるぅ!

続く。。


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